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えいがさき第一章スタッフトークまとめ

運良く席をとる事ができました。11回目のえいがさきになります。
なるべく全情報乗っけています。ストーリーや演出、コンテのみならず聖地に関するお話も聞くことが出来ました。以下まとめになります。

☆映画への意気込み

河村さん:
テレビで出来なかったことをしてみたい。
キャラをしっかり動かして完結編なので思い残すことがないようにしたいと思っていました

田中さん:
TVシリーズ、OVAもしっかり考えて来ましたが、今回は三学期の結びということもありよりしっかり考えて制作しました

めばちさん:
ふたりとは違って逆に今まで通りを意識しながら、その中でも寂しさを感じながら制作に臨みました。

☆シナリオのこだわり

河村さん:
TVシリーズの1期でソロ曲をやり、2期でユニットをやってきた訳ですがまたソロをやって欲しいという話があった。
その上でどのようにやろうかと考えた時に案として出たしかけ(舞台装置)がGPXだった。
これを決めたあとどのようなルールにするかシナリオ会議で考えた。

田中さん:
やっぱり虹ヶ咲のテーマが『仲間でライバル、ライバルだけど仲間』であるためそこを重視した脚本になった。
1期でソロ曲をやり、個人を強調して2期でユニットをやることで仲間であることを示した。
そのうえで今回の完結編で今までを踏まえた上でソロ曲として競い合うという物語にしようと考えた。

☆チーム分けに関して

河村さん:
全員分を描くと尺が限られるため1部では無理だという話になった。なのでここは思いきって三部作にしようという話になった。
半分に分けてそれぞれのキャラにフォーカスしようと考えました。
後半のキャラのファンの人には申し訳ないと思っています(会場大爆笑)。

☆沖縄メンバーの掘り下げポイント

田中さん:
クライマックスを誰にしようという話から始まりました。そのうえで歩夢と嵐珠の二人が上がった。
理由としては
歩夢→OVAを踏まえてスクールアイドルとして成長をした姿を見せられる
嵐珠→彼女自身のプロ意識を評価した上で選ばれた
他のメンバーに関してはトップはしずく、次に彼方でそれぞれの想いを表現出来るように考えた。
ただその場合最初に歌ったメンバーはやることが無くなっちゃうという問題が生じるためそこのフォローも考えながら脚本を作りました。
エマの魅力は人に対してどう振る舞うかというところだと思うんですよね。そこで天と小糸が登場する話にもなった。
最後にかすみに関してですが彼女の出番はこれからです(会場拍手)。今回はソロ曲がないので大活躍させようと脚本を作りました。

☆ダンスの話

河村さん:
TVシリーズではほかの同好会メンバーをソロ曲MVに出さないでくれという指示を出していました。しかし今回完結編では沖縄組以外も出したいという思い、また今までのストーリーでどこかで関わりができたと思います。そのうえでその関係を出したいということで逆に同好会メンバー全員を出して欲しいという縛りをつけました。
さらに注文として
・沖縄の風景が欲しい
・心象風景が欲しい
・キャラの心理状況を表現して欲しい
という3点を重視した。
架空のドラマをつくりあげるというTVシリーズではできなかったことに挑戦した。

☆嵐珠のMVについて

司会:
嵐珠のMVは特に架空の心理状況を表しているように思えました。

河村さん:
嵐珠のMVの絵コンテは佐藤さんが描きました。二人で皆さんの解釈を色々見ていますがどれが正解はありません。ただベースになっているものがありますが見なさの解釈も1つの正解だと思っています。

☆彼方のMVについて

司会:
SFな感じと深海の雰囲気を出しているようですが……?

河村さん:
虹ヶ咲の小ネタを加えながらワガママな雰囲気と無限の可能性を表現する上で宇宙をテーマにしようと考えました。この絵コンテは浅野さんが作ってくださったものですが何故か特訓シーンが入っていて面白かったですね(会場爆笑)。
ファンタジックな雰囲気まで出るものとなりました。

司会:
ほかの三人のMVは河村さんが絵コンテを描いていましたよね?

河村さん:
はい、私が描くと虹ヶ咲の小ネタが多めになっちゃうのですが……(会場笑い)

司会:
特にお気に入りのシーンってありますか?

河村さん:
全部お気に入りですけど〜

(無言の空白の後に会場笑い)

司会:
皆さんが気づいていないポイントとかありますか?

河村さん:
例えばエマのMVですよね。あのMVで途中同好会メンバーが映ると思うんですけど春夏秋冬になっているんですよね。
実はあのメンバー選びは同好会加入順と意識していまして、初期メンバーで花見しているのかなと考えて描きました(会場歓喜の声)。
その後に歩夢達が加入した後に花火のシーンを入れた訳ですが実はお台場で花火できる公園少ないんですよね。なので花火が出来る少し離れた『ぐるり公園』を場所として設定しました。
秋で二学期から加入した嵐珠達、そして冬はクリスマスでQU4RTZメンツを出しました。

☆ダンス衣装のこだわり

めばちさん:
しずくは水着がモチーフなんですよね

河村さん:
どうしても水着が描きたいってことでお願いしました。そのまま水着でも良かったのですが露出が多いとえっちだということで……(会場爆笑)。いい塩梅を見つけることにしました

