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IPO準備と反社チェックについての話。

こんにちは!仕事が楽しい社会人8年目の育休中ののんです。

今日はずーっと書きたかった反社チェックについて、
改めて休職前に取り組んだ内容を残しておこうと思います。
ちょっとややこしいかつ、長くなりそうなのですが‥

そもそも反社チェックとは

反社チェックって、一部の人以外耳馴染みがない言葉かもしれません‥

わかりやすそうな記事を引用してきたので、詳しくは上記に目を通していただきたいのですが、企業が反社会的勢力(いわゆる暴力団とか)による被害を防止するために、措置を講じるやつです。

最近でいうと、吉本の闇営業問題なども、この反社と関わったのが問題と言われてました!

そんな事態を引き起こさないために、各企業で、「反社チェック」と呼ばれるフローを通して、取引先が、反社会的勢力でないかということを調べるわけです。

当社は今は上場企業なのですが、IPOの過程で、証券会社と一緒にこの反社チェックのフローを作り上げ、今も運用しています。

ほとんどの会社さんがIPOを目指す過程で、このフローを導入するのでは‥?と思います。違うのかな‥

なので、その過程で、どうすれば反社チェックの実効性を保ちつつ効率化できるかを試行錯誤した話をお伝えします・・

反社チェックって具体的にどうするの?

反社チェックを自社でやろうとした際にどういった方法があるのか、ですが、一般的には「新聞記事のデータベースで検索」「インターネット記事で検索」して、反社と疑わしい事件や記事がヒットしないかを確認すると思います。

また、登記などを調べて「企業情報を確認」したり、「業界団体に問い合わせ」れば、独自のデータベースを構築しているところもあるので、そういったところで反社に該当しないか調べてもらうということもできます。

ただ、実質的には、前半で紹介した、「データベース検索」を行うのが一般的な方法じゃないかなと思います。当社もそのように実施しています!

具体的には取引先の企業名と、代表者名について
①新聞記事データベース検索を行い
②通常のGoogle検索で風評記事検索を行います。

※新聞記事データベース検索サイトとして、日経テレコンを使用していました(主幹事証券におススメされたからです。)

記事検索のヒットがあった場合には、その記事の内容を精査して、問題なければ取引開始、問題がある場合には、それこそ業界団体に問い合わせるなどして詳細を調べ、疑わしい場合には取引NGとしています。

記事検索でヒットしなかった場合には、疑わしい事象がなしということで、取引OKとしています。

記事検索でヒットがあったにせよ、なかったにせよ、記事検索を行ってこういう結果だったという検索結果の画面をワークフローに添付し、証跡として残していくようにしています。

反社チェックの工数が膨大にかかる

ここまでお伝えしてきてもおわかりいただけるとおり、
膨 大 な 工 数 が か か り ま す !!!

取引前に、営業さんから、新規で取引を行う会社について申請してもらうのですが、当社の場合だと1日40~50件ほど申請があがってきます。(多いところでは300件を超える会社もあると聞きました)

実際に私が担当してたのですが、そんな40~50件の企業名と代表者名をそれぞれ日経テレコンとGoogleでポチポチ検索して、検索結果を保存して、ワークフローに張り付けて‥という作業が毎日発生し、その担当をするのは心が折れました‥

そもそもこの反社申請のOKがでないと、取引できないという仕組みにしていたため、営業さんからしたら早く申請OKしないと、見積もりも出せない、ということで、前日18時までの申請については、翌日14時までには処理するというスケジュール‥

毎日2時間ほどかかってしまうのがめちゃくちゃ負担で、どうにかしたいとずっと思ってました。

反社チェックの工数削減案

とはいえ、この膨大な作業の中で人の目が絶対必要なのは、記事の内容チェック。他の検索やファイル保存などは機械的に同じ作業を繰り返すだけなので、どうにかそこだけでも自動化できないかと、取り組み始めました。

調べてみたところ、反社チェックの自動化サービスを提供している会社さん、意外とたくさんありました。
有名どころでいうと下記2つとかなんかな‥??

もちろん上記も調べたのですが、完全自動化だけあってちょっと予算オーバー‥。この課題に取り組んだのが期初ではなかったので現行予算内で組み替えないといけなかったため、ちょっと厳しかったです‥

そして、現状あるワークフローや社内で使ってる顧客管理システムとの連携も考えると、上記のような自動化ツールは、そのツール内で完結する(検索結果などもツール内に保存される)ため、ちょっと使い勝手が悪いのではという印象に‥。

もちろんお金があったら使いたかった‥ので予算がある方は完全自動化するのがスムーズでよいと思います!資料請求したら、結構サービスわかったのでぜひ!

話を戻して、そこで当社が使えないかと考えたのがRPA!!!!

