PaintVoiceの以外な効果ボーカルメモ
前回は『補助声（呼称）』により、子音の弱い声の「滑舌」や聞こえが良くなる事を書きました。
しかし、こちらの『補助声』は、子音を強めるだけではなく、母音にも、前に128分音符の3つ分程を設定する事で起こる別の効果があります。
それは声の明るさが多少変化する効果です。
例えばこちらの画像では
「滑舌」を良くしたい「さ」の声の他にも「ん」が多用されている
「ん」の位置が鳴らしたい声より上や下にありますが、上に置くと明るくなり、下に置くと落ち着いた感じになります。
「滑舌」の為なら良くしたい声から3つ程上下に置くだけで良いですが、それよりも離れると声の変化は強まります。
但し、置く範囲は一定以上で変わらなくなるので、画面で見える範囲で充分です。
上だと明るく、下だと落ち着いてと書きましたが、これは基本で、曲の流れや声の位置によっては、上より下が良い（声が安定する）場合等あります。
声のWAVは一つなので、同じ声でも位置によって聞こえ方が変わってしまうのはあるあるです。
全部同じに出来ないのは手間かもですが、良くなるので色々と試してみてください。
設置したけれど声質に違和感がある場合は上下の位置を変えてみてください。
手動で『補助声』を置き換えても良いですし「範囲選択」で『補助声』のみを選択し「音の高さを変更」で変更する手段もあります（『補助声』は「発声開始」がデフォルトなので「音の高さを変更」で移動してもその後の手間はありません。「音の高さを変更」すると「発声開始」パラメータがデフォルトに戻ってしまうのは、ちょっと困るんですよね…手間が…）
また、その違和感は『補助声』を足したからである可能性もあります。
付けた方が良いのか否かは、聞いてみて好みを選んでください。
「滑舌」以外に『補助声』を置いて声との間に無音が出来ないか心配になるかもしれませんが、声質を変化させたい声の「発声開始」をより多く取るのでプツプツしたりは今の所私は感じていません。
聞こえが良くなった（子音が強くなった）事で流れの滑らかさが気になる場合は、その前から流して流れ的にどうなるか確認してみてください。
『補助声』を付けてまで声の変化をさせたいかどうかは、作曲者の好みになりますので、違和感があれば無理に使う必要はありません。
声のパラメータが限られているPaintVoiceにて、声の表情を変えられるのは大変有難い事です。
尚、置く音の長さを3つ分程としたのは、多く「発声開始」を取る時には4つ分設置しても大丈夫だったのと、早い曲の場合は最大が2つ分だったのがあります（早い曲の場合は3つ分だと無音と言うか歌い方の滑らかさが失われました。ちょっとビックリしました）
ですので、調声される方の感覚で色々と変わっていくだろうなと思っています。
追記：テンポ的には早くない（70bpm程）でも2つ分程で無いと前の声との歌声に滑らかさが損なわれました。
ゆっくり過ぎて音の出が遅くなったのが要因かもしれません
そして、この変化が起きる『補助声』の効果がバグで無い事を祈りたいです…（直されたら困ります…）
おまけ。
完成したら「ん」が多用されていて、ぱっと見ただけでは歌詞が分からなくなっている
『補助声』を多用した結果、歌詞の部分が解読の難しい状態になりますので、始めは歌詞もベタ打ち（書き）にして仮でも最後まで並べた後に、調声で『補助声』を入れるかどうか調声した方が良いです。
流れが分かれば、後で歌詞を変えたり、声の位置を変えても大体分かります。
元々、歌詞の他に「ん」を足すのはUTAUの調声でも行っていました。
■makrone詰め合わせ
自作音源『真歌ころん』の公式Blogの2012年の調声晒し大会参加記事です。
UTAUではブレスの代わりに「ん」を使用していました（細かくは記事に記載があります）
そして今年、2024年4月。
PaintVoiceでも似た効果が出ないかな？と試しに「ん」の設置。
■【サムネ詐欺投稿祭2024】生一本黄身しぐれ【真歌ころん】
タイトル通りサムネ詐欺で、サムネはおまんじゅうコラージュで、中身は演歌です。
こちらでは「ん」はこぶしにならないかな？と設置していたので「音量」は30位。
その半年位後、10月。
■【真歌ころん/和音マコ】ジェミニ/まころん【PaintVoiceカバー】
こちらで『和音マコ』音源でラップをするに辺り、滑舌を気にして声の先に「ん」を試し置きしたら子音が出た！ビックリ！
ここから『補助声』の利用が始まりました。
ですので、私が『補助声』を使い始めてからまだ2ヶ月程。
他の方も利用したり、そして工夫されたり、また別の方法を編み出されて、よりボーカルの質が上がるといいなと思います。
目立つ調声の記事は書き終えたので、次は皆さんもやっているかな？こう言うのはどうでしょう？な内容をまとめます。