2024年8月8日:教授とすれ違う

 意外と毎日、なにかしら書きたくなるようなことがある。
 野暮用で今日もゆっくり出勤。

 イベントのチラシが納品されて、いよいよ後に引けなくなってしまった。印刷会社さんがデザインしてくれたチラシは格好良くて、チラシが良いだけでもやる気が膨れ上がる。
 原稿の締め切りは無事延長してもらえたが、本当に終わるかどうか不安は消えない。4月から、緊張や焦りで動悸が激しくなるようになった。今年度にうまく順応できていない感じがする。
 バスを待ちながら少し気が遠くなった。

 帰りすがら買い物を済ませて、建物から出ようとした時に男性とすれ違った。手動の扉を手で押さえて、どうぞの気持ちで通っていただいた時、その方が大学の教授だと気付いた。
 直接話したことはない、フランス語の教授だ。大学4年生の時に、取るべき講義がなくて暇だと思って取ったフランス語初級で1年お世話になった。
 こちらは覚えているけれど、向こうはこちらを絶対に覚えていない。だから、少し後ろ髪を引かれながらも、挨拶はせずに離れた。今思うと惜しいことをした。「10年くらい前に、フランス語の講義取ってました!お元気そうです嬉しいです」それだけでも伝えられたらよかったのに。
 もし今度すれ違ったら、その時は絶対に声をかけよう。

 第二外国語はドイツ語だった。高校生の頃にヘタリアというweb漫画を読んでドイツに興味を持ったのがきっかけだ。それで、滑り止めとしてゼミに入れるよう、ドイツ語の教授の講義を全部取っていた。
 結局、第一希望のゼミに所属できたので、ドイツ語とは3年生でさよならしてしまった。ドイツ語の教授に「裏切り者」と笑って言われたのを覚えている。
 ドイツ語は今でも少し読める。フランス語の方はさっぱりで「フネートル(窓)」だけ、この単語だけ何故か覚えている。

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