12/28【雑感】もうすぐ大納会 ~相場のアノマリーは信じるべき?
今年の株取引きはほぼ終了し、あとは軽く流して終えることにします。大納会は12/30日、大発会は1/4となります。大納会と大発会は、体感的に株価が騰がるイメージを持っています。正確には、例年は大納会直前あたりから株価は好調な印象があります。
しかし調べてみると、日経平均株価はそうでもないようです。大納会に日経平均株価が騰がって終わったのは、ここ5年で一回だけだそうで…これまで私があまり日経平均株価採用銘柄を買っていなかったからでしょうか。
大発会にしても騰がりは5年で二回のみ、ということですから、今年の株価高止まり状態を考えると今回も厳しいのかもしれませんね。しかし、株価の高止まりを危惧するコメントも増えてきました。特に年末年始は危ないかも?という内容のものが多く、「お前いつも外した上に屁理屈しか言わねぇだろう」というアナリストまで同じことを言い始めましたから、逆に年末年始までは大丈夫な気もします笑
大納会と大発会のアノマリーもそうですが、株にまつわるアノマリーは実に面白いものが多いし、意外とバカにできません。一番有名なのは「セルインメイ」でしょう。そしてこの言葉には「9月のセントレジャーデイまで戻ってくるな」という言葉が続きます。5月以降は確かに株価が軟弱になる傾向が強く、私も夏場に勝ち切った記憶はあまりありません。
そして記憶が曖昧ですが、セントレジャーデイは確か、競馬のレースのことですね。実際に競馬が株価に関連しているかはともかく、外国人投資家の夏休みが終わる9月半ばくらいまでは商いが薄いため、夏枯れ相場は毎年やってきます。今年はコロナでイレギュラーな年だったとは思いますが、それでも夏場は調整しましたよね。
相場に方向感が無いけど、9月後半から大統領選を織り込むまでは積極的に買って良いんじゃないか、と書いてきました。そして、どう見てもマザーズからバリューに資金がシフトして見えるから、メインはバリューでいこうと決めたのもこの頃でした。大統領選前後の株価の強さは予想外でしたが、バリューの強さは現在も継続しています。
この後は調整を挟まないとどうやっても上にはいけないでしょう。仮に上にいったとしても商いは薄いんじゃないかな、と思います。じゃあ調整はいつなのか、というと、今度は「節分天井、彼岸底」というアノマリーが参考になります。これは言葉の通りで、節分あたり(2月上旬)から株価が下げ始め、彼岸あたり(3月20日頃)に底打ちしやいすい、という意味です。これもそこそこ当たるイメージです。イレギュラーな今年だって、コロナ暴落が本格化したのは2月からで、買いムードの到来は3月後半からでしたね。
市場参加者の行動傾向がアノマリーの格言を生み出すのか、はたまたアノマリーの格言があるから市場参加者がそれを意識してしまうのか。これは卵と鶏の関係と一緒で、もはや始まりはどちらかはわかりません。しかし、それは問題ではありません。一定の知名度を持つ程度にはアノマリーに信憑性がある、という事実を押さえておけばよいのでしょう。
何も、相場の分析方法はチャートやニュースを使うだけではないのです。アノマリーをスピリチュアルの一種だと考える人もいます。単年の結果を見ればそうなるかもしれません。しかし、アノマリーの繰り返しを何年も何十年も「傾向」として見ていくと、それは結局相場サイクル論の一部を形成する事実となります。
私は、世の中の大抵の出来事は波の様なもの、もしくは振り子の様なものだと考えています。波に押しと引きがあるように、株価にも押しと引きがあります。振り子が極から極に動くように、株価も高値と安値の振り幅で右往左往します。もしかしたら、波の押し引きを観察し続ければ、そこにもサイクルがあるかもしれません。
ちょっとマニアックな話ですが、深海の海水は循環し、海面付近に出てくるまでに1000年程度は必要だと言われています。高緯度帯に到達した海水は冷やされますから、下方に沈みます。その後は海底で低緯度帯に移動し、温度上昇に伴い浮上します。
これは空気も同じなのです。同じように高緯度帯で冷却され、下降気流となります。地表に降りた空気は低緯度帯に向かい、これが北風となって吹きます(自転の関係で真北から真南の風にはなりませんが)。低緯度帯に到達した空気は暖まるため、上昇気流が発生します。
クドい例だったかもしれませんが世の中のことは全て、もちろん株価、引いては景気も循環してサイクルを形成します。そしてサイクルを細分化していくと、アノマリーを無視できなくなります。サイクルが一つの森なら、アノマリーは一つ一つが木です。ゆめゆめ、全体を見るという意識は忘れないようにしましょう。
さて、年が明ければ節分天井のアノマリーを意識します。今年は2月に入る前に既に、1月にイランの司令官が殺された事件を受けて緊張が高まりました。これもアノマリーを意識してこの時期に仕掛けたのか、偶然この時期に仕掛けたからアノマリーに当てはまったかはわかりません。ただ、現在も中東で米軍が動き出している、この事実だけは頭にいれておきましょう。年明けにまた何か起こる可能性はあるのです。
皆さんには、調整のネタとしてどんな事件を使ってくるか、を意識してほしいのです。ウイルスの様な先が読めない調整ネタもあれば、イランの司令官殺害⇒空っぽのイラク米軍基地を攻撃、の様な「プロレス」もあるわけです。あの時は確か、アメリカに「イランから復空爆があるよ」という情報を流した国が2カ国ほどあったから米軍は退避出来たらしいのです。偶然イランから情報が漏れたのです、あくまでも「偶然」ですよ。イランの面子も考慮して、空の米軍基地を撃たせてこの事件は手打ちになりました。
こういうネタばかりなら投資戦略は楽でいいのです。だから来年に米軍がイランと戦闘したとしても、それほど尾を引く大きな悪材料にはならない。ウイルスの様に未知の要素が無いからです。未知で不透明なネタであるほど、調整は長引きます。
アノマリーではありませんが、これにまつわる格言として「遠くの戦争は買い」という言葉もあります。特に戦争ではなく「戦闘」なら買いですね。戦闘なら小競り合いのガス抜き程度で終わるからです。イランとアメリカが戦闘するとしても、たぶん戦争には発展しないでしょう。
それよりもウイルスネタとして、変異種の登場をまだ株価に織り込んでいません。こっちをネタにする方が調整は長引く気がします。
ということで、年明けは節分天井のアノマリーと暴落ネタは何か、特にネタの不透明さを意識して情報収集することをオススメします。
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※12月の四季報が出たので更新、改良作業中です。過去に買った人は更新料などかかりません!もうしばらくお待ちください。