ハロルド作石のバンド漫画BECKにみんな恋をしていた バンド漫画の金字塔
BECKって何?
って殆どの人が思う。
概要 Wikipedia から引用
漫画作者ハロルド作石出版社講談社掲載誌月刊少年マガジンレーベルKCデラックス発表期間1999年 - 2008年巻数全34巻
1999年から2008年まで『月刊少年マガジン』(講談社)で連載された。2004年10月6日からは本作を原作とするテレビアニメが放送され、2010年9月4日には実写映画『BECK』が公開された。
2002年に第26回講談社漫画賞少年部門受賞。2014年8月時点で累計発行部数は1500万部を突破
昨日ふと音楽系の旧友(女性)と話していた時に
邦画で何が良いかと言う話になり、
僕は10分考えた末頭に出てきたのは映画BECKだった。漫画完結後に公開。
洋画は好きな物がすぐに出てくるが邦画で心に残っているものは少ない。その中で軽音サークルに入っていた時にBECKは終盤で人気もピークだった。
バンド漫画の金字塔
恐らく最初に読んだのは15巻くらいが出ていた2005年頃。
BECKを簡潔に説明すると、平凡な学生コユキが
音楽に目覚め、バンドBECKを組む事になる。ヒロイン真帆と恋仲になり、その後外部からの様々な圧力などをかけられるが成功していく。
作者の洋楽知識が作中に盛り込まれ、日本のインディーズバンド最盛期の影響も描かれている。
音楽漫画って概念がそもそも当時なく、今では潰れたコンビニで立ち読みしていた。
そこからピンとこなく2006年頃に再度読んだら大ハマり。
当時発売のコミックを全買い、
オフィシャルファンブックまで買い、
ヒッピー文化、ウッドロックフェスティバルなど日本人の10万人くらいしか知らないディープな音楽知識が体に流れていった。
この漫画があったからこそ洋楽ロックの年代ごとの繋がりが分かり、クラシックロック、クラシックラップ、90年代バンドを聴きまくり、CDは数百枚買った。
ついにギターも始めた。
扉絵ジャケットのCDは殆どを買った。
僕はBECKに恋をしていた。
コミック付属のTシャツもあり、それを着ていた。
まだけいおん!が始まる前で
アニメから流入するバンドマンは少なかった。
ロック、ロックってなっていた時代。
サークルメンバーも尖った人が多く怖い。
BECKは当時のV系、ミクスチャー系などが描かれており、今ではそんなバンドも少ない。
終わりがくる事も思っておらず、
僕はBECKを読み続けていた。
話にも登場するレッチリ、オアシスは日本でも人気がピーク、解散したニルヴァーナも未公開曲などで2000年代中盤再人気だった。
2008年にBECKはついに終わった。
面白かったインディーズシーンの話や、メインキャラクターエディの死、絵のタッチの変化、終盤になり少し話が変な感じにはなっていたがスルっと終わってしまった。
主人公コユキ達は人気バンドになり、未来がある描ききった終わり方。
圧力をかけていた勢力とも和解し、BECKはブレイクした。これ以降バンドを続けていくしかネタもなく、話を長くする理由が無い。
スラムダンクの終わり方に近い。
あの当時、あぁついに終わった。って気持ちだった。
レッチリもまだ現役、オアシスも解散していなかった。まだ90年代洋楽バンドに元気があった。
コラボのギター発売やらまだ終わった様な流れでは無かった。青春の一つが終わってしまったが、
何かしらまた再開するのかとも思っていた。
そこからけいおん!ブームが始まり、喪失感は薄くなっていた。
クラシックロックなどを事細かに紹介してくれた
BECKみたいな漫画は無い。
アニメの主題歌を歌っていたビートクルセイダーズもこの時期に解散してしまった。
2010年に映画化され僕はすぐに見に行った。
キャラの性格が違っていたが、当時の豪華若手俳優が勢揃いしてオリジナル曲もあり面白かった。
新しいコンテンツが溢れており、僕も軽音部が終わって新社会人になり忙しくBECKを思い出さなくなった。
ハロルド作石先生はその後2013年に別作品を発表。BECKの後で大々的に本屋で宣伝されていた。
バンド漫画では無く僕は当時読まなかった。
完結後に読んでみたが心には残らない。
似たような続編も書かれていない。
あの時、あの当時、BECKをリアルタイムで読めていたのは幸福だった。
マホとコユキの淡い恋物語。
二人の画像を見返したら心がギュとなった。
この絵はいつまでも同じだが僕は歳を取った。
BECKを読まなかったらCDを数百枚は買って無い。
ギターも始めなかったかもしれない。
これだけ面白い漫画で、もう少しリバイバルブームなどなって欲しかった。
アニメも全編通しで作って欲しかった。
今更ロック熱が少し蘇り、BECKへの愛を書きたくなった。
本当に僕の青春だった。ありがとう先生。