2022年度 東京農工大学 編入体験記
2022年度 東京農工大学工学部化学物理工学科物理工学コースの編入学試験推薦入試を受験したので、これから編入試験を受ける方々のためにも編入体験記を残しておきます。
某有名編入体験記まとめサイトと似た構成になってますがこっちの方が気楽に書けそうなのでこっちに書いてます(不確かな情報がたくさん)。
受験旅行や使った参考書(ほとんど使ってない)の詳細は、暇だったら別でnoteを書くので、興味あったり参考にできそうなら見てみてください。
自己紹介
出身高専:沖縄高専 機械システム工学科
学科順位:1年次:7位 2年次:8位 3年次:5位 4年次:2位
併願大学:筑波大学応用理工(未受験)、農工大学化学物理工学科物理工学コース学力入試(未受験)、豊橋技科大機械工学環境エネルギー学力入試(未受験)
部活や資格:2年生の頃までICT委員会というプログラミング系の部活の幽霊部員でした。TOEICは680点(筑波はこれで行くつもりだった(舐めすぎ))
ツイッターID:@4ytk3
志望理由
・元々地元の進学校からそのまま大学に行くつもりだったこと
・物理が好きで物理系の学部に行きたかったこと
・半導体やエネルギーの効率化に興味があったこと
・高専の機械科卒の給料が低く、大卒に比べたら昇給も難しいという現実
・家族が進学に肯定的なので、都会で働かずに興味のあることを勉強しながら多少好きなこともできる身分に甘えたかった
試験形式
農工大の編入試験は、推薦入試と学力入試、社会人特別入試の3つがあり、自分が今回受験したのは推薦入試で、第1次試験の書類選考と第2次試験の面接試験(+学科によっては口述試験や小論文)の2段構成になっています。
また、推薦入試には出願資格があり、1年から4年までの学科席次割合の平均が上位20%以内であることが条件となっています。
受験旅行
沖縄から東京で、コロナの影響も何かしら受ける可能性を考慮して受験日の前々日に前乗りし、前日に下見、受験翌日に帰宅というプランを取りました(ほんとは東京散策したかっただけ)。
飛行機はJetstarのを受験一ヶ月前くらいに取ってました。早ければ早いほど安いけどコロナの影響で欠便になることも多々あるらしかった。
ホテルは二次試験の1週間前、一次試験が受かってから取りました(一次試験すら自信なかった)。コロナ禍でホテルはギリギリでも取りやすかった。
受験当日
ホテルを朝食ありで取ってたので朝ご飯はホテルで食べてから行きました。
ホテルは農工大小金井キャンパス(工学部)のある小金井市のお隣、国分寺市の、JR国分寺駅の真横にあるJR東日本ホテルメッツ 国分寺というところを取ってたので、ホテルから現地までの移動時間は、農工大最寄り駅の東小金井駅まで電車で5分、駅から農工大の新一号館まで徒歩15分(沖縄クオリティ)、電車の乗り降りや待ち時間など含めて計25分くらいでした。
先に着いていた友達に待ってもらっていたのですが、既に40人くらいが待機してるって聞いて焦り目で行きました。集合時間20分前くらいに集合場所の新1号館に到着したら既にほとんどの人がホールに入ってていませんでした。
検温を済ませてホールに入ると受験学科ごとに座席列が分かれていて、自分の受験番号のとこに座って待機する形でした。
推薦入試の面接試験なので服装はやはりみんなスーツでした。
プロジェクターに投影されてた席順を参考にメモってた受験者数を一応載せますが、機械科が明らかに少ないので過信しないでください(黒が受験者数で赤が合格者数)。農工大がホームページに倍率や受験者数、合格者数の載ったパンフレットを公開すると思うので、あくまで参考程度に。
その後、簡単な説明があり、学科ごとの担当の方について行き、違う建物に移動して待機し、受験番号順に呼ばれて試験教室に案内され、面接っていう形でした。
試験順は化学コースが先で物理コースが後(少なくとも今回はそう)で、さらに自分は2人中2番目だったので、1番最初の人が試験に行ってから1時間くらい待機時間がありました。
試験後はそのまま解散だったので友達と合流して反省会しました。
数理情報を受けたつよつよの友達は「受かってなかったら誰も信じられない」って言うくらい余裕そうだったので1人でめちゃくちゃ辛かった。