めばちさん:
やっぱり一曲目だということで皆さんにびっくりしてもらいたかった。最初は今までの衣装と同じ路線にしようと考えていたのですが、別の路線、しずくがいつも着ない色で衣装を作ろうと考えました。
しかしとても難しく色彩設計の赤間さんの協力も得た上で作りました。

めばちさん:
彼方ちゃんに関しては『人魚』ではなく『魚人』を強くイメージしました。強い彼方ちゃんが表現出来たらいいなと思いました。
子供っぽいイメージもありながら大人っぽさも出せるようにしました

河村さん:
ハンギョドン(サンリオのキャラ)っぽい感じでという話もありましたよね

めばちさん:
最初わがままな彼方ちゃんをイメージするために手袋で色々できるようにしたかったんですよね、最初水かきをつけたりしていたのですがやりすぎで消しました(会場笑う)

めばちさん:
エマに関しては沖縄の伝統衣装である琉装と花笠をドッキングする感じで作りました。柄が少なくても沖縄っぽく出せるように色味で表現しました。
下駄っぽいけど実はあの靴ブーツなんですよ。

めばちさん:
嵐珠と歩夢はセットで考えていました。響き合うようにしようと思いました。今まで2人のコンセプトは
歩夢→ウェンディングドレスをモチーフ
嵐珠→軍服や制服をモチーフ
にしていたのですがこれを逆にしました。嵐珠のフリルの部分を虹色に出来たのが良かったと思っています(会場拍手)。

めばちさん:
歩夢に関しては大胆に強くなったことを表現したいと考えていました。今回ピンク色を濃いめにしたのですが、このピンク色の衣装って年頃の女の子だと恥ずかしいんですよね。ですが今の歩夢だったら着こなせると思いこのような衣装になりました。

☆衣装の他にもブーツとか

めばちさん:
網タイツいいですよね(会場拍手)。
私の趣味なんですが……(会場笑い)

河村さん:
太ももアップのシーンも作りました(会場拍手)

☆作中の他のこだわりについて

河村さん:
天と小糸の描写で悩んだ。どうして出すのか?を考える必要があった。
尺間も悩みました、描きすぎても同好会メンバーが薄くなってしまうのは良くない、でも必要なキャラだからみんなが理解出来るようにしたい。これが難しい塩梅でした。

田中さん:
結構何回も直しましたよね。最後のやり取りですが最初はもっと目立たせない感じにしようと思いました。

河村さん:
そこをもっとねちっこくやって欲しかったんですよね。足してくれと指示を出しました。

司会:
すれ違った理由は何が原因だと思っていますか?

河村さん:
どちらが上手かったとか言う話ではなくコミュニケーションエラーだったと考えて欲しいところですね。天は演奏うまかった訳ですがそれで小糸が演奏を増やせばいいと、ここでバランスが悪くなってしまったわけです。

田中さん:
その通りで互いに尊重しすぎたことで失敗してしまったわけですよね。まあそこを瞬時にエマが見抜く訳ですが(笑)
エマなら!!って感じですね。

☆歩夢と侑シーンに関して

河村さん:
昭和ドラマやメロドラマを感じさせるような感じにしたかったんですよね。小田和正が流れてきそうなイメージでした。
あと侑の声がしっかり後ろから聞こえるように音響方面にはお願いしていました。

田中さん:
ムードありつつ、どうやってきたのかというところですが、元々お年玉全部使って沖縄にきたっていう設定があったのですが野暮なので消しました。

☆他のこだわり私服面

めばちさん:
2期10話で鎌倉に行ったと思うのですがその時の着こなし考えるのが楽しかったので今回もやってみました。
(画面に歩夢の私服4日分が映る)
キャラによって服で効率化を考えるか沢山服を持ってくるかで別れると思いそこも力を入れました。
歩夢は効率を重視している方だと思っています。
正直私からしたら変えてる時点でえらいんですけどね、パジャマもあるしすごい!(会場爆笑)

☆他の衣装こだわり

河村さん:
彼方ちゃんの宇宙服もめばちさんに書いてもらっています。

めばちさん:
トンチキにならないか不安ではありました。彼方ちゃんの宇宙服の角は羊の角をイメージしています。

☆他のこだわり

河村さん:
桜坂劇場出せてよかったです。

田中さん:
私はロケハンで初めて存在を知ったんですよね。

河村さん:
私は元々知っていました。何とか出さねば!と思っていました。

☆最後に一言

めばちさん:
これからも頑張っていきたいと思っています。

田中さん:
キャストの方が理解できやすいように作っています。ラブライブ!は他のコンテンツと違ってライブやイベントがあるため責任がより重くなります。考えをより強くもちキャストの皆さんを応援したいと思っています。

河村さん:
キャラクターは最初キャストの皆さんが作ってくれたもので私たちはあとから受け取っています(1stからアニメ化までの話)。作ってきたものを崩さないように、さらに進んだ同好会メンバーの姿を見て欲しいと思っています。

(会場拍手)


以上となります、大学のサークルでアニメーションを作ってた身としては非常に面白く、大好きなコンテンツでこの話が聞けたことを本当に光栄に思います。
御三方に多大なる感謝を、そして制作陣の方々全員、虹ヶ咲のキャストの皆様にも感謝を、そして益々の虹ヶ咲の発展を願って。

追記:
いろんな方々に見てもらえて恐縮です。
以下のものはスタッフトークでの私のメモになります。正直自分の字はミミズがのたうち回ってるような字なので部分的に自分でも解読できません。
補足になれば……程度の気持ちです。

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