湊あくあさんの不在

昨日の卒業ライブをもって、あくたんがホロライブを卒業しました。

先日の記事を書いたあと、自分が思ったより落ち込んでしまってびっくりしたんですが、三週間という時間は心の整理をするにはありがたい長さで、卒業ライブは穏やかな心境で前向きに楽しめたと思います。

あと、それでも寂しくなっちゃった気持ちを癒して前を向く気持ちにしてくれたシオンちゃんにも感謝。

ほんとはこれ昨日書こうと思ってたんですが、シオンちゃんの放送があったのでそちらに身を委ねたという裏話もあります。

あくたんの思い出

ホロライブに沼ったのは今年のGWくらいからなんですが、実はあくたんに興味を持ったのはだいぶ後になってからです。ハードコアマイクラの時はほとんど眼中に無かったし、AmongUsの時もどっちかというとぺこちゃん面白いなーと思いながら見ていた記憶があります。
自分の中であくたんが特別な存在になったのは、プリンセス・キャリーのエピソードを聞いた時からでした。

この曲にまつわるエピソードは同日に発表になった新衣装お披露目配信で語られています。

曲自体もめちゃくちゃ好きで数えきれないほど聴いてるんですが、曲に込めたコンセプトが素敵すぎて、そこからあくたんの人柄自体にも興味を持った感じです。以降は切り抜き等でいろいろな側面を知っていって、特にゲームで極まったときに出る感情が爆発した話し方が好きで積極的に追うようになりました。
あとは多くは語りません。卒業発表まで、語るほどの時間があったわけでもないし。一気に好きになりのめり込んで、あっというまに去っていってしまった、自分の中であくたんはそんな存在です。

湊あくあがいなくなったホロライブ

ホロライブはアイドルで売ってるとよく語られます。それは、にじさんじの委員長に対して、ホロライブはときのそらで始まった時点で決まっていた筋道なのかなと思ったりはするのですが、ときのそらが件の宣言によってアイドルの最先端から偶像になって以降、ホロライブのアイドルという側面でセンターを張ってきたのは湊あくあでした。卒業によって、その核をホロライブは失ったことになります。
一方で、アイドルグループと言われるホロライブの中で意外と正統派アイドル路線を歩むメンバーは少なく、どちらかというと星街すいせいを筆頭に歌唱力でアピールするDIVAの路線を志向するメンバーが増えていきました。現状でJPの最も新しい世代であるReGLOSSは明確に歌唱とダンスを売りとしています。
これはCOVERの会社経営的な事情も関連していると思います。既にいろいろなところで語られているように、COVERの営業収益の内訳をみると、配信による収入はYouTubeに依存するために不安定であり、また成長の限界も見えてきている一方で、現状の主軸はIP収入(グッズ・企業コラボ)であり、今後ライブイベント領域を拡張していく方針になっています。そういう時に、オタク層だけでなくより広い人口に訴求するためには、アイドルよりも歌手路線のほうが適しているといえます。企業の方針としては正しい方向性でしょう。
反面、これらの方針はタレントに負担を強いています。自身の配信外の業務(打ち合わせやレッスン等)に時間をとられ、配信自体にかけることができる時間はどうしても減ってしまいます。このことは様々なホロメンから語られていますし、兎田ぺこらは配信に特化した活動ができる環境を作りたいと語ったこともありました。
これは決してCOVERが一方的に搾取しているわけではありません。様々な企業コラボは各タレントの知名度の向上につながりますし、自慢の3Dスタジオや3D技術への投資に活かされ、10人を超える人数の同時3Dライブを実現させるなど、他の追従を許さない環境で各タレントの表現の幅を広げ、ホロメンはそれを享受しています。
COVERの規模が拡大する中で、この路線は今後も変わらないでしょう。ホロメンもホロライブに所属することで得られるメリットをいかに自分の活動に取り入れてうまく立ち回れるかが重要になってくると思います。COVERが表現環境や社会的信用をタレントに提供し、タレントはそれらを維持発展させるための収益を提供します。
ホロライブにおいて、アイドルという側面でこれまで担ってきた湊あくあの役割を、さくらみこが今後は担っていくのだろうと考えています。人気もトップクラスで言うことありませんし、秋に1stソロライブを控えて売り出している最中です。正統派アイドルのポジションを担っていけるのは彼女しかいないでしょう。

湊あくあだった彼女の行く先

最後に野暮な話になりますが、彼女のこの先について書いてみます。
彼女とCOVERの間の「方向性の違い」は、前述の配信外業務の負担に対するものだったと推測しています。湊あくあは卒業ライブまで100日以上休まず配信をし続けたことが語られていましたが、100日前というのはCOVER内部では卒業が決まったタイミングと推測でき、つまり卒業を控えたことでコラボ案件等から解放されて配信に専念できるようになったタイミングとも言えるでしょう。逆に言うと、彼女のそれだけのリソースが配信外の要素にとられていたということでもあります。
彼女は配信に図抜けた能力を持つ人物で、100日連続配信している間、たまに掠れた声でメン限配信をしたこともありましたが、それだけ配信できる喉の強さも驚異的ですし、配信に対する企画力や分析力の高さも様々なホロメンや外部のVTuberから語られている通り、特筆すべきものがあります。
そんな彼女が配信から離れるというのは考えづらく、ホロライブ関係の残務(記念グッズのサインとか)の目途がつき新しい体制が整ったら、どこかでVTuberシーンに戻ってくるのではないかなと思っています。
単純に配信特化のVTuberとして活動を再開するのも一つの可能性ですが、自身の配信に対する経験や分析力を活かして後進の育成に軸足を移す方向もあるのではと思っています。渋谷ハルのようなポジションですね。佃煮のりおという例が身近にいるということもあり、自身も配信をしながら新たなVTuber事務所を設立して世界を広げていく、これが一番ありそうかなと思っています。

さいごに

どのような道を歩むにしても、彼女が歩む道が明るいものだといいなと思いますし、できることならばそれを見守っていけるなら、それに勝ることはないのではないかと思います。

そして、いつかホロライブからの卒業生が増えた頃に、OG会とでも称して復活してくれればいいなぁ。

そんな夢を見ながら今後も箱推しを続けていこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?