感動のそばに・・・野村祐輔

５回で降板することが多かったから
定時退勤の公務員とか呼ぶ人がいたけど
何言いよんなら、ノムスケちゃんは５イニング投げてくれたら
十分なんじゃボケ！と私は心の中で思っていました。
６回、７回まで投げてくれたことだってちょっとはあるわ！
ノムスケちゃんが投げる尊さがわからんか！？
と、えこひいきするほど彼の顔とピッチングが大好きでした。
北別府の再来とも言われ精密機械と称された抜群のコントロール、
美しいワインドアップ。
長いまつげのアイドルフェイス。
いつまでも飽きずに見ていられたし見ていたかった。

引退報道が出た時、「ああこの時が来てしまった」
と、「このタイミングなら引退試合がある！」
と同時に思いました。
１軍登板しても勝ちがつかない試合
それでもチームのために腕を振ってくれた野村祐輔は
かつて３連覇に貢献し、自らも華々しい成績を残しました。
当然、引退試合、セレモニーをするに値する投手ですもの。

試合前のキャッチボールではピッチャー陣が我も我もと
野村祐輔との最後の時間を惜しむかのようだったそうです。

引退試合の21球をテレビの前に正座してみました。
もしかしたら村上選手は空気を読んでくれたのかもしれないけど
それでも最後の１球は見慣れたあの光景。
まだやれるんじゃないかって誰もがそう思ったでしょう。

１イニング投げ終わった後の笑顔は
やっぱり美しかったです。

セレモニーの最後にグランドを回るとき、広陵高校の後輩たち、
明治大学の後輩の森下くんが一緒にいたのも
私の涙腺を大いに刺激しました。
広陵高校時代から見守り応援してきた人も少なくない
みんなに愛され応援されたピッチャーでしたね。
13年間、カープのピッチャーでいてくれてありがとう。
野村祐輔は広島の誇りです。