札幌の応援について知っておいてほしい7つのこと #consadole
J1三年連続残留、ルヴァン杯決勝進出、日本代表選出…
コンサドーレ札幌が設立されてから23年、昔では考えられないような出来事が次々と起こった2019シーズン。フロントは大きくなり、チームは強くなり、ファン・サポーターの数も年々増えていっているように感じます。
札幌の応援はかっこいい。
そんなことは札幌の試合を見に行って、応援していれば分かること。
応援歌にも、横断幕にも、試合前の演出にも、札幌を応援する人たちのこだわりや魂が入っているのを感じます。
本来このようなことはわざわざ文章にすることではないかもしれません。サポーター一人一人が現場から感じ取り、誇りとプライドを胸に持って応援すればいいだけ。他のクラブのサポーターに札幌の応援を自慢したいわけでもありません。
ただ、いわゆる「新規サポーター」も多い今の札幌サポーターにもっと知ってほしい、考えてほしい、思い出して欲しい札幌の魅力があると思ったので、明日2019シーズンの最終戦を迎えるのを機に、ここに書き記しておこうと思います!
(自己肯定感の高い私のパーソナリティ故に、大好きな札幌の応援でも自己肯定感を高めたいという思いからかもしれない笑)
※札幌サポーターとして、スタジアムに通ったり仲間と関わってきた上で、私個人が感じた事です。サポーター全体の想いとは異なる部分があるかもしれません。
※「コレオ」「チャント」と言う言葉について、札幌の応援団(ULTRAS SAPPORO)の方々がこだわって使っている「人文字」「応援歌」という言葉をこのnoteでも使用します。
1. 日本で初めてゴール裏全体の人文字をやったのは札幌
今やどのチームの応援でも大事な試合の定番となっている人文字(コレオグラフィー)ですが、日本で最初にゴール裏全体を使った人文字を行ったのが札幌なのです!(多分)(違ったらごめんなさい笑)
1999年厚別競技場での大分戦
それからの20年間、札幌はオリジナリティのある人文字や試合前の演出を作り続けてきました。
街並みのシルエットを人文字にしたのも、
(2012年開幕戦)
Tシャツを利用して、試合中消えない人文字を作ったのも、
(2001年浦和戦)
ビッグフラッグの上から大量の風船を流したのも、
(2013年千葉戦)
おそらく日本初の試みであったでしょう!
最近のものでいうと、今や多くのスタジアムでクラブが主体となって行われている試合前のライトアップの演出。
これも日本で最初に行われたと思われるのが2015年のホーム開幕戦。コンサドーレのホームの試合です。クラブではなくサポーターが主体となり、人文字でエンブレムを光らせたのがはじまりでした。
札幌サポーター(特に応援団の方々)のクリエイティブさには目を見張るものがありますね、、、。
(室蘭の試合で登山をして山肌に貼っていた横断幕)
2. 日本語応援歌も日本初?
札幌の応援歌には、
赤黒の勇者、俺たちを揺らせ、世界を切り拓け、新曲の赤と黒が人生
など、単なるコールや短い言葉の繰り返しより、日本語の長い文章を当てはめたものが多いです。
悪く言えば覚えにくい応援歌が多いのですが、これも覚えやすく皆に受け入れられるよりも、メッセージ性を大事にする札幌の応援のこだわりだと感じます。
応援歌に日本語の文章を当てはめて歌うという当たり前の行為も、札幌はJリーグ最初期から行なってきました。
「チャント」「コレオ」といった言葉が日本で流行るずっと前から人文字も応援歌も続けてきた札幌サポーターが、あえて「人文字」「応援歌」という言葉を使い続けるのも当然のことだと思います。
3. チームカラーの入った応援歌が多い
札幌の応援歌の次の特徴として、チームカラーの「赤と黒」という言葉を使用しているものが多いことがあります。
「赤黒の勇者」「行け行け赤と黒の俺たちの札幌」「赤と黒の縦縞ために」「赤と黒が人生だから」「赤と黒の男」
他チームと比較してもかなり多い方なのですが、(暇な人は数えてみてください笑)6. でも説明するように、札幌の応援では赤黒縦縞というアイデンティティを大切にします。
4. 札幌のアーティストの曲を応援歌に多用している
日本で人口第4位の大都市でありながら、自然の豊かさや新鮮な食材に恵まれていることが魅力の札幌市ですが、音楽の分野でも魅力的なアーティストが数多く生み出されています。
札幌ではその地元出身のアーティストの曲を使用した応援歌が多く作られています。最近でいうと、荒野拓馬(中島みゆき)、アンデルソン・ロペス(the pillows)などがそうですね。
ぜひ注意して聞いてみてください!
5. 言葉にこだわる
これは説明できることではないですが、
応援歌をはじめとして、横断幕、現場での言葉など、応援団から出される言葉は、言葉選びやリズムにこだわっていてとてもかっこいい!!!
6. アイデンティティにこだわる
2005年、札幌のユニフォームから赤黒の縦縞が消えました。
一部札幌サポーターは1年間、「札幌って赤だっけ?」という批判的な幕を出し続けました。
その結果、翌2006年にはユニフォームのサプライヤーがadidasからkappaへと変更となり、赤黒縦縞も復活を果たしたのです。
このように、創立当初から変わらない赤黒縦縞を北海道コンサドーレ札幌のアイデンティティとして大切にしています。
私も最近のライトアップイベントの告知で公式が「スタジアムを赤く染めよう」と出しているのを見て、暗闇の部分を黒にしてもいいから、演出はそのままでもいいからせめて「赤黒に染めよう」と言ってくれ、、、と思います笑
他のクラブのようにガールズデーでピンク色の入ったTシャツなんか配り始めたらそれこそキレるかもしれない、、、。
7. アウェイへの動員数
北海道という土地柄、アウェイの試合へ行くのはそう簡単なことではなく、ホームタウンから海を越えずに行くことのできる試合は1つもありません。
さらに平均年収も全国で低い方であるのに、今年の東京戦では3500人ほど、他のアウェイでもチケット完売が続出するなど、アウェイの動員数がとても多いように感じます。
(2017年FC東京戦)
出身が北海道で、関東に住んでいるというサポーターも多く、アウェイの試合メインで観戦するサポーターも多くいるのが特徴的です。
(村上アシシさんは「アウェイ専用サポーター」と表していましたね。)
以上、札幌の応援について知っておいてほしい7つのことを書き連ねました。
札幌の応援はもしかしたら、「チームが勝つ可能性を1%でも上げる」ためだけのものではないかもしれません。
だってそうしたければ、覚えにくい長い歌詞の曲やめてコールを多用すればいいし、新曲はあらかじめYoutubeにアップすればいいし、跳ぶのをやめて声を出すことに専念すればいいかもしれない。なんなら、応援なんかしないでコンサドーレにただお金をつぎ込んだ方が絶対にチームは強くなるし、勝つ可能性も上がるでしょう。
でも多分札幌の応援が大事にしていることは、「気持ちを表現すること」、「熱くなること」、そして「街への愛を叫ぶこと」。
その魅力に惹きつけられて、サッカーの分からない私がこんなにも札幌を応援することにはまっているのだと思います。
このnoteを見て、選手や試合の勝ち負け以外のことに興味をもつ札幌サポーターが一人でも増えればいいと思います。それは、応援でも、マスコットでも、ビジネスでもなんでもよくて、そうして生まれた誇らしい気持ちを応援にぶつけて、明日も頑張りましょう!