環境
私はピアノを10年間やっていた。だけど辞めてから何年も経つ今思うことがあって私は辞めてから一度もピアノを弾きたいと思ったこともピアノが好きだったこともなかったんだなぁ、と。
記憶にない頃からいつの間にかピアノという習い事をしていて当時私は「やめてはいけないもの」とか「当たり前」と感じてた。当たり前だから毎週レッスンに行くし当たり前だから辞めちゃいけないと思っていて、しなければいけないものだから辞め方もわからなかった。そして小学生の途中くらいまで3人グループのレッスンもあって私はほか2人のことは好きだけどレッスン自体が大嫌いでいつも自分だけ上手くいかずに毎回毎回泣いてしまうから本当に行きたくなかった。なんでこんな辛いのにやらなきゃいけないんだろうとずっと思ってた。
楽しかったのはレッスン後のおしゃべりとか発表会で弾いてる時だけで私はほんとにレッスンに行くのが嫌いだったと思う。
中学生になって別にこれやらなくてもいいじゃん、と気づいたらやっぱり好きじゃなかったのでどんどん辞めたくなって親に辞めたいと話して辞めた。最後の日に先生がまたやりたくなったら来てねと優しく言ってくれたけど辞めてから1度もやりたいなんて思わなかったし私はこの10年間ずっと嫌なことやってたんだなぁとしか思わなかった。
やっぱり生まれてきた環境ってすごい影響があるんだと思った。小さい頃〜高校生までは親が絶対だし親の言うことが正しかったりそれが全てだと思っててそれが当たり前だから自分が泣いてしまうほど嫌でも抜けられないって。でもあとから考えるとそんな事はなくて、でも小さい時なんかは当たり前を覆すことができるわけがない。私の親は厳しい親とかじゃなくて普通に優しかったし何でもやりたいことをやらせてくれるような感じでそんなでも辞めたいとか言えなかったからやっぱり何かを当たり前にするって嫌だなぁと思った。
正解とかわからないけど親にこないだもっと早くに辞めればよかったねと言われた時なんだか酷く傷ついた気がする、あんなに私は上手くいかなくて泣いていたのに辛かったのになんで続けたい?とかピアノ好き?とか聞いてくれなかったんだろうって。だから何かすることを当たり前にしないで本人の意思を沢山聞くことが大事なんじゃないかと思う、きっと当時の私は続けたい?のその一言で辞められたし辛い思いもしなくて済んだのに。
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