見出し画像

もうすぐ終わる戦場の絆

もうすぐ11月。長く稼働し続けたアーケードゲーム「戦場の絆」も終わりが近づいていると思い、このゲームについて記そうと思った。

私が戦場の絆に出会ったのは小学生の時。友達にすげえゲームがあると誘われてゲームセンターに行ったのが始まりだった。そのゲームは他のアーケードゲームとは違い、大きく丸い筐体の中に入り、MSを操縦するという体験ができるゲームだ。

私は一瞬でハマってしまった。ガンダムは当時放送していた00しか知らなかった。1stも宇宙世紀もよく知らなかった。プレイ料金も小学生からしたら大金である500円。月のお小遣いで1回しかできなかった。しかし、ハマってしまったのだ。時間があってお金がないときはターミナルで流れる誰かの対戦動画をみたり、後ろから他人のプレイを見ていた。

中学生で戦場の絆をプレイしている同級生を見つけた。その同級生とはもう12年目の付き合いであり、学校帰りや休日に戦場の絆をやる戦友だ。お金がないときは昼飯を抜いてプレイしたり、連携を取るのに不可欠なインカムを買うお金さえプレイに使うかどうかを悩んだほどである。

このゲームの面白いところはいくつもある。先述したようにMSの操縦体験が味わえたり、高度な連携と戦術が必要であったり。中でも一番の魅力は友達がたくさんできたことだと思う。

戦場の絆というゲームは機動戦士ガンダムを題材にしている。しかし、プレイする人全員がガンダムを知っているわけではないのだ。そのゲームのプレイ体験に惹かれてきた人もたくさんいて、自分の友人の中には戦場の絆からガンダムにハマったやつもいた。

ガンダムを知っている人と知らない人との間で衝突があることもしばしばみたことがある。ガンダムを知っている人からすると弱い機体でも作品が好きだから使いたい!って人もいれば、ガンダムを知らない人は弱い機体では勝てないから出すな!っていう人もいる。

私もヅダという機体が好きで使いたかった。しかし、ヅダは弱い機体に数えられていたのだ。このゲーム界隈では、勝つための機体選択を機体努力という。ヅダは火力の無さから嫌われている存在であり、自分も勝てる自信がないからヅダで出撃することができなかった。

好きな作品、好きな機体でも弱いから使えないというのは戦場の絆の欠点と言えるだろう。ガンダムを題材にする対戦ゲームにこの問題は絶対つきまとう。しかし、それでも好きだから弱いMSに乗って勝ち、全国に名を残す人もいた。そういった人はガンダムと戦場の絆が好きな人で環境に流されない強い心を持っていたため、尊敬していた。

戦場の絆の後継にあたる戦場の絆Ⅱはそういった問題を解決する目的があったと思う。武装によって機体のカテゴリを変えることができ、デッキシステムで戦闘中に別のMSに乗り換えることができるからだ。

戦場の絆があまりにも神ゲームだったがために、戦場の絆Ⅱが批判にさらされている現実がある。(戦場の絆Ⅱが不具合だらけっていうのもある。)しかし、自分は好きなMSに乗れるかも知れないという期待感があり、実際プレイしてハマっている。

そして戦場の絆Ⅱに一番期待していることは、また多くの友達ができるのではないかということである。このゲームタイトルに絆という文字があるのは伊達ではないと信じている。

Ⅱはプレイしない人も多くいるだろう。Ⅱからプレイする人も多くいるだろう。新しい環境はまだ始まったばかりでわからないことも多い。でも初代戦場の絆だってそうだったはずだ。

小学生のときと違い、お金も時間もある。(それでも貧乏プレイヤーの一人ではあるが)楽しくプレイしたいと思う。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?