彼の編入体験記のリンクも置いておきます(つよつよすぎてほとんど役に立たない)。
去年、沖縄高専から知能情報に推薦で編入した先輩(ほぼ初対面)と合流し、農工大の話を聞きながらご飯をご馳走してもらいました(ほんとにありがとうございました)。ずっと落ちたって思っててあまり質問もできなかったし話も聞けてなかったかも。
ホテルに帰って落ちたーって思いながらめちゃくちゃ寝ました。
試験内容
試験は募集要項にある通り、口述試験と面接試験が行われました。化学物理工学科は「面接の参考として小論文または口述試験を行う場合がある。」と記載されており、今回は小論文はなく口述試験のみでした(学科改組後2度目の編入試験(前回はオンライン)なので今後変わるかも)。
口述試験と面接試験の部屋は分かれており、案内の方について行き、試験を受けるって形でした。口述試験は12分と時間指定があり、面接試験は体感15分ほど、移動時間なども含めて計30分くらいでした。両方ともマスク着用で行われました。
・口述試験
口述試験は、2枚の紙に8問(数学・物理・化学・英語)の問題(もしかしたら9問)が載っていて、自分で問題を指定し、ホワイトボードを使って解いて説明する形でした。
試験官は2人で、1人は案内の方がそのまま座っていました。もう1人が答えっぽいものを見ながら解き方を吟味していました。
1問目:4行5列の行列の階数(ランク)を求める問題
愚直に行基本変形をして求めた。答えは3階だった(唯一合ってる答え)
2問目:水の化学反応のエントロピー変化(?)に関する問題
水の化学反応式とエントロピーが書かれていた気がするけど化学は捨ててたのでスルー
3問目:英語で書かれている電磁気学の問題
小問2つに分かれており、(1)は2枚の板に電荷を貯めたときの外部への電場をガウスの法則を用いて表せ的な問題だった(と思われる)。
英語だったので後回しにして最後らへんに物理じゃんって取り掛かったけど時間がなくて(1)を解読してそれっぽい図を書いて整理しようとしたところで終わったので解けてない。「時間切れだけどそのあとどうするつもりだったか続きだけ教えて」って言われて、Q=CVとかをガウスの法則って書いてあるのでそれと組み合わせる的なことを言った記憶(焦り過ぎてて覚えてない)
4問目:覚えてないけど化学の問題だったと思う。これもスルー
5問目:xcosxのa=π/2回りでのテイラー展開(2次まで)を求める問題
あろうことかテイラー展開の定義式の(x-a)^nをド忘れして計算し、試験官に「xの2次に関する式なのにxの項がないね」って言われて思い出し追記するが、(x-a)^nではなくx^nの項(マクローリン展開の方)を追記してしまうミスをした。そのまま答えを導出して見せたら「うーん」的なことを言われて、絶対間違ってるやんって思ったけど「まあそれでいいよ、次に行って」って言われたので3問目の問題に取り掛かった。
6問目:英語で書かれている問題
これも後回しにして最後らへんにざっと読んだけど、専門用語的な知らない単語が多くて解読できなかったのでスルー
7問目:質量Mの物体の周りを万有引力を受けて周回する、質量mの小物体のエネルギー(?)を角運動量Lを用いて表せ的な問題
万有引力定数はGとおくとあった。もう少し情報があったかもしれない。
2番目に取り掛かり、とりあえずそれっぽい図を書いて整理しようとしたけど全然頭が回らなくて2分くらい悩んでた。試験官に「問題文にはないけど小物体の速度をvっておくと計算できると思うよ。あとから消えるから使っていいよ」と言われたのでとりあえずvを小物体の上くらいに書いたけど諦めた。
8問目:ギブスの自由エネルギーに関する問題
logを含む複雑そうな数式が書かれていた。これもスルー
8問中4問しか挑戦できなかったしちゃんと答えを出したのは2問、当たってるのは1問だけという絶望的な状態だった。答えが合っているかよりもどんな解き方をしているのかを見ている感じではあったがそれでも絶望的だった。
(でも問題見た瞬間は全部分からねー終わったーって悟ってたから意外と頑張れた方ではある)
後から考えればわかるだろって問題もあったけど、本番はめちゃくちゃ緊張してたし抽象的な問題が多くて、深く理解していない自分には難しかった。
・面接試験
