潔癖

長女のこだわりポイントは、オシャレと、まいやん(注1)と、ドラえもんである。だが長女は、実は、潔癖けっぺきな性格なのである。

以前、こんな記事を投稿したことがある。運転マナーに厳しく、外に聞こえるわけはないのだが、運転席で、ひとり、苦言を呈している。

そして最近、我が家に帰ってきてから、買い物や映画に一緒に行く機会も増えて。最近、この、長女の潔癖症けっぺきしょうに、居住いずまいをたださねばならないことが多くなった。


シンクに、3種類のスポンジが置いてあるのだが、長女は、きちんと、食器洗い用、鍋用、シンク用と、使い分けている。この流儀については、毎日のように指導を受け、ようやくにして、使い分けの習慣がついた。

また、私のような、家事にうといオヤジには同じように見える、正方形の布巾ふきんなのであるが、これは、食器拭き用。これは、手を拭くためのものと、きちんと分けられている。これについても、ようやくにして、使い分ける習慣がついた。

だが、頻繁に注意されているのは、トイレの電気である。これは、家内にも言われてきた。そして、家内は、そのたびに注意をしてきて、正直、うざったい思いをしていたが、長女は、家内の比ではない。強烈に叱責してくる。しばらく凹んでしまうくらいに、である。

また、食事をしながら、私は、いろいろな作業をする。メモをしたり、スマホやパッドをみたり、読んだり、書き込んだり。だからついつい、食器に手を添えるのを忘れてしまう。すると、その度に、叱責される。

コジくん、両手で!


さらに、時間が勿体もったいなくて、信号待ちなどではスマホを見ているのであるが、ちょっとだけ、歩き始めても、スマホを見ていることがある。すると、ステップを一歩踏み出すか出さないかのタイミングで、叱責される。

コジくん、歩きスマホ、しない!


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

さっちゃん(注1)のほうが、まだ、優しく叱ってくれていたんじゃないか…。


長女は、全く、間違っていない。だが、もう少し、優しく、静かに、思いやりを示しながら、指摘をしてほしいのである。



家内は、あるプロジェクトに参画していて。仕事が忙しくて、事務所のそばのホテルに寝泊まりしている。日曜日の深夜に戻り、月曜日の昼過ぎにはまた、ホテルに泊まりに行って、そこで仕事をしているのである。

マッサージは、とんと、しなくなった。そのかわりに、家内の健康のことを心配をしている。これならば、マッサージをしているほうが、よほど良かった。


心の中の、リトルkokuroが、ボソリと、つぶやいた。

さっちゃん(注1)が、ちょっと、恋しくなるね。


やりとりからすると、さっちゃん(注2)は、元気なようである。そして、プロジェクトがひと段落したので、来週には帰宅して、通常勤務に戻るのだという。


だから。


これで、いいのだ。




(注1)まいやんとは、元乃木坂46の、白石麻衣のあだ名である。長女は、まいやんが、大好きでなのである。

(注2)我が家の家内の呼称は、「さっちゃん」である。さっちゃんは、女王陛下という別の呼称もある。だが、リキとの関係で、そもそもの飼い主が長男であることから、私は、おじいちゃんだが、家内に対して「おばあちゃん」なんて呼び方は、まかり間違っても、してはならないのである。



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