【実践】0から考える必要はない??アイデアを生み出す3つのプロセスとは
最近、多くのプロジェクトに首を突っ込んでいるせいか、人とよく話すことが多くなった。(特に生徒になるが…)
そこで気になるのは、
「これ、考えていて!」
と指示を出すと、生徒が
「うーむ。うーむ。」
「何も思いつかない!」
となる現状だった。
最初は「え?真面目に考えているの??」と思ったが、どうやら生徒はふざけているわけではないようだ。
本気でアイデアが浮かばない様子なのである。
「うーん。これは困った。」
教育的にもプロジェクトにも、何のプラスにもならないこの状況をどうにか打破するために、これまでほとんどやってこなかったミーティングなるものを始めてみた。
今回は、その時に気をつけていることをまとめてみたいと思う。
なぜアイデアが浮かばないのか?
まず確実に言えることは、圧倒的な知識量・情報量が生徒に足りていないのだと考えている。
暗記する必要はないが、頭の片隅にはとっかかりがあって、何かの拍子にそれがトリガーとなってアクションを起こせるくらいには情報を頭に入れていてほしい。
ここで言うアクションとは、なんでもいい。
人に聞くとか、スマホで検索するとか、本の名前を思い出すとか…
何かしらのとっかかりさえ、あればどうにでもなる時代だ。
アイデアを出すためには、その情報をまずは収集しておく必要があるのだ。
自分が「何を知っているのか?」「どこまでを知らないのか?」を把握しておく必要がある。
よく勘違いしがちな考え方が、アイデアは0から生み出さねばならないというものだ。もちろん、アイデアを0から生み出す天才も中にはいる。
しかし、世の中に出回っているものがすべて0から生み出されたわけではない。
たとえば、スマホだって、電話とパソコンを組み合わせたものだ。
アイデアは、いくつかの情報を組み合わせて生み出される場合が圧倒的に多いのである。だからこそ、「えー、これは今までにもあるよね」というアイデアを無下に扱ってはいけない。
これらの情報を蓄積して、組み合わせることによって新しいアイデアが生み出されることだってあるのだ。
アイデアを生み出す3つのプロセス
では、アイデアを生み出すには具体的にどのようにしたらいいのだろうか?
その3つのプロセスを書き出していきたい。
ここでのプロセスは、SHOWROOMをつくった前田裕二さんのメモ術を参考にしている。
1 情報を収集して、内容を理解する
まずは、情報を収集することからだ。
情報収集には
① 自分から探す
② 偶然、出会す
の2つのパターンが考えられるが、どちらも大事だ。いかに普段からアンテナを高く持っておくかというマインドセットが重要になる。
もちろん収集した情報は、自分の中で理解する必要がある。
収集しただけでは、価値はない。
2 情報の本質を抽象化する
収集した情報を理解することは、大抵の人ができる。
アイデアを生み出す方法はここからだ。
その情報の本質を見抜き、それを抽象化する作業が必要となる。
たとえば、最近、謎解きイベントがブームになっているとしよう。(実際にそうなっているのであるが)
普通であれば、「ふーん。」で終わってしまうのであるが、一歩進めてその次を考えてみる。「なぜ謎解きがブームになっているのか?」と。
そうすると
「みんな、謎解きが好きなのかな?」
「謎解きに演出される非日常を欲している人が多いのかな?」
「協力して何かを成し遂げる達成感を味わうのが好きなのかな?」
と仮説が立てられる。
情報の裏側にある人の嗜好に対して、仮説を考えるのだ。
この嗜好こそが、謎解きイベントをブームにしている本質の部分と言える。
もちろん、単純に謎解きが面白いのかもしれない。しかし、謎解きが好き!だけでは、全国的ブームにはならないだろう。(謎解き自体は昔からあるからね)
これらの仮説の中に、抽象性が現れるのだ。
たとえば、単に謎解きが好きなわけではなく、非日常とか達成感というものに人々の行動が左右されているのであれば、それは別に謎解きでなくてもいいはずである。
3 何に転用できるのか?を考える
情報を抽象化できたら、今度は何に転用できるかを考える。
ここがアイデアを実際に生み出していく過程になる。
たとえば、先ほどの謎解きであれば、非日常・達成感というワードが出てきた。このワードが、他のどのような場面で適用できるのかを考えるのである。
非日常であれば、謎解きでなくても、コスプレでもいいかもしれない。
達成感であれば、運動とかでも味わえそうだよね?
「あ、じゃあ、謎解き×コスプレ×運動を組み合わせたら、何か新しいことが見えてくるんじゃないかな?」
と最終的に考えがまとまるかもしれない。(ん?これはまとまっているのか?笑)
結局、必要なのは??
アイデアを生み出すためには、情報と情報をつなげる力が欠かせないと思う。
そして、この力を鍛えるためには、今回の1〜3の過程が必要となる。(という仮説を立てている)
一人で思い悩んでいても、良いアイデアは生まれてこない。
人に自分のアイデアを話しているときに、急に思いつくことだってある。
1〜3の過程を日常的にやっていくのは、はじめは難しいかもしれない。
でも、アイデアを考える力は、生徒の今後にとっても必ず必要になることだし、これからも泥臭くミーティングを続けていきたいと考えている。
もし、こういうのもいいよ!という考えを持っている方がいましたら、ぜひコメント欄にてご助言いただけると嬉しいです!