入社理由と3年間で印象に残っている仕事
atama plusのヌマタです。
今月でatama plusに入社して3年になります。早い。このnoteでは、入社理由と3年間の仕事を振り返ってみようと思います。
自己紹介
大学では、グラフィックデザインを専攻していました。
大学卒業後、2016年に新卒でドリーム・アーツに入社し、半年ほどブランディングを担当する部署に所属、その後開発部でUX/UIデザイナーをやっていました。atama plusは2社目で、現在社会人6年目の28歳です。
入社理由
私は教育をやりたくてatama plusに入社しました。学ぶことを楽しむ人を増やしたい。そんな想いが根底にあります。
そう思うようになったのは、高校・大学での経験がきっかけです。
私は高校生のとき、数学を毛嫌いしていました。しかし、大学で受けたデザインの講義で数学が出てきました。フィボナッチ数列は美しいという話です。大好きなデザインに、嫌いな数学が深く関わっているだと!!!私は後悔しました。毛嫌いせず真面目に学んでいたら、もっと楽しめたかもしれないと。この時「受験科目は受験のために必要なのではなく、その後自分の専攻を深めるときに必要になるのだ」と反省しました。
学生時代に学ぶ教科で不要な挫折をなくすことで、ある教科を嫌いになることを防げるのではと思っています。特定の分野を嫌いになることは、好きなことを深める可能性を狭めるかもしれない、もったいないことです。
そして、学ぶことを楽しめる人は、人生をずっと楽しめると思っています。学びは一生できる娯楽!学ぶことを楽しんで、人生を楽しく過ごす人が増えたら嬉しいと思い、教育を通じて人の、社会の可能性を広げることをミッションに掲げるatama plusに入社しました。
入社理由は、プロダクト開発の観点でもうひとつあります。私はさまざまな目線を持った人とプロダクト開発をすることを大切にしています。前職では尊敬できるエンジニアの方と一緒にプロダクト開発ができ本当に楽しかったです。自分1人では気づけなかった視点をもらいながら、一緒に良いものを作っていけることにワクワクしました。atama plusではさらに、ビジネス部門の方とも一緒にプロダクト開発をできます。
面接で稲田さんに「社員が増えていくと、ビジネス部門とプロダクト部門の分断が起きてしまうのではないか、どう思っているか」といったことを聞きました。稲田さんからの一言目は「すごく恐れている。」でした。私はこの心からの言葉で正直十分だったのですが、カルチャーを大切にし、面接当時社員数が30人いない会社で、 Mission & Valuesの策定に取り掛かるなど、すでに手を打っていることに感動しました。
今でもビジネス部門とプロダクト部門が同じ方向を向いて開発していくために投資がされています。
3年たった今でも、自分の人生で大事にしていることを会社も大事にしている状況で働けていて幸せですし、ビジネス部門の方とも気持ちよく一緒に仕事をしています。
ここからは、3年間の楽しかったことも苦しかったことも書いていこうと思います!
1番思い出す仕事
ビジネス部門の方とワークショップ
入社4ヶ月目に、ビジネス部門とのワークショップのファシリテーターをしたことがありました。今でも「もっとうまくできたよなあ」と思い出します。
ワークショップは、塾法人、幹部の方のビジネスにおける意思決定の要点を、各回2時間×10回で整理するもので、ビジネスチームが3人、UXチームは私1人が参加しました(2019年2月当時の社員数は40人ほど、UXチームは全部で4人でした。)
はじめの方は、ファシリテーションをうまく行うことができませんでした。1回2時間のワークショップのゴールをどこに設定するか、どんな問いを立てるか、どの粒度まで整理できたら次の話題に行くか、といった設計がうまくできなかった記憶があります。
ワークショップのプロであるUXデザイナーとして呼んでもらっているのに、全然うまくできずに申し訳ない気持ちになりました。途中の振り返りで参加メンバーにそんな自分の気持ちを伝えたり、事前に壁打ちをしてもらったりして、一緒にワークショップを進めていきました。
この経験でビジネス部門の議論を間近で見ることができ、こんなに頼れるビジネス部門はいないと感動しましたし、もっと頑張ろうと気合を入れ直しました。
1番苦しかった仕事と1番楽しかった仕事
プロダクトディスカバリーでの失敗
ディスカバリーって何?という方はこちらをご覧ください。
入社して1年がたった頃、「講師が生徒に声かけをする優先度を決められない」というペインを扱いました。このペインは関連する課題の整理も難しく、打ち手の検討も難しいものでした。
この検討は結果として打ち切り、特に何もリリースしないことになるのですが、私はその着地に至るまで1ヶ月間沼にハマり続けてしまいました。どこの解像度も高くないのに無理やり構造化しようとしたり、仮説に仮説を重ねたりしたことによる失敗です。
