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注目を集め続ける、中国発の雑貨チェーン・名創(Miniso)の強みとは。

中国に観光で訪れた方は、「あれ?こんなところに日本のキャラクターが?」と、その店舗を目にした事が一度はあるのではないしょうか。

中国発の雑貨チェーン「名創(Miniso)」は、かつてはユニクロや無印良品といった日本のブランド風のイメージ発信を行い、商品のパッケージにも怪しげな日本語を使用していました。

2014年撮影。
2014年当時の商品。

しかし、その後は方針を転換し、今では日本発のイメージを取り除き、看板のロゴからもかつてのカタカナ「メイソウ」を外しています。

2024年撮影。
中国でも人気の日本の漫画キャラクター「ちいかわ」商品に目をむける若い女性客。


名創のイメージ転換の経緯については、本記事では説明を割愛いたしますが、この名創の直近の業績が好調であること(※)を受け、中国でも多くのマーケット識者がその強みを分析しています。

例えば、名創の強みを「八要素」で説明するとして、以下の要素で説明しているコラムなどを目にしました。

1.人気ショッピングモールに出店することで信頼性を確保。
2.商品構成の優れたバランス(各店舗の出店場所により異なる来店客層のニーズに応えつつも、基本商品構成を統一する。)
3.来店客のショッピング動線を考慮した陳列、レジ配置。
4.商品陳列のプロフェッショナルによる商品や価格の見せ方の工夫。
5.中国人の平均身長に合わせた見やすい、選びやすい商品棚。
6.小型パッケージ(例えば25ml容量の香水)での商品提供による、顧客にとっての使い易さの向上。
7.省コストでの知名度向上戦略(例えば公式アカウントフォロワーへのロゴ入りショップ袋プレゼント)。
8.創業者・葉国富創案の「顧客表情インデックス」を活用した顧客のショッピング体験分析。

他にも、創業より約10年の間で大きな浮き沈みを経て現在に至る名創については、上記のような強みの分析の他に、同社の財務諸表から見える近い将来への懸念を分析するコラムなども多く見かけます。また改めてご紹介できればと思います。

【名創・直近の業績について】
2024年第1四半期〜第3四半期の売上高は122.8億元(前年同期比22.8%増)、調整後利益は19.3億元(前年同期比13.7%増)。

商業ニュースサイト『深潜Atom』の報道より引用。


本日はここまでとさせて頂きます。
ご感想などコメントの方に頂けましたら嬉しいです。

中国のマーケティング専門家やコラムニストの文章は日本人のそれとはまた違った視点があります。新鮮な視点や考えを、このnoteでお届けできたらと考えております。

お読みいただき、ありがとうございました!

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