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【ノベコレ】自動翻訳機能(英語)を試してみた

ティラノスクリプトorティラノビルダー製のフリーゲーム投稿サイト「ノベルゲームコレクション」様にて、10言語対応の自動翻訳機能が8月から追加されました。すごすぎる…

英語だけなら学校で習ったぶんぐらいなら何となく……ということでどんな感じになっているか自作をチェックしてみました。
自動機械翻訳なのでところどころ変になっちゃってる所はありましたが、ほとんどの文はちゃんと意味が通るように訳されてるっぽいし何となく雰囲気を楽しんでもらうだけなら充分そうな気がします!
機能使用時にはプレイヤー向けに機械翻訳である旨の注意書きも表示されますし、使われたくない方は設定でオフにも出来るので安心ですね。

ネイティブ的に不自然な言い回しになってるとか喋り方のニュアンスとかまではわからないのですが、こういう所はおかしくなっちゃうのかな~とか、こんな風に訳されるんだ~というようなのを少しピックアップしてまとめてみましたので機能について気になってる方いらっしゃいましたら1サンプルとしてどうぞ。


今回チェックしてみた自作ゲームはこちら↑から!
以下英訳版スクショ沢山ですが、いちおう物語の核心部分の内容は避けておりますのでプレイ前にネタバレ避けたいという方もどうぞ~



翻訳される文、されない文

↑選択肢にマクロを使用し、glinkのテキストを文字列変数で指定しているため翻訳されない
↑ptext部分は全部文字列変数で指定しているので翻訳されない。上の部分は極小文字?
↑普通にテキスト入力したptextなら翻訳されます(はみ出してるけど)

glinkやptextでは普通に文章指定した場合は翻訳されますが、文字列変数を使用して表示している場合は翻訳されないようです。
という訳で、拙作は肝心のシステム部分が全て翻訳されないため結局まともにプレイできないという…笑

バトル画面の上の黒帯部分は[current]で切り替えたmessage1のレイヤーに普通にテキスト入力をしている形なのですが、こちらは一瞬翻訳されたかと思ったら文字が極小?アンダーバー?になり謎にチラついています。


主語・述語・目的語が違ってしまう

原文「だから、お嬢ちゃんではない。 / カンサス王国の姫、シーナ様だ。」

上図は中央のウィルが主人公に対して「little girl(お嬢ちゃん)」と呼びかけた後、エリオが横から「I'm not a little girl」と返してしまっています。笑
次の文ではちゃんとSheになってますが、ここも名前表示用マクロが挟まるせいか?ちょっと変に繰り返しになっちゃってますね。(しかし童話モチーフで適当につけた「カンサス(王国)の姫」ってアメリカの人からしたら「鳥取県の姫」みたいな響きになるのだろうか)
ちなみにウィルの言う「お嬢ちゃん」は「Sweetie」になってる所もありました。甘〜!!

日本語は主語や目的語を省略することが多いのでこの辺はさすがに間違って訳されてる部分が多かったです。だいたい文脈で察せそうですが、文章によっては大事なところが誤解されてしまうというのはあるかも…
拙作でも「〇〇が△△を……」と文脈的に後に「殺す」が続くのがわかる上で省略したセリフが「〇〇 protect △△……」と勝手に真逆の述語を付け足されてたりしたので、これはちょっとまずい時もあるかもな~と思ったのでした。

あとまあ当然ながら一人称「俺」「僕」「私」などの違いも表現できないのは歯がゆいですね。日本の全オタクが大好きなやつなので…(※諸説あります)


同じ文を繰り返す

原文「ま、とは言ってもまだまだ / 一人では読めねぇんだけど……」

まったく同じ文を二回繰り返してしまうところが度々見られました。どういう場合になるのかは不明。微妙なところでの改行が影響してたりするのかな?
しかしこういうくだけた喋り方でもちゃんと意味を訳してくれるのは凄いですよね。自分の母語が日本語以外だったら絶対日本語勉強する気おきないと思う(英語ですら駄目なのに)…

ちなみに名前表示部分はウィルのみ初登場時「盗賊」で途中から変数で変更しているため翻訳されていないようです。


日本語の読み方そのまま

原文「何か特殊なケッカイが張ってあるとか言ってたぜ。 / ま、ちょっと入っていけよ。」

これも完全に仕方ないやつですが、おバカキャラのウィルが度々よく知らない言葉をカタカナで言う下りはそのままの発音表記になっていました。

なので、
「You should at least give her a burial.(埋葬くらいしてやったら……)」
「What's mysaw?(マイソーって何だ?)」
という具合に変になってしまったり笑

バカ」も「baka」になってましたがこれはカタカナ表記したからか?それともある程度通じる日本語なのかな??


