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晩秋の子ねこ

晩秋の子ねこ

 地球上でもっとも愛らしい動物は?と聞かれたら、迷うことなく“子ねこ”と答えるでしょう。ねこは神秘的で人を魅了する生き物だからこそ、人のそばで暮らす特権を与えられていると思うのですが、そのなかでも子ねこの魅力にはあらがえず、愛らしい目で見つめられたらたまりません。
 しかし、これから冬へと向かう晩秋に子ねこを見かけると、心が沈みます。夏に生まれやっと外の世界に登場してきた子ねこたち。来年の春まで生き延びるのは、どれくらいでしょうか? 春に生まれた子ねこよりも厳しい環境で生き抜いていかなければなりません。
 ねこの発情期は1月、2月、春になってから子どもが生まれるはずなのです。が、栄養豊富なキャットフードを食べているためなのか、母ねこは1年に何度も出産を繰り返し、晩秋になってからも子ねこが登場するのです。
 じゃあ、母ねこを避妊すればいいではないか?となりますが、それほど単純ではないように思います。子孫を残すことは動物の本能、生きる目的でもあります。それを人の都合で取り上げてしまう、それでほんとうにいいのだろうか? 晩秋に子ねこと会うたびに、このジレンマを感じます。
明日は、長崎市郊外、海岸沿いのエリアのねこ調査。ねこと出会い、またいろいろと考える日になりそうです。
2022.10.21
(塾長 中島)
長崎のまち猫調査隊塾|長崎市 (nagasakinomachinek.wixsite.com)

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