鉄道開業150年・秋の東北旅 (7)
前回のあらすじ
東北旅3日目の午後は、大正浪漫を今に伝える「宮越家離れ・庭園」の見学に。和とステンドグラスという組み合わせ、ちょっぴり異世界のような感じがしました。すっかり日も暮れてきてしまいましたが、夕方に青森駅に到着。いよいよ旅も大詰めです。
青森港を散策
青森駅から徒歩圏内に青森港があり、どこか異国情緒のある空間が広がっています。かつて青函連絡船として活躍した「八甲田丸」が港に係留され、中を見学できるようになっています。
青函連絡船と聞いて思い浮かべるのが、石川さゆりさんの『津軽海峡・冬景色』。上野駅からの夜行列車を雪の青森駅で降り、連絡船に乗って北海道に帰っていくという内容の歌詞でした。今や青森どころか上野から新幹線一本で北海道に渡れてしまう時代ですが。
イントロ 「♪ジャジャジャジャーン(大音量)」
どこからか大音量で『津軽海峡・冬景色』の曲が流れてきます(石川さゆりさんの歌入りで)。ちょっとシュールで面白い。音源はここでした。
ちなみにこの曲の記念碑、津軽半島先端の龍飛崎にもあるそうです(2番の歌詞に出てくるので)。
青森ねぶたを学ぶ
次は港のすぐ近くにある「ねぶたの家 ワ・ラッセ」に、入館締切ギリギリ(閉館30分前)に駆け込みます。青森ねぶたの歴史や名人について紹介されているほか、今年のねぶた祭りで使われたねぶたが展示されています。弘前は「ねぷた」でしたが、青森は「ねぶた」です。
青森ねぶたは、昔話や歴史上の人物など、様々なモチーフで作られます。恥ずかしながら、毎年違う絵で作られていることを初めて知りました。まず下絵を描き、それをもとに職人さんが経験と勘で立体化するのだそうです。
こうして見ると、弘前ねぷた(5本目の記事参照)とはスタイルが全然違います。もう青森ねぶたと弘前ねぷたを間違えない。気がする。
お土産を買って帰ろう
ワ・ラッセから歩いて数分、「青森県観光物産館アスパム」へ。お土産や食事を楽しめますが、時間が遅いので閉店しているお店もあり、人もまばらでした。
もう後は帰るだけなので、多少荷物が増えても大丈夫です。青森といえばりんご。アップルパイのお菓子、りんごジュース、りんごジャムとりんご尽くしで買いました。
夕食がない?
帰る前に夕食を食べましょう。駅前で地のものを食べる計画だったのですが、事前に調べていた駅前の食堂に行くと大行列。全国チェーンのファミレスなどはありましたが、さすがにそれも味気ないので、イートインは諦めて、帰りの新幹線で駅弁でも食べることにしました。
予定の1本前の列車で新青森駅に移動し、駅の売店で駅弁を買おうと思ったのですが、売店に行くと…
お弁当が…ない!?
棚は空っぽ、駅弁どころか普通のお弁当や菓子パン、サンドイッチすらないという衝撃の状況。東京までの新幹線の終電が近いこともあるのでしょうが、やはりいつもの時期以上に人が多かったことも関係していると思います。このままでは夕食抜きのピンチ!
慌てて駅ビルの中を探すと、下の階に海鮮丼のお店がありました。しかもまだ営業しています!
イートインの受付は終了していましたが、テイクアウトは今からでもOK。1000円海鮮丼の中から1つ選びます。注文してから10分か15分ほど待ったと思いますが、無事に新幹線の時間に間に合いました!そして夕食抜きを免れました😭
さらば東北
名残惜しいですが、最終の新幹線で東京へ戻ります。
さっき選んだ海鮮丼は「まぐろ赤身とネギトロ丼」。全部マグロ。この日のマグロは大間の本マグロらしいです。さすが青森!赤身は脂が乗った濃厚なお味でした😋
東京駅まで3時間20分。青森で夜まで観光して、その日のうちに東京駅に帰ってきました。文明ってすごい!
さらに列車を乗り継いで、家に帰り着いた頃には日付が変わっていました。朝、ホテルをチェックアウトしてから16時間以上。本当にお疲れ様でした🍵
まとめ
3日間の移動距離: 約2000km(鉄道1900km、バス・乗合タクシー70km、徒歩5万歩)
3日間の行動時間(家か宿を出発してから到着するまで): 約41時間
同じコースで普通に鉄道・バスに乗った時の交通費: 約55000円(実際は半額以下)
こうしてみると、やはりJR東日本パスは神でした。使える期間が2週間しかなく、人が多い場所もあったのですが、それでも交通費が半額以下になるとはすごいです。
鉄道開業150年、本当におめでとうございます!🎉
<完>