『Lies and Truth』(L'Arc〜en〜Cielの楽曲をひたすら語っていくシリーズ)
今回は『True』の7曲目、『Lies and Truth』です。
言わずと知れた超人気曲の一つ。
今気づいたんですが、アルバムのタイトルが『True』なので、この曲のタイトルと少しリンクが感じられますよね。
アルバムの1ヶ月前にこのシングルが発売されているので、『True』に向けての布石のような形で作成されたのかもなぁと想像してしまいました。
この真実とそうでないものの対比というタイトルは、後に『ark』に収録される『真実と幻想と』でも使われています。
タイトルからは何となくシリアスな重めの曲を想像してしまうところですが、この『Lies and truth』はTHEシングルといった印象のキャッチーな曲に仕上がっています。(一方の『真実と幻想と』はかなりダークです)
歌詞を見ると明るいだけといった内容ではないんですけどね。
この『Lies and Truth』はライブでの定番曲の一つで、30thライブのドキュメンタリーではスタジオリハの一発目でこの曲をhydeを除く3人で演奏している姿が見られました。
演奏の試金石的な扱いの曲にもなっているようですね。
確かにギターとベースは比較的リラックスして演奏しやすいフレーズで構成されているように感じられます。
ドラムはyukihiroが叩くライブ版は結構難しそうに見えるんですけどね‥
曲を一聴してまず耳に残るのはふんだんに使われているオーケストラアレンジではないでしょうか。
前曲の『The Fourth Avenue Café』ではホーンアレンジを、この曲ではオーケストラアレンジを全面に出しており、『heavenly』までとはまた違った、J-POP的な文脈に寄せてきているような印象がこの2曲を続けて聴くことで如実に感じられます。
ただし、それだけでは終わらない演奏の格好良さが留められているのがラルクの魅力ですよね。
特にこの曲のギターが好きという人は多いのではないでしょうか。
kenのギターの美味しいところが詰まったギターアレンジに仕上がっていて、中でもサビの少し粘っこいカッティングフレーズが良いんですよね。
イントロやギターソロでの空が見えてきそうなリードフレーズも良いですし、音源だとLUNA SEAのツインギターのような住み分けで演奏されているAメロのフレーズも好きです。
このAメロのフレーズはライブだと一人二役的なアレンジで弾いていて、初めて見た時はおお!となりましたね。
ベースはブリッジ部分の音を細かく刻むフレーズが印象的です。
ベースは特にそこまで細かいフレーズがないので、初めてラルクの曲をコピーするという人にもおすすめできます。
サビではEの音で3弦7フレットから4弦開放に着地する定番パターンが聴けますよ。
ここを弾く時に3弦をどこまでグリスアップするかでかなりニュアンスが変わってくるので、演奏する中で色々試してみるとかなり楽しめます。
ドラムは音源のsakuraのフレーズとライブでのyukihiroのフレーズが結構異なっています。
特に印象的なのがサビのリズムで、音源では前半をライドの裏刻みで、後半をハットのオープンクローズで刻むフレーズになっているのですが、yukihiroはサビを通して左右のハイハットを使った16分的なフレーズを叩いています。
このドラムのフレーズの変化でかなり曲全体の聴こえ方が変わってくるので面白いですよ。
どちらのバージョンも甲乙つけ難いレベルで好きです。
hydeのボーカルも特にライブでリラックスして歌っているように感じられて、色々なアレンジを加えているのが良いですよね。
特にラスサビが終わった後のフェイク的な歌い方がライブごとに結構違っていて、聴き比べてみるのも一興です。