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PaintVoiceの「こうやってる!」ボーカルメモ

前回に「拗音(ようおん)」の調声方法を書いた場面で、私の呼称『声量ブーストトラック』を用いました。


『声量ブーストトラック』で気を付けたい点

PaintVoiceの「音量」はデフォルトが80、最大で100です。
声によっては最大100にしても全体よりボリュームが足りない場合があります。
『補助声』を用いて子音を強め、ボリューム(聞こえ方)を高める方法もありますが、それでも足りない場合は、別ボーカルトラックを使用した『声量ブーストトラック』が有効の場合が高いです。
同じ音を同じ位置で別でも鳴らす事で、音が増幅される仕組みです。

但し、注意点があります。
それは同じ音を同じ「発声開始」の数値にすると声が荒れる場合がある事です。
例えば、「さ」が弱くて、別ボーカルトラックの『声量ブーストトラック』にて「さ」を置いて「先行発声」も揃える、といった状態。

荒れない場合もあるので、やってみないと声が荒れるかは分かりませんが、以前にボーカルトラックを全部コピーして『声量ブーストトラック』に全部ペーストして、ほぼ全部「発声開始」を揃えたら全体的に声の聞こえが悪くなりました(元の声とは質がちょっと違っている)

対処法は同じ数値ではなく『声量ブーストトラック』側の「発声開始」を3~程、デフォルト(0)に向けてズラす事で回避出来る効果があります。
少しなら声はだいぶ被っている状態なので、これでも1ボーカルだけよりは音量が上がります。

促音(そくおん、小さい「っ」)の処理

個人的に凄く気にしてしまうのが「促音(そくおん)」です。
UTAUでもPaintVoiceでも他でも、小さい「っ」は他の母音に置き換えて使っていると思います。

ここの「え」は促音
歌詞は「かせっと」と歌わせたいので「せ」の母音である「え」を宛てた

人によって音量が大きめで促音ではなく母音が聞こえてしまい、小さい「っ」とはならない場合があり、人はそう発音しないな…と気になったりしています(曲によっては促音用の母音が残る方が良い場合があるのは承知です)

なので促音が出てきた時は気を使いますし、先の画像のように「音量」を控えて「発声開始」を前に食い込ませるようにし、ノートの長さも128分音符の5つ分程にしています。
「発声開始」を長く取る事で前の声が途中で(僅かに)発声がキャンセルされるようになり、より促音感が出ます。

ただ、そこに気を使うのを面倒に思う人もいると思います。
しかしPaintVoiceには促音の付いた声を元から持っていなくても、小さい「っ」を付ける事で自動的に促音付きの声にしてくれる機能があります。

最初から入っている、お馴染みの『どんぐりころころ』
「ぼっ」「いっ」の声は無くても「ぼっ」「いっ」と発声してくれる
歌詞には他にも「はまって」もあるが、これも「まっ」になってくれる

PaintVoiceは多分決まった発声できる声一覧があり、それ以外は例え音源が持っていても反映出来ない(「あ強」とかは出来ない)と思っています。
その中で例外なのが促音にしてくれる機能です。

「どんぐりころころ」でも実感できますが、しっかり小さい「っ」にしてくれています。
こちらを利用する事で手間が減ります。
でも、私は場面によっては、もう少し促音を早めたい等あり、結局は母音使用にする事が多いです。

他に「疑似ピッチカーブ」についてもメモしたかったのですが、長くなってしまったので、次にまとめます。


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