それは、私の前に現れた、紛れもないヒーローなのだ。
2020年12月31日18時44分のいま、私が思うことといえば、こういう風に「嵐に会える楽しみ」を感じることは、当分ないのかという、寂しさだった。
本当に恥ずかしく、ダメな幼少期〜青年期を過している。
何回も逃げ出したくなって、実際に何度も逃げ出して、「もうダメだ」「もういいや」といつも思っていた。
でも私が、今もこうしてここにいて、ダメだったことを頑張ってやり直そうとしているのは、いつだって嵐が、寄り添って、「もうちょいやってみましょうや」というふうに、声をかけてくれたからだ。
実際に嵐にお会いしたことがないので、それは比喩になるのだけれど、嵐の声は、バラエティ番組、ニュース番組、音楽番組、ドラマ、ラジオ、コンサート.......嵐が心を込めて行ってきたすべてのコンテンツから、確かに私に、私たちに届いていたのだ。
嵐は、間違いなく、私の前に現れてくれた、ヒーローだった。青、赤、緑、黄、紫。5色のメンバーカラーは、それはまるで戦隊ヒーローのような。
こういうことを言うと、「大袈裟な」と笑い飛ばされてしまいそうだが。
これからしばらく、「嵐に関する楽しみ」がなくなると思うと、寂しくて寂しくてたまらない。悲しい辛いと言うよりも、寂しい。
例えるなら、中学、高校を卒業した時と同じような気分。
私は嵐学校に随分長い間通ってきたから、今更卒業することが寂しくてたまらない。今まで当たり前だったものが、特別なものに変わる、いや特別だったものだと気づく瞬間。その宝物に改めて気づいた瞬間、切なく、寂しく、重く、けれどそれよりも遥かに大きな、喜びに触れる。ああ、私はこんなにも素敵な人たちと出会い、好きになり、幸せな時間を過ごしてきたのだ。その思い出は間違いなく私の人生の財産である。
客席がペンライトで満たされる空間、割れんばかりの歓声を届けたい。もう聞こえてるよ、とは言いそうだけど、本当は直接、届けたかった。それは、嵐がだいすきなみんなが思っているだろう。だからこそ、私たちはまた夢見る。再び嵐と、また笑って再会するいつかを。それまで皆、共に元気で、笑って、でもたまには泣いて、落ち込んで、でも生きていよう。絶対絶対、また会おう。
大野くん、翔くん、相葉くん、ニノ、松潤。嵐になってくれて、ありがとう。ずっと嵐でいてくれて、ありがとう。巻き起こった嵐をみせてくれてありがとう。ありがとう、ありがとう。何回言っても足りないな。これからも、伝えさせてほしい。だいすきです。
あと一時間でコンサートが始まる。どうか、どうかいつまでも、彼らに鳴り止まない歓声と、素晴らしき世界が広がっていますように。