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webの誕生

こんにちは、おしうみです。

前回の『僕たちが日々使っている「web」の歴史』に続いて、今回は「web」に焦点を当てて説明していきたいと思います。

※ここでは、「WWW」と「web」は同じ意味として使用しています。

webの誕生

スイスのジュネーブに欧州原子核研究機構という世界最大の素粒子物理学の研究所がありました。世界最大というだけあって、研究者がめちゃくちゃ多かったそうです。他の科学者から情報提供を受けるためには、コンピュータにアクセスする方法やアクセスした後の操作方法をわざわざ聞く必要がありました。(めんどくせえ、笑)

研究室の中からは「大量の文献やデータの閲覧をスムーズにしたい!」という声が上がり、そのシステム開発を命じられたのがティム・バイナーズ=リーさんです。

1990年に彼は、文献やデータを1つのコンピュータに集めて、文献同士をリンクさせる仕組みを作りました。それが現在のWWW(通称、web)です。WWWはWorld Wide Webの略で、ネットに広がる情報網を蜘蛛の巣(web)に例えて名前をつけたそうです。そして、webサイトを作るための約束事をHyper Text Markup Language(HTML)と名付けました。

ティムさんがWWWを開発したのはSTEPという名前のOSで、最初はSTEPというOSを使わないとWWWを使用できませんでした。しかし、STEPというOSはあまり普及していなかったため、インターネット上で公開しました。

ウェブを開発したティムさんは同時に「WWWクライアント」というブラウザも発表しました。ブラウザは現在でいうと「Google Chrome」「Safari」みたいなやつです。ティムさんはなんとブラウザの開発の仕方を全て無料で公開し特許を取らなかったのです。そのおかげで誰でも自由に開発し提供できるようになり、ブラウザが発展していきました。


ブラウザ戦争

1994年から、俗にブラウザ戦争と呼ばれる、ブラウザ開発の激しい競争が起こりました。

ティムさんが作った「WWWクライアント」はウェブサイト上に文字だけ表示できていいたのですが、アメリカの国立スーパーコンピュータ応用研究所が「Mosaic(モザイク)」というブラウザを発表し、ウェブサイトに画像が表示できる!と話題になりました。

1995年にはNetscapeやInternet Exploreがリリースされました。同時期にWindows95が発売され、ようやく一般家庭にもコンピュータが普及し始めました。

ブラウザが増えると、当然ながら各社は「どのようにすればうちのブラウザを使ってもらえるか」を考え始めます。そこで、いろんなブラウザが、それぞれ独自のルールを追加してしまいました。

実は今でもその名残があり、ウェブデザイナーやウェブエンジニアがウェブサイトやウェブアプリを開発するときに、全てのブラウザできちんと表示されるかをいちいち確認する必要があるんです。少し専門的な話になりますが、例えば、HTML5の「input type="number"」はGoogle ChromeとSafariで対応していますが、Firefoxではサポートされていません。「input type="datetime"」はSafariでは対応していますが、Google ChromeとFirefoxではサポートされていません。

そこで、ティムさんはHTMLの標準化が必要だということで、World Wide Web Consortium(W3C)を設立しました。webエンジニアとして、HTMLの標準化は早くやってほしいところです。。。笑


ティムさんは、先ほど紹介した「webの仕組み」「ブラウザ」だけでなく、ウェブサーバーやエディタも開発し、発表していたそうです。現在のwebの仕組みを全部作り上げるなんて、すごいですね。


終わりに

今日は、webの誕生についてお話ししました。

次回は、webの技術面について調べてまとめたいなと思います。


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