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突然アクセスできなくなった外付けHDDを復旧するため悪戦苦闘した一部始終

日常的にPCを使っている者としてバックアップはやっぱり大切ということで、Acronis True Image for Western Digitalを使って外付けHDDにバックアップしていた。まずはメインに使っているデスクトップPCをさくっとバックアップ。正常に完了。
そして、使わなくなったノートPCも一応しておこうと思ったのがマズかった。ノートPCの内蔵HDDをまるごと外付けHDDにバックアップしようとしたが進行バーは全く進まず。古くてスペックが悪いからな~と思い、とりあえず一晩放置した結果、外付けHDDを認識しなくなった。

「フォーマットしてください」と出てきたが、もちろんNO。すると「アクセスできません。このボリュームは認識可能なファイルシステムではありません。必要なファイルシステムドライバーがすべて読み込まれているか、ボリュームが壊れていないか確認してください」と出てきた。

OKをクリックするとフォーマットをせがまれる。
まだこの時点でフォーマットを押すわけにはいかない。

非常に困った。認識しなくなったのは基本的にバックアップファイルと、古い画像が入っているHDDだ。バックアップファイルは別にいいけど、画像は回収しておきたい。

ここから悪戦苦闘、右往左往の地獄絵図が始まる。基本的に時系列順に書いてるので、対応順序がおかしいところもあるがご容赦願いたい。

ハードディスクはWD青の4TB(WD40EZRZ-00GXCB0)を、玄人志向のHDDケース(GW3.5AA-SUP3/MB)に入れて使用している。PCのOSはWindows10だ。
まずは、CrystalDiskInfoでHDDの状態を確認してみるとHDD自体は認識して、正常という判断をしている。セクタのエラーも見られなかった。
次に、他のPCで接続したがそちらでも開けず、ケーブルを変えても同じ。

Windowsボタンを右クリック→ディスクの管理では「正常(ベーシックデータパーティション)」と出てくるが、フォーマット形式がRAWになっている模様。本来ならNTFSって出てくるはず。

ここからフリーソフトでいろいろしていく。万全を期すならこの時点で新たなHDDを買ってきてクローンを作っておくとよい。対応をミスっても壊れた状態からリスタートできるが、今回はしなかった。
ソフトの使い方をすべて説明していくと分量がとんでもなくなるので今回は割愛。需要があるなら書きます。

・まずは、Recuvaでファイル復元できるかどうか確認→無理。

ファイナルデータ試用版で確認→無理。

EaseUS Data Recovery Wizard試用版で確認→いくつかのファイルはまだ存在している。フォルダの階層構造はめちゃくちゃになってるけど、比較的最近動かした画像ファイルの生存は確認。試用版だと500MBしか復元させられないので一旦置いておく。一安心。

Acronis Disk Director 12.5試用版で確認→ディスクの「確認」をすれば復旧するみたいな話を見たが、その項目が見つからず。

TestDiskでクイックスキャンをしたが、時間がかかりすぎるため(1時間で1%ペース)最終手段として温存。

・TsetDiskに同封されてたQPhotoRecでjpgファイルを復元する。「ファイルの作成に失敗しました」と出てきたが、復元用のフォルダ名を英字にすると続行した。続々とjpgファイルが復活してきた。階層構造とファイル名が消えるが、とりあえずなくなるよりマシなので20時間くらいかけてjpgファイルを回収した。10万ファイルくらいあった。

つづいて、png、doc、xls、ppt、mp4、mp3などを回収しようとしたが、ノベルゲームの立ち絵とかを延々発掘してきたので一旦停止。

ここに来てようやくHDDケースがぶっ壊れてる可能性を考えてなかったことに気づく。HDDを取り出し、PCと直接SATA接続したが問題は解決せず。これでHDD自体の問題で確定。これまでの情報と合わせて物理障害ではなく論理障害だと思う。

仕方ないので、TestDiskでAnalyse→QuickSearchを実行。50時間かかったが有効なパーティションは見つからず。サイズ的にそれっぽいのはあったが「Can't open filesystem. Filesystem seems damaged.」と出てくるので、何もせず終了。
TestDiskの使い方については以下のページを参照した。

