2回目のお祭り
1回目のこけし祭りから5年ぶりに復活された、第2回こけし祭り。
どんなことをしていたのか見ていくと、
1回目にも負けず劣らずとても濃い内容です。
今回は、2回目がどのようなお祭りだったのか、見ていきたいと思います。
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○秀作こけし展示会
天江富弥所蔵のコレクション200点のほか、鳴子・東京・仙台のこけし会所蔵の逸品が、老舗高亀さんを会場に開催されました。
※写真:全国こけし祭り第四十回開催記念誌より引用
【老舗高亀さんでの秀作こけし展示会の様子。後ろには東北の各産地でこけしを何と呼ぶかが示されています。】
この時の様子を、こけし工人の岡崎斉司さんはこう話します。
(天江コレクションを) 飾りながら、東北のいろいろな地域にこれだけ違ったこけしがあるのだと本当に驚きました。恥ずかしいのですが、そういうことも知らなかったんです。貴重なものに何かあってはいけないと、桜井昭二さんや大沼力さんなどと、こけしの裏に泊まり込みました。 (岡崎斉司さんのお話より)
今となっては、こけしのことを知ろうとすれば、
本やインターネットで簡単に知ることができますが、
戦後間もないこの時代にとって、こけしを知るということは
とても難しいことだったでしょう。
こけし祭りを通じて、こけしの工人さんたち自身も、
良いこけしに触れる機会ができたのではないでしょうか。
○実演
工人岡崎斉の店で、手挽きロクロや足踏みロクロを使い製作する様子を
実演しました。
※写真:全国こけし祭り第四十回開催記念誌より引用
【写真は第5回目の時。大沼健三郎さんと大沼誓さんが二人挽きロクロを実演する様子。二人とも楽しそうな雰囲気が伝わってきます。】
その他にも、こけし座談会や、子供たちがこけしに扮する「豆こけし」、
懸賞のかかったこけし仮装行列も行われました。
また面白いことに、祭りの様子は、
毎日ニュースが取材、全国の映画館で放映、NHKでも全国放送されたそうです。
町の人みんなで盛り上げた、こけし祭り。
「こけし」がフィーチャーされ、ひとつのお祭りとなるということ自体、
当時としては、とても珍しいことだったと思います。
当時の写真を見ていると、
町の人たちや、集まったお客さんたちが、ワクワクした良い表情をしていて、
カメラで捉えたくなる気持ちが、なんだか分かるような気がします。
( 文: 児玉紗也加 )
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