面接試験はちょっと広めの教室に案内された(口述試験の教室が狭かっただけかも)。前の人が面接中なのに案内の先生が間違って開けちゃってお互いに「え.....?」みたいな空気になるハプニングがあったが、特に支障はなく面接は行われました。
面接官は2人で、口述試験の試験官とは別の2人でした。1人が質問役でもう1人が時々つっこんだり追加質問したりする形で、終始穏やかでした。
試験後に爆速で思い出しながらメモに書き起こしてた分だけ書きます(順番に多少のずれや忘れているものもあるので参考程度に)
1問目:受験番号と氏名
2問目:第一志望コースと第二志望コース
(物理工学コースがちょっと頭から飛んでて焦ったけど思い出せた)
3問目:志望理由
4問目:入学後に学びたいこと(どこの研究室に行きたいかも同時に言った)や、将来どんなことをしたいか、どんな仕事に就きたいか
5問目:高専での授業や課外活動などで一番がんばった(的なニュアンス)こと
6問目:5問目に創造研究という任意履修研究(?)で数学の研究をしてたことを挙げたので、具体的にどんなことを研究したのか聞かれた。
7問目:既に卒研が始まっていると思うが、どんなことをしているか
8問目:卒研の優位性や新規性
9問目:最近気になったニュースは何か
10問目:9問目で答えたものについて自分なりに詳しく調べたか、どんなことを調べたか
11問目:苦手科目は何か(前の子には得意科目を聞いたのでと言っていた)
12問目:英語は得意か、卒研で英語の論文を読むことが多くなると思うが、すらすら読めるか
13問目:大学はいっぱいあると思うが、なぜうちにしたのか
・反省
もっと勉強して理解しておけばよかった。これに尽きる。
合ってるかどうかは試験官の反応で結構分かるしそれが余計プレッシャーとなるので、焦らず間違ってそうでもそのまま解き進めようね(答えより解き方が大事)。
口述試験の体感時間はめちゃくちゃ短かった。7番で2分悩んだとき以外は。解ける問題は落とさないように落ち着いて解こうね。
面接で受かったっていうくらい口述試験はダメダメで面接試験は良かった。
ちゃんと事前に進学理由や行きたい研究室を整理しておいて文章作ってある程度把握しておくのが大事だなと思った。基本的に編入体験記に書かれてるような質問ばかりだけど、他の大学との差別化と行きたい研究室は大事。
友達や先生にお願いして数回でも模擬面接しておくのも大事。数回でも全然代わるし緊張が減る。
TOEICはある程度取ってれば面接でアピールできるので取ってた方がいい。昨今の状況的に、試験回数が減って抽選式になってるので、できるだけ早めに受けて早めに取ってた方がいい。TOEICを英語試験の代わりにしてる大学多いしあとから英語勉強しなくていいのは楽だよ。
結果
合格でした!
自分でもびっくりしすぎてびっくりでした。
どっかの編入体験記で、「不合格の自分は大きな封筒で、合格した友人には小さな封筒が届いてました」っていう書き込みを見たので、小さめの封筒が入ってたとき「お?!ワンチャン!」ってめっちゃドキドキでした。
まとめ
コロナの影響もあって編入組が増えてたり、レベルを下げる人が多かったり(推薦に逃げる人が多かったり)と、編入に対する心配ごとが多かったのでめちゃくちゃ安心しました。
編入組には厳しい年となりそうですが、この状況もいつまで続くか分からないので、編入を考えてる人たちはちゃんと計画性を持って取り組みましょう!(自分みたいに推薦にワンチャンかけないように)
成績はとても大事(ワンチャンが出てくる)なので、今1年生だったり2年生なら極力上位を目指してた方がいいです。高専生はみんなやる気を出せばできるのにやらないので、頑張ればトップ10なんて余裕で入れます。
推薦入試は基本的に席次上位N%という出願条件があり、条件を満たしてても1位か2位しか取らない大学もよく聞くので、最初から推薦入試を目指す人は全力で高専の授業に取り組んでください!
学力試験は全然自信なかったし口述試験はダメダメだったけど、推薦入試は面接がちゃんとできれば受かるので諦めずに最後まで頑張ってください!!
あとちゃんと勉強はしましょう!!!!!
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