敬称(~様)

原文「騎士様がビビってんじゃねぇよ。」

敬称の「-sama」とかもある程度通じる表現みたいですね。省略されて付かないところと付くところがまちまちという感じです。
「竜神様」は「Dragon God-sama」になっているところもありました笑 かっこいい…


完全に変になる

バグ?で全く別の文が割り込む所も少しありました。この辺はシナリオ重視の作品だと怖いかもしれませんね。
完全にチェックはできていませんがいくつか例を…

その1 知らない人が出てくる

原文「シーナは優しいし、 / きっと天国行きだろうな。」

いきなり「"Mere Old Man"(ただの老人?)」が登場します。どこから…
別シーンで「謎の老人」は登場するのですが、そっちは「Mysterious Old Man」と訳されているのでそこが紛れ込んだ訳でもなさそう。
ついでに天国行きもしれっと自分になっています。

その2 出てきそうなセリフが出てくる

原文「そんな彼を最初あれだけ責めていながら、今度は私が窃盗なんて。 / こんな事では、騎士失格ですね。」

エリオが盗賊として軽蔑していたウィルの物を勝手に持ってきてしまったことに罪悪感を覚えているシーンなのですが、英訳では竜の元へ行かなくてはならなくなって申し訳ないというような旨を繰り返し言っています。どこにもこんなセリフはないのに、ストーリー的にもしかしたらちょっと言いそうかもみたいな内容になってるのが怖い!
でも2文めはだいたい合っていて、「knight in shining armor」で「正義の味方」のような意味だそうです。かっこい~

その3 全く関係ない文が出てくる

原文「ええ、勿論そんな事はさせません。 /  姫様の護衛騎士として必ず私がお守りしてみせます!」

これはもう最初の文も訳されていないし完全にバグってますね。笑
うまく訳せないけど「最も重要で覚えておくべきなのは、フェアに戦うのがあなたのお金を最大限に活かすベストな方法だという事です!」かな?突然のビジネス新書?機械翻訳で情報引っ張ってくるときに全く別の物が紛れ込んだりするんでしょうか…


素敵な表現もあります

原文「その為なのでしょうか、よく教会に足を運んでいまして…… / そこに、ある日突然現れたのがノア様だったのです。」

突然」が「suddenly」ではなく「out of the blue」と訳されています。
「青天の霹靂」のようなニュアンスだそうで、この後エリオはノアを神のように感じたという内容が続くのもあり、そこから人生がハチャメチャになっているのもあり、何かいいなぁと…


こういうのもいいですよね

原文「まあまあエリオ、/   剣を下ろしなさい。」
原文「おいおい、 / ここでお別れみてーなこと言ってんじゃねぇよ。」

ノアの「まあまあ」とか「おやおや」は「well,well,well」で、ウィルの「おいおい」は「hey,hey,hey」になってました。
こういうのも何かいいなって…言いそう~!ってなりました(?)


毎回変わるかもしれない

以前ちょっとだけ翻訳機能を試したときに違ってるな~と思った部分をもう一度見てみたら正しくなってたみたいな事もあったので、機能使用してプレイし始める度にAIが翻訳し直してくれて正しくなったり間違ったりするということがあるのかもしれません。

何にせよ自動で、英語以外にも全10か国語で楽しめるというのは本当にスゴイ!全くわからない言葉でも自分のゲームに外国語が表示されているのを見るとちょっと嬉しい気分になります。笑
ノベコレ様、素敵な機能をありがとうございます!!ティラノフェス2024も楽しみにしております!!

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