この手痛い失敗のおかげで、自分は「ディスカバリーのことを全然わかっていない、いやプロダクト開発のことを全然わかっていないのでは!」と思い、勉強をはじめました。そこでまず、社内のくわしい人にディスカバリーに関する勉強会を開催してもらいました。
その結果、自分の中にあったたくさんの勘違いに気づきました。
勘違いその1:
ディスカバリーの結果、リスクがあったら「デリバリーしない」という意思決定をするものだと思っていた
→リスクがあってもデリバリーするときはするもの
勘違いその2:
優先度は重要な課題ほど高いと思っていた
→優先度は重要度だけで決めるわけではない。コストや筋の良さそうな打ち手かどうか、も含めて考えていい
勘違いその3:
ディスカバリーはデザイナーがやるものだと思っていた
→ディスカバリーはデザイナーとエンジニアとPOを含めたチームでやるもの。実現可能性とコストの観点はとても重要
恥ずかしながら、ディスカバリーは石橋を叩く仕事だと思っていたんですねえ。勉強会を機に大きく意識が変わり、ディスカバリーはプロダクトオーナーがいかに早く意思決定をできるかのためにやるものであること、そして沼があったらハマり続けていた私は、沼から早めに撤退していいことを学びました。
この勉強会があってから、1人でウンウン唸るのではなく、チームでディスカバリーをすることに挑戦していきます。はじめはどうファシリテーションしていけばいいかわからなかったのですが、だんだんと情報共有の量や時間のかけ方がわかってきました。
リベンジの時
2021年1月、ディスカバリーのリベンジをするときが来ました。
入社して2年と少しがたった時です。ディスカバリー期間2ヶ月半、デリバリー1ヶ月半。講師が生徒のつまずきを解消しやすくするディスカバリーから、生徒を指導するコーチ向けアプリのメイン画面リニューアルをリリースしました。
ディスカバリー期間のはじめは、仮説をシャープにすることに注力しました。何が1番リスクなのか、何がわかったらどんな意思決定をするのか、はっきり言語化することを目指しました。また、リリースする前提でUIをよくするためなのか、それとも、リリースするかしないかコンセプトを判断するためなのかで、検証内容は全く変わってきます。この期間はファシリテーション100本ノックじゃ〜〜!!という気持ちで毎日ミーティングをしてディスカバリーを進めていました。
もっとうまくできたな、というところはありましたが、勘違いをしていた頃よりも圧倒的にうまく進めることができました。atama plusに入って、ファシリテーションの場数は相当踏んだと思います。これが1番楽しかった仕事です!!この話は後日もっと詳細に公開しようと思います!
組織と仕事
組織って面白いなと心底思います。デザインシステムの活動もそうです。組織にあった形でどのように活動を磨いていくか、組織に対し何を発信するかを考えていくことはとても楽しいです。
atama plusは半年に一度くらいの頻度で、何かしら体制の変更や組織としてのチャレンジがあります。2020年5月に開発体制がLeSSになって2020年10月からOKR導入、2021年11月にはプロダクトとビジネスがひとつのチームになりました。
組織が大きくなるにつれ、チームが戦略から遠ざかるなんて話も聞いたことがありますが、atama plusは戦略に近いところをどんどん考えることを求められ、強制的に視座を上げさせられる感覚があります。
どうして新しい挑戦をするのか理由が説明されますし、いつも納得できます。何を大事にしているのかを理解したうえで、自分は組織に対してどう振る舞うのか考えながら仕事をすることはとても面白いです。
体制変化についてはこちらの記事でも語っております。
失敗もチームで学びにしていく
そのほかにも、私を育ててくれた仕事はたくさんあります。
権限周りの大規模開発やionicのアップデートのチームではプロジェクトマネジメント力をつけることができました。デリバリー期間中にQuality Assuranceの方と一緒にテストをした経験は、UI検討に生きています。
役割に縛られず、チームに必要なこと、ミッション実現に必要なことはなんだってやる精神で日々を過ごしてきました。目の前のことを全力でやり、気づいたら3年たっていました。
組織としても常に挑戦を続けるatama plusは決して完璧な組織ではなく、多くの失敗をしながら、その都度課題を解決してこれまで進んできました。これからも未知の課題が出てくることでしょう。ですが、チームで課題を解決していく、チームで失敗を学びにしていく姿を知っています。振り返りや勉強会の習慣を続け、ミッション実現に向けてがんばっていきたいと思います。
私個人の視点だけではなく、atama plus全体でのプロダクト開発における、難しくて面白いところはこちらの記事をご覧ください!
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