当社ではバックオフィス部門で、試験的にRPAを導入していたので、どうにか、該当ワードの記事検索→検索結果の保存→ワークフローへの添付 まで自動化しようと思ったのです。

が、しかぁし!

なんと、日経テレコンが
RPAなどの自動化ツールでの検索NG・・・
サーバーが負荷に耐えられない可能性があるため、NGにされてるそうです‥。せっかくの光明がRPAだったのに絶望していたのですが、それなら日経テレコン以外に、新聞記事検索データベースを提供しているところはないのか?!という発想にいたり、調べたら‥あった!!!

それがこちら!

なんと記事検索データベースって、日経テレコンか、G-Searchか、正味この2択だそうで‥(正直日経テレコンの代理店の担当の人、事務的な対応しかしないそっけない方だったのであまり好きじゃなかったんですが、この2択しかないとなるとそういう対応にもなるかと納得・・)

日経テレコンとの違いは、日経関連記事があるかどうか!

不安だったので、念のため主幹事証券に、反社チェックをする際のデータベースに、日経関連記事が絶対ないとダメとかあるのか、確認したのですが(苦笑)
そもそも日経って、経済情報中心な新聞なので、ここで問題になる不祥事や、反社関連の記事は、通常の地方紙などでも網羅できているだろうとのことでOKもらいました。

ちゃんとG-Searchの営業さんにも確認して、RPAの利用もOK!!
(ただ、件数によっては負荷がかかりすぎるという判断もあるので、事前に相談してねって営業さんおっしゃってました、お気を付けくださいませ!)

しかも、G-searchさんにはまとめて50件検索とかいう最高な機能もあり、日経テレコンさんと比べて月額(基本使用料?)などのコスパもよい!ということで、乗り換えを決定しました。

G-Searchの担当の方、何度もZoomで操作説明とかも対応してくださり、めちゃくちゃありがたかった‥

そして、G-searchさんを使い始めてから社内でRPAを組んでもらい‥念願の反社チェック自動化を達成‥!!!!
(RPAを組んでもらい‥って1行で書いてるけどこれだけで半月くらいかかりました‥)

その後、規程などを現行に即したものに改訂して、リリースして、やっとフローの整備が完了‥期間にして3か月ほどでダダっとやりきりました‥

営業さんや、情シスさんにもめっちゃ協力してもらってクリアできたので、この記事を見てやってみようと思われた方は、そのあたりに、協力してくれそうな方を見つけておくのが良いと思います‥!

反社関連の記事ヒットとその内容について

自動化しようがしまいが、もし記事がヒットしたら、その後は人の目で確認します。記事タイトルや、記事内容に目を通して確認していくのですが、代表者の名前でヒットするのは、ほとんどが同姓同名の犯行とかなので、起こった年代や地域を確認して確認していきます。

けど、本当に稀にこれ、代表者の人で間違いないよね‥という記事で窃盗とかの記載があります。代表者だからって、油断できないのでほんと怖い‥
そういう場合、反社会的勢力という意味ではなく、取引先として好ましくないということで、間違いなく判断できる場合には、取引NG出したりすることがあります‥

会社名で検索した際も、よく法令違反のニュースとかデータベース引っかかったり、インサイダーや、不祥事関連の記事が引っかかったりします。

そうなったら、担当者レベルでは調べられるところまで調べて、申し送り。
基本的には管理部門の部長判断で取引可否を決定しています。

今までは記事の検索とか、結果の保存で膨大な工数がとられてたけど、それがRPAで自動化されたことによりだいぶな工数削減‥
本当に人の目で見ないといけない記事ヒットがあった場合のパターンに時間を割けるようになったと思います。

反社会的勢力かどうかの見極め

正直、どれだけわたしたちが調べても、取引先が巧妙に隠していたら気づけないかもしれない、というのはもちろんあります。

ただ、反社会的勢力かどうか、だけでなく同時に好ましくない事実がないかも調べているので、気になる記事(法令違反や、役員の逮捕など)がヒットした場合には、営業さんに伝えて打ち合わせでの様子をチェックしてもらったり、イレギュラーな支払い条件は認めないようにしたりと、自衛の手段は講じられます。

まだわたしたちは人材サービスなので、不動産や銀行さんと比べると、そういった取引先と取引をするリスクは低い‥のかもしれませんが、改めておろそかにしがちな守りの仕事も大事にしないとなと思いました。

1つ1つ時間がかかる割に、やりがい感じられない仕事で、時にうんざりすることもありますが、1件起きてしまった時のリスクはでかいというなんとも管理部門らしい仕事‥ぐすん

これからも自社を守るためにこういう仕事もコツコツやらねばなと思います…嫌だけど!笑

というわけで読んでくださってありがとうございました!ぜひ他の記事も見ていってください!

それではまた次回〜!

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のん & けい @仕事が楽しい社会人9年目
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