採用の成功とはどういう状態か?
最近自分の採用の経験を振り返った時に、なにか実績として可視化したいなと考えています。
その中で面接などを経験した人数や採用した人数、さらに採用した中で成功した人数を出すのはどうかと考えていました。
しかし、そもそも「成功した採用」とはどういう状態なのか?という疑問にぶつかりました。
そこで組織で人材を採用した時に、それが成功だったかどうかを判断する基準を、3つ考えてみました。
組織に一定以上の期間定着している
まず、入った組織に一定以上在籍して定着していることは必須です。
組織に合わない人だったり、求めている実力値に明らかに満たない人、なにかしら問題のある人は長く続きません。
また採用活動には高いコスト(採用担当者の工数、人件費、エージェント費用等々)がかかるため、短期間でよほど大きな成果を出していない限りは、早く辞めてしまうとかかったコストを回収できないという面もあります。
もちろんこれは本人だけでなく、受け入れた側のチームや人に問題がある可能性もあります。
すごく能力が高く人間性もいい人だとしても、受け入れる側の組織に問題が多ければ続かないです。
なのでスカウトや面接、内定後のアトラクトなどだけでなく、入った後の受け入れも含めて採用の一部とも言えるかもしれません。
報酬に見合った成果を出している
採用する際に提示する報酬(給与)は、「こういうことをやって欲しい」「このくらいのレベル感の仕事をして欲しい」という期待値と合わせて決まります。
前職の給与をベースに考える場合も、「この給与であればこれくらいやって欲しい」という期待値があると思います。
つまり報酬に見合った成果を出しているかどうかは、求めていた通りの人材を見極めて採用できていたかという結果が現れます。
「組織に合っておらず全く活躍していない」となればもちろん問題ですが、「かなり活躍はして組織に貢献もしているけど、期待していたほどではない(期待値100、実績が80くらい)」という状態も求めていた人材を採用できていなかった状態と言えます。
逆にほどほどの働きぶりだったとしても、期待値としてもそのくらいで、求めていた人物像と合っていた(期待値50、実績も50くらい)のであれば成功と言えます。
(もちろん期待値以上の力を発揮できるように双方努力していくべきですが)
周囲からも高く評価されている
採用した人が周囲のメンバー、チームから高い評価を得られていることも、一つの基準になります。
単純なスキルの高い、低いだけではなく、人物面や働き方も含め組織の求めている人材が入ってきていることも採用では重要です。
周囲からの評価が高いということは、そこに適した、求められている人だったと言えます。
仮にスキルがすごく高い人だったとしても、指向性が周りと合っていなかったり、本人のやりたいことが組織の求めていることと合っていなかったりすると上手くいかず自然と周囲からの評価も下がります。
採用を評価しながら採用以外のことも考える
今回は採用で成功した状態とはなにかを評価するための、項目をいくつか挙げてみました。
ただ、読んでいて気付いている方もいるかもしれませんが、ここまで書いてきたことは採用単体で考えていても上手くいかない面もあります。
組織が上手くいっていなかったり受け入れ体制が整っていなかったりすると、いくら求めている人を採用しても長続きしません。
受け入れられる人材の範囲があまりにも狭すぎる組織だと、採用を成功させる難易度も大きく上がります。
なので採用については一つの軸として評価しつつ、それ以外の部分にも問題がないかを併せて見ていくことが重要です。