禁止予想:吸血伯爵エル・サルバトール

禁止制限予想:吸血伯爵エル・サルバトール 制限(1)→禁止


今回紹介するのはこちら、

画像:Amazonより

BS52-019 吸血伯爵エル・サルバトール
名前がややこしいし”・”がめんどいのでバトスピ部で検索するときは大体”サルバトール”で入れてます。

BS52輪廻転生 に収録された紫のバースト持ちスピリット。

BS52は記念すべき転醒編第1弾のブースターであり、彼の同期は起幻デッキの基盤であるヴィーナ、アレックスRevに始まり、最強の赤・青・白の世界契約編で株が暴騰したフェブラーニにラルヴァンダードと現在禁止のリバーサル・ドラゴン、ヴァルシャルクにグラナート・ゴレムともう言うことなしの鬼畜が勢ぞろい。そんな創界神環境の終わりを告げたパックの中の、フェブラーニを筆頭とした”カウント増加に反応する”バースト群の一人ですね。

ここでテキストを確認しましょう。


紫のスピリット 系統 起幻・夜族
コスト8 軽減 紫x4
セットしているこのカードは、自分のカウントが増えたとき1以上なら、バースト条件を無視して発動できる。
[バースト:相手の『このスピリットの召喚/煌臨時』発揮後]
相手のスピリットのコア2個をトラッシュに置く。さらに、自分のカウント2以上のとき、相手のスピリットのコア2個をトラッシュに置く。
この効果発揮後、このカードをコストを支払わずに召喚する。


バースト効果はカウント2以上でコアを4つスピリットからトラッシュへ送る効果で、これが召喚時、煌臨時、そしてカウント増加時に発動可能となっています。

このカードの凶悪性は

・ゲームへの影響力の大きさ
・汎用性

シンプルにこの2点にまとめられます。

順を追って説明します。

  • ゲームへの影響力の大きさ

まず1点目、このカードが通ったゲームでは発動した側が非常に大きく有利になります。

このカードは最大で4コアトラッシュに送るため、盤面のスピリットを処理しながら次の相手のコア回収までの使用コアを縛ることが可能です。

相手ターン中に召喚/煌臨時に発動すれば使用コアを奪うことでターンを返させるファラオムのような働きをし、自分のターン中にカウント増加で除去&コアを封じる詰めに大きく貢献。ソウルコアがトラッシュに行ってしまった暁には契約編は終了です。フォールンハイドを契約煌臨!
(この点、カシウスやファラオムはコアがリザーブに残るのでまだ相手に反撃のチャンスが残るので、ゲームとして比較的面白みがあるカードたちです。)

つまり、コストも払わずに何か当たり前の行動のおまけコアをトラッシュへ送るのがダメなんです!

あのゼーゲブラヒトですらコアをトラッシュに送るのに”召喚時”で”手札を切る”必要があるのに、こいつが負うリスクなんぞせいぜいスピッツァーで破棄されるかどうかのみいやでもゼ―ゲブラヒトで手札切るのは蘇生や悪魔神など墓地参照効果との兼ね合いがあるから実質アド。これだから紫は

お気楽でいいですね!!

こいつは本来転醒など”カウントが増える行動をとったおまけ”で発動させてもらえるバーストなんですがこれは明らかにおまけの範疇を超えています。

こいつがやっていることはゴールを目指して走るランナーにスポドリではなくどこでもドアを投げつけるような行為です。


  • 汎用性

個人的に一番意味わからないのが、こいつコアをトラッシュに送るのに条件がカウントしか書いていないんですよ。何が言いたいかというとこれ、採用するデッキの色を問わないってことなんですよね。

さぁ、ここで一旦同期のエンシェントドラゴン・フェブラーニの効果を見てみましょう。

セットしているこのカードは、自分のカウントが増えたとき2以上なら、バースト条件を無視して発動できる。
[バースト:相手の『このスピリット/ブレイヴの召喚時』発揮後]
自分のフィールドに赤シンボルがあるとき、自分はデッキから2枚ドローする。 この効果発揮後、このカードをコストを支払わずに召喚する。
[Lv2-Lv3]『このスピリットのアタック時』
相手のネクサス1つを破壊する。


カウントが増えたおまけで2ドローは確かに強いですが、ちゃんと”自分のフィールドに赤シンボルがあるとき”って書いてあります。ここから、赤特有のいわゆるダブルドローはちゃんと赤デッキでやろうね、という運営の強いメッセージが込められていることがわかります。

一応おさらいですが、バトルスピリッツには色の概念があり、それぞれが得意分野を持っています。この得意分野が簡単に他の色では使えないように、特色の強いカードほどコストが高く設定され、軽減シンボルも他の色はあまり含まれない傾向にあります。コアシュートは紫の得意分野であり、中でもトラッシュに送る効果は非常に強力なため紫の中でも前述のゼーゲブラヒトやシュバルバット、禁止になったマグナマイザーなど限られたカードたちしか持っていない印象が強いです。

ですがエル・サルバトールはどうでしょう!?必要なのは相手が召喚/煌臨時を使うか、自分でカウントを増やすだけ!極めてお手軽かつ、カウント増加は全ての色が当然のように行う行為。つまりあらゆる色のデッキがこの凶悪な行為を行えます。いともたやすく行われるえげつない行為Dirty Deeds Done Dirt Cheap.


能動的な発動か可能なことも含めカシウスやファラオムと違って耐性がない限りプレイングでケアすることも難しく、ほとんどの対面で刺さるエルサルバトール。召喚/煌臨時はもちろん、あらゆるカウント増加する行動に対してコアがなくなることを少しでも警戒しなければならない環境は果たして健全と言えるでしょうか。

BOR東京で大暴れしたし流石に十中八九禁止になると思いますが何かの間違いで残りそうな気がしなくもないので禁止確率70%と予想しておきます(支離滅裂)。

余談ですが、僕は今でもBOR2022東京会場の決勝戦で、クロノ・ドラゴンのバーストを封じたアタックに対し青の世界転醒→クロノ・ドラゴンを破壊しながらカウント増加からのエル・サルバトールでクロノ・ドラゴンをしのいだムーヴが忘れられません。

強すぎ上手すぎ言うことなし!紫シンボルなかったらトラッシュじゃなくてリザーブ送りくらいにしても全然良かったと思うんだけどなぁ……

1時間54分あたりから件のシーン


end.


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