お母さんへ3



自分が母親になった今なら、お母さんがどれほど辛かったのかが分かります。
大切な一人娘をのこして自分は死んでしまう。
しかも夫はモラハラで生活費を渡さないような人。

離婚してお姉さんの家の近くに住んで、娘と2人でやり直そうとしていたのに。
お母さんは心残りで死ぬに死ねなかったでしょうね。



でも幼かった私は、そんなこと分からないから
お母さんの仏壇に向かってよく泣いて、お母さんを責めてたよね。

「お母さんどうして私をおいて死んじゃったの!?」
「私もお母さんの所へ行きたい。」
「誰も大切にしてくれないのに、私は生きてる意味あるの?」
「私が死んでもたいして悲しむ人いないのに、なんで生きているの?」



物心ついた時にはお母さんがいなかったから、
人が生きることについて、子どもの頃からずっと考えてたよ。


お母さんは、小学生の私が仏壇に何時間も話しかけていたこと
聞いていてくれたかな?
夜お父さんもいないから家に一人で、泣きながらずっとお母さんに話しかけていたよね。


そして泣き疲れて一人で布団に入る。
ぬいぐるみを抱きしめて。


翌朝は目が腫れて、氷で冷やしてから学校へ行ったこともあるんだよ。
私は本当は二重なのに、奥二重になったのはよく泣いたからだね。
せっかくお母さんが綺麗な二重に産んでくれたのにごめんね。


姉妹の中でいちばん綺麗なお母さん。
優しかったお母さんが、なぜこんなに早く死んでしまったんだろう
って子どもの頃いつも悲しかったし、悔しかったよ。


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奈美
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