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映画「パラサイト 半地下の家族」感想

初めに

第92回アカデミー賞をとった映画、「パラサイト 半地下の家族」が地上波初放送して、なかなか考えさせられる内容だったので呟きます。

あらすじ

携帯の電波も通らないような場所に、その貧乏な四人家族は住んでいた。仕事もほとんどしていないが家族仲は良好であった。あるとき、主人公の友達に家庭教師を代わりにやってくれないかと頼まれる。友達は教え子が好きなようで主人公以外信用できないと言う。主人公はそれを引き受けることにして金持ち家族に近づいていく。家族全員で金持ちに雇ってもらうという策略を企て見事に達成し優雅な生活をし始める。

私のあらすじが雑だと思った方が多くいらっしゃると思うのでwikipediaのリンク貼っておきます。

感想

お金がなくて困っている、お腹が空いてる子供、乞食、ホームレスという世界的な課題はあるものの、この映画では食べ物に困らない、学力も多少はある、格安の家に住んでいる程度の貧乏な設定である。私はこのような生活を送りたくないとは思いつつ、家族みんなが比較的明るいので過ごしやすいのではないかと感じた。

序盤は野望がすごい。後から後から家族全員が雇ってもらおうとするのがよく思いついた計画だと思う。そのやめさせ方も秀逸だった。なぜこの人たちは貧乏な生活をしているのだろうか。もっと頭を使えば自分たちでいい暮らしができたのではないか?と疑問に思ったが、手に入れることができると現実味を帯びたことで希望を持ちフル回転できるようになったとも考えられる。

奥様は人を簡単に信じすぎるから、どんなに信頼できる人でもまず自分で調べることも必要だと思った。奥様ーーー!!ちゃんと調べて!!人の紹介だけだと簡単に騙されるよ!!金持ちの奥様で仕事もしていないから世間知らずなのかな?

中盤から主人公たちの罪悪感やバレてしまうのではないかという緊張感が加速するけど優雅な生活がとても心地良くなってきてやめられない。金持ちの家族には悪いなと思いつつ、私自身もみんなが幸せそうなので笑顔で見てしまう。金持ちの人がその家にいる時と貧乏な人が同じ家にいる時、家は同じなのにその人たちの差がまみえて仕方がなかった。部屋の散らかり用は、、、笑。私も言えないけど。

さらに加速する。地下室が発見されてから、貧乏な家族はもはや後戻りできない状態となるが、見つからなければまだ大丈夫大丈、プツン、ある一言によって本当に後戻りできなくなった。本当に糸が切れたみたいに表情が変わって、あぁ、これから最悪なことが起こるなと予測できた。ゆっくりと描写されることで、時間よ、巻き返せと願いながら見ていた。

「パラサイト」というタイトルだけ知っていた私は「寄生獣」みたいに人間以外の生物と人間が戦う話かなと思っていた。パラサイトは寄生という意味でタイトルが回収された。他にも、臭い、地下室、モールス信号等の伏線が回収されていて見事な作品だった。

日本の映画である「万引き家族」に少し似ている。万引き家族では貧乏な暮らしと人との関わりが主に描かれていて愛と金について考えられたけど、パラサイトでは金持ちの要素が絡んでいるため貧富の差が目に見える。愛についてはそれほど描写がない。映画の終わりは登場人物にとって始まりでしかないので、彼にはお父さんを取り戻すために一生懸命稼いでほしいと願う。

見どころ

・やっぱり人はお金に憧れる。
お金で幸せは買えないというけれど、お金で買える幸せはあると思う。そのお金は自分で稼いだものじゃなければならないということもよくわかった。

・お父さんギテクが放った言葉が怖すぎる。

”絶対に失敗しない計画は何だと思う?無計画だ。ノープラン。なぜか?計画を立てると必ず、人生そのとおりにいかない。だから人は無計画なほうがいい。計画がなければ間違いもない。最初から計画がなければ何が起きても関係ない。人を殺そうが、国を売ろうが知ったこっちゃない。わかったか?”

一見能天気になんも考えないで生きていけばいいのさという言葉に見える。しかし、たくさん計画して失敗して、、、もう何も期待したくないという絶望が感じられる。ここの表情もなんとも言えず。

・まさかのお父さんが闇堕ち。
キーワードは「臭い(におい)」。最後にその言葉が見事に回収されて貧富の差を思い知らされる。

・IT社長役の俳優イ・ソンギュンさんがとてもイケボ!!
なんだかずっと聞いていたい気がするなあ。ただの私の好みな声なだけ。笑
この時の役の話し方も穏やかでしっとりしていて社長の品格が漂ってた。他にもたくさん出演しているので見てみようかな。

まとめ​

テーマが重いので気軽に笑って見られるとは言えませんが、一度は見て欲しい作品です。お金があっても満たされた気がしない人、「本当の幸せ」とはなにかを探している人におすすめです。そんな重いのやだなーと思った人も、伏線がわかりやすいので自分で予想しながら見てみてはいかがでしょうか。

ここまで読んでくださった方ありがとうございました。充実した映画ライフを!

cr. パラサイト 半地下の家族オフィシャルサイト

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