ショートショート_倫理
月曜日は憂鬱だ。だいたい、日曜日の午後くらいから気が重くなる。その症状は、なぜだか分かっている。仕事いやいや病だ。
もう還暦に近い、もう、退職が目前だという人間が、いまだに仕事いやいや病だ。わらってしまう。
でも最近、生きていることに少しずつ感謝する気持ちが芽生えてきているように気がする。退職の準備をしつつ、働くこと、収入、保険、税金。いろいろな自分の人生を見返していく作業をしながら、もう自分の人生もそれほど残されていないことを否応なしに自覚していっている。
こんな自分でも、夢はあった。でも、もう…。
いつか、月曜日が待ち遠しい日曜日を過ごしたいものだと思った。
そんな日曜日の午後に、またもや、荒技をやってしまった。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「月曜日」から始まる小説・詩歌・エッセイなどを自由に書いてみませんか?ということで。
そして、たらはかにさんからのお題は…。
表のお題【天ぷら不眠】で。裏のお題が【コンプラ不倫】ということだ。
また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は、少し前から出る。
今回も、第3回変態王決定戦へのエントリーをしよう。
「 #いやんズレてる 」のタグをつける。ということで。
実は、ここ2週間、この編対応決定戦へのエントリーをしている、つもりだった。だが。タグの付け方や、いろいろ、心構えも含めて。甘かったようだ。
だから、再度、エントリーする。
お3人の企画はすべて、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。
それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。毎週、励みになる。
また、今回は、藤家 秋さんの、シロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として述べてみる。
愛のある、良い作品だと思った。
だんごと聞くと、食いしん坊の私は、食べるだんごをまず、思い起こす。だが、ここに書かれているのは、種と肥料と、そして、愛の詰まった泥の種団子だった。
庭に転がし、アンちゃんが踏んで、雨が降り、日が射して、芽吹く。
こうして命が、巡っていくのだろう。
心落ち着かせて、淡々と今日を生きたいと思った。今日は曇り空。夜には雨が降ってくるという。生きていることに感謝して。今宵も、見えぬ月に祈ろう。
心の中の、リトルkojuroが、またもやボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉と、たらはかにさんの裏表のテーマ、さらには石元みとんさんの企画、4ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文まで、5重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
うむ。
これで、荒技。何週間だろうか。まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟つぶやいた。
なんだか、悪ガキだな。
まあな。
そしてもう一度、心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟つぶやいた。
家族からのお題は、バックアップで書いたの?
うむ。少しずつね。でも、それを投稿する機会がなくなってしまったかも知れない。どうしようか。
私は、この荒技シリーズを、ハードボイルド風に書き上げたいと思っている。だが、図らずも、珍妙に化けた内容になってしまった感じだ。
なんのはなしです化。
さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「倫理」約410字を、どうぞ。
☆ ☆ ☆
月曜日のことだった。
ようやく蛹を財前は調べ尽くし、いよいよ復習Tシャツを試す段となった。
ゆっくりと蛹にTシャツを着せ、財前は料理長が蛹になる直前にアプリのダイアルを設定し、ボタンを押した。
ポチッとなっ!
一瞬の閃光が煌めいた次の瞬間、人間に戻った料理長が寝ぼけ眼でこう言った。
「いやんズレてる」
すぐにハッと我に返り、その後、全ての事実が判明した。
料理長はある珍しい昆虫の蛹の食材を、やっとのことで手に入れた。蛹に触れた数日前から不眠状態になっていて。そうこうしているあいだに消費期限から少し古くなってしまっていたのだ。コンプライアンスに反することは知っていたが、天ぷらにして寄食家の宴会に提供することにし、その調理後に怪人化が始まってしまった。
財前の見立てでは、これは人為的に遺伝子を操作された挙げ句の、意図的な怪人化テロ事件だろうということだった。
すべてを知り。いよいよ悪の枢軸との対決が近いのだと、涼は拳を握りしめた。
☆ ☆ ☆
■追記■
以前、私も参加していた、ヤスさんの企画の66日ライティングランニング。実は、第二弾が発動することが決定した。
66日続ければ、それはその人の習慣となるらしい。
今回の企画は、ちょっと変更点がある。スタート日とゴール日が決まっている。途中参加は不可なのである。だから、事前に広く告知が必要だということで。私もヤスさんの片棒を担ぐことにした。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟つぶやいた。
コジ、参加するかどうかわからないけれどね。「追放」って、コジ、ビビりだもんね。笑
概要は、以下の通り。
無事完走したら、完走者しか入れないマガジンへの招待がくるはずだ。さあ、みんなでこの、66日ライランに参加してみよう。