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残業の話
残業には2種類ある。
自分の仕事が終わらない時と
先輩の仕事が終わらない時だ。
前者は自己責任なので
わー!終わらないー!帰りたいー!むりー!!わー!!午前中何をしていたんだ私はーー!!!あーーー!!!
と思いながら仕事をこなすだけだからまぁいい。
自己責任とは時に自由だなと思う。
厄介なのが後者である。
定時目掛けて進めた仕事がおしりぴったりに終わりそうな私と打って変わって、先輩が前者の私のような状態なのである。
しかも案件やポジションや業務内容という理由によって後輩である私が手伝うことができないのもまた厄介ポイント。
手を差し伸べたところで引っ張る力がないのである。そんなこと誰の目に映しても分かる。
だから先輩に「手伝いましょうか?」と声をかけるだけ無駄である。
でもここは社会人として念のため声をかける。
「手伝いましょうか?」
「いや!大丈夫!」
そりゃそうである。
だって諸々の理由で手伝えないんだもの。
知ってた知ってた。
さらに面倒なのは
「じゃあお先ですーおつかれっすー」
と言って帰ることができないのである。
これは職場環境によるのだが、私の職場は御法度だ。
仕方がないので2日3日先の仕事をダラダラとしながら「もうこんな時間だから帰らないと」時間まで何となくやり過ごす。
心臓が強かったらどんな環境でもどんな状況でも強い意志を伝えて帰ることができるんだろうなぁと思う。
私は小心者かつ、人一倍人に嫌われたくない性格なので到底無理である。
他者からの評価は気にしてないし私は私が正しいと思ったことをする!人に憧れるけど、私はどうしても小心者かつ、人に嫌われたくないから仕方ない。
残業で前者の時の私のように絶望と絶叫をしながら仕事をしているときに後輩がサラッと帰ったらどう思われるだろうか。
(手伝えはしないのに)手伝えよと思われるかもしれない。
冷たい奴だなと思われるかもしれない。
後輩のくせに先に帰るなと思われるかもしれない。
そう思うと帰れないのである。
一度こんな小心者な自分に嫌気がさして、帰ってみたこともある。(大勇気を出した)
するとどうだろうか。
悪口を言われたのかは分からないが、帰ってる最中も、帰宅してお風呂に入ってるときも、ずっと先輩にどう思われたか気になるのである。これは大きな弊害だ。なんということだろうか。こんな思いを引きずるのなら「もうこんな時間だから帰らないと」時間まで待てばよかった。
トータルすると残業した方がジレンマを抱える時間が短いのである。急がば回れ。
この経験から先輩の仕事が終わらないときは帰らず私も残業するようにしている。
一見無駄な時間だが、累計するとこれが1番効率がいいのである。
そう言い聞かせて今日も先輩の仕事が終わるのを待っていた。
心臓強くなりてぇ。