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【印刷 #9】行間を読む
~ ある出版社での会話 ~
■印刷営業マン(P君)
「そこに改行を入れると、ページに収まらないんですよ。」
■編集ライター(S氏)
「そこの “行間” を読んで欲しいんだけどなぁ...」
■広告ディレクター(D部長)
「おいおい、締め切りは明日だぞ!」
いつもながらの、空気が読めない会話...
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そもそも『行間』とは何でしょう。
行間とは、“行と行の間を文字の大きさに応じて計算された間隔” のこと。
印刷文字組版では、伝統的な計算式によって行間を設計します。
これは、紙に印刷した文字を「読みやすく」するための重要な要素となります。
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さて、
“行間を読む” とは、文章には書かれていないが本当に伝えたい「隠された意図を読み取る」比喩として使われる言葉ですが、実際に私たちが使っているnoteの編集画面では、どのような仕組みで行間が生成されているのでしょうか。
左図は、編集画面で行間を作成したもの。
右図は、その内容をソースコード(HTML)で表示したもの。
コンピュータ内で処理される行間には “改段落” と“改行” があります。
改段落は、長い文章をいくつかに分ける場合に使う区切り。
操作は『Enter』キーの押下で作成します。
改行は、単純に文章を下に送るための区切り。
操作は『Shift』+『Enter』キーの押下で作成します。
これらの操作を誤ると、不要に間隔が開いたり、意図しない所で改行されたりなど、非常に読みづらい文章となってしまいます。
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~ ある出版社での会話 ~《その後》
■印刷営業マン(P君)
「Sさんのお陰で、印刷手配完了ですよ!」
■編集ライター(S氏)
「最近は “俯瞰” って言葉を覚えてさぁ。」
■広告ディレクター(D部長)
「あぁ、なんとか納期に間に合った... 」
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■○○出版(N社長)
「ふむ。仰観俯察(ぎょうかんふさつ)とは、このことだな...」