Advancedの項目を見てみると、ブートセクタがエラーを吐いていた。バックアップは生きているので、Rebuild BSを選択して復旧するも、HDDは以前として認識せず。

続いてDeeperSearchを実行。やっぱり50時間かかったが、なぜかRAM DISKのパーティションが出てきて軽く絶望する。何もせず終了。

一旦TestDiskを離れ、Windowsのchkdskを実行するも、「ボリュームとバージョンの判断できません。CHKDSKを中止します。」と出てくる。

TestDiskに戻り、AdvancedからrepairMFTを確かめてみると「MFT and MFT mirror are bad.」で復旧できず。

ここでなんとなく状態を把握。おそらくパーティション自体はこのままで良く、ブートセクタも修復したが、MFTが壊れているので、HDDがうまいこと認識できてない模様。TestDiskではこれ以上どうしようもないので、お役御免。

とりあえずこれまでインストールしてだめだったソフトをもう一度確かめて見るとRecuvaが動くことを確認。スキャンの推定残り時間が70日→3時間→30日と目まぐるしく変わって、明らかにヤバそうだったのでキャンセルした。

でも、ファイルの復旧はできた。フォルダ構造はめちゃくちゃだが、なんとファイル名も生きていた。

Acronis Disk Director 12.5で確認すると、以前は見えなかったディスクの「確認」という項目が見えるようになる。実行してみると失敗。これ、やってることはchkdskと同じっぽい。

ここで、Windowsのエクスプローラーで問題のHDDを開こうとすると、以前とエラーメッセージが異なることを確認。「ディスク構造が壊れているため、読み取ることができません」表示に。

TestDiskでブートセクタを修復したのが効いたのかも。

問題はやはりMFTということで、思い切ってクイックフォーマットをすることに。クイックフォーマットはMFTを書き換えるだけらしいので、表面上はファイルが見えなくなるが、復旧ソフトを使えば戻ってくるとのこと。ちなみに完全フォーマットだと、すべてのセクタを上書きするので時間かかるし、復旧もできなくなるらしい。

一応使ってないUSBフラッシュメモリで実験してみると、クイックフォーマット後でもRecuvaで復旧できることを確認。ある程度はフォルダ構造も戻っていた。

やけくそクイックフォーマットを実行したところ、一瞬で成功。

エクスプローラーでHDDを右クリック→フォーマット。
クイックフォーマットにチェックが入ってることを確認する。

Recuvaでスキャンしてみると、フォーマット以前と異なり、推定残り時間の表記が割と安定してる。

そして約10時間後、90%になってそろそろ終わると思いきや、「ページングファイルが小さすぎるため、この操作を完了できません」とか言ってきた。そういうことは早めに言おうよ!

イースIXのエラー落ちを解決したときに設定方法を覚えていたので、ページングファイルを20GBにして再実行。13時間後にスキャン完了。結果的に物理メモリと合わせて35.5GB中28.3GBも使うメモリ食い魔だった。ビビる。

Recuvaでスキャンしても、やはりフォルダの階層構造はぶっ壊れていたので、完全に元の状況には戻せないことは確定。

だが、ファイル名は生きてるし、QPhotoRecで復旧したときよりも良さそう。検索窓で「.jpg」のように拡張子を検索することも可能。謎の画像ファイルもまとめて出てくるので、あらかじめわかりやすい名前をつけておくのは大切ということを学ぶ。

以上、とりあえず目的だった画像ファイルの復旧に成功。ついでにmp4なども回収。フォルダの階層構造がぶっ壊れてるが、なくなってしまったわけではないので及第点かな。

PCに詳しい人が見たら対応が杜撰すぎと、ご指摘をいただくかもしれないが、ド素人にできるのはこれが限界かなとも思う。MFTを手動で書き換えるとかいうロマンある手法もあるらしいが、疲れた。

このnoteが誰かのHDD復旧に役立つことを祈って。

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