多次元空間の立体のはなし-1-
こんにちは、初めましての方ははじめましてとーゆです。
ふと思い立ったのでユークリッド空間のさまざまな超立体について
自分なりの解釈をまとめてみようと思いました。
今回は簡単に超立方体の話です。
体積、表面積を扱います。
注意
当方、未だ高校生の分際ですので、適切な表記ができていなかったり、
厳密性がなかったりする可能性が十二分にあります。
その際は適宜教えていただけると助かります。
超立方体の体積
体積という名称は正直間違っていると思うのですがどうなんでしょうか。
と、前置きで保険をかけておきます。
本題ですが、実は体積は簡単に求まります。
まず、馴染みの深い3次元から考えていきましょう。
以降、n次元を $${\mathbb{R}^n}$$
n次元における超立方体の体積を$${V_n}$$と表記します。
求める立方体の各辺の長さを $${a}$$としましょう。($${a\in\mathbb{R}}$$ , $${a>0}$$)
あ、右上に飾り字がないものは"実数の集合"ですからね。
(こういうときってどうするのが正解なんでしょうか….)
面積と体積の関係といえば"微積分"でしたね。
$${V_2}$$と$${V_3}$$の関係性をみてみましょう。
(気づく人もいると思いますが、$${V_2}$$というのは面積です)
$${V_2=a^2}$$ , $${V_3=a^3}$$
ですね、これらの関係はこんな感じでしょう。
$${V_3=\int_0^a V_2 \, dz=\int_0^a a^2\,dz=a^3}$$
この考えかたはどのようにきているかと言うと、
$${\mathbb{R^2}}$$における超立方体(正方形)を、
$${\mathbb{R^3}}$$に次元を拡張することでできる新たな直交座標軸(いまは$${z}$$)と平行な方向に$${0\rightarrow a}$$と動かしたときの通過領域が$${V_3}$$と等しいのではないか。
ということです。
これさえ理解できればあとは一般化するだけです。
$${V_2}$$と同様に、$${V_1=a}$$でしょう。これは長さです。
$${\mathbb{R^{n-1}}}$$から$${\mathbb{R^n}}$$へ次元を拡張すると
必ず一つ直交座標軸が増えます。これを$${x_n}$$軸としましょう。
すると、$${V_{n-1}}$$と$${V_n}$$の関係性は次のように表せます。
$${V_n=\int_0^aV_{n-1}\,dx_n=aV_{n-1}}$$
あとは、$${V_1=a}$$という条件があるので帰納的に
$${V_n=a^n}$$
ということがわかりますね。
と、意外とすんなり求まりました。
まぁ、厳密に表記するとなるととても難しくなるんでしょうが、
ここでは直感的に多次元を理解するというモットーでいきます。
ちょっと休憩
筆者は今は高校生なのですが、実は数学科への入学はすでに決まっています。(推薦アンチは帰ってください)ですので、こういった記事を書いて他人に伝えるということがきっと役に立つだろうという希望的観測でやっております。もちろん、自己満足も含みますが….
大学でもこういった多次元の研究を行おうかと考えています。
また、この記事は学校の先生と話していたことのまとめ的なものでもあります。
超立方体の表面積
続いて、表面積を扱っていきます。
ここからは少し想像力が必要になってきます。頑張りましょう。
まず、表面積を求める材料になる"面の数"について考えます。
ひとまず、$${\mathbb{R}^n}$$における面の数を$${f_n}$$とします。
ここでいう面というものはなんなんでしょうか。
これが少し理解しづらいものがあります。
次元が低いものを考えてみましょうか。
わかりやすいものは、$${f_3=6}$$でしょう。
「じゃあ、$${f_1}$$や$${f_2}$$は?」となるでしょう。
実は、$${\mathbb{R}^n}$$においては、面の次元量は$${n-1}$$になります。
どういうことだよとなると思いますが、多分(というか絶対)厳密ではないのですが、自分はこのように理解しています。
$${k\geq n}$$な自然数$${k}$$をとる。
$${\mathbb{R}^k}$$に存在する次元量が$${n}$$の超立体$${\mathbb{U}_n}$$は、
必ず、$${\mathbb{R}^n}$$の空間でそのまま表せる
※追記
↑の説明何の説明かよくわかんないですね....
例えば、$${\mathbb{R}^3}$$に存在する次元量が2のもの、
つまり、三角形や正方形といった平面は必ず、”合同"なまま$${\mathbb{R}^2}$$の空間で表すことができます。
ということは、$${\mathbb{R}^1}$$における面というのは点、$${\mathbb{R}^2}$$では辺、$${\mathbb{R}^3}$$では平面、
といった具合に面が定められます。
すると、
$${f_1=2}$$ , $${f_2=4}$$
もわかりましたね。
ここで、大体$${f_n=2n}$$と予想がつくでしょう。
実際そうなのですが、どうしてそうなるのかを考えてみましょう。
次元量が0である点を、$${x_1}$$軸平行に$${0\rightarrow a}$$と動かすと線分ができます。すると、$${x_1}$$上に点が2つできますね。
同様に、次元量が1である直線を、$${x_2}$$軸平行に$${0\rightarrow a}$$と動かすと平面ができます。すると、$${x_1}$$と$${x_2}$$のそれぞれに平行な辺が2つずつできました。
これはどういうことかというと、$${\mathbb{R}^n}$$に存在する次元量$${n-1}$$の超立方体を$${x_n}$$軸平行に動かすと、そこに存在する直交座標軸$${x_n\,,\,x_{n-1}\,,\,….\,,\,x_1}$$のすべてに、
次元量$${n-1}$$の超立方体が2つずつ各軸に平行にできる。
ということになります。
自分でもこの説明にあまり納得いってないのですが….如何せん言語化が難しいものです。
ということで、"材料"である$${f_n=2n}$$が求まりました。
あとは簡単です。$${\mathbb{R}^n}$$ の超立方体の表面積というのは、
次元量が$${n-1}$$のものになります。
そして、面も次元量が$${n-1}$$のものでしたよね。
実は、この"次元量が$${n-1}$$のもの"の正体は$${V_{n-1}}$$です。
ということは、$${\mathbb{R}^n}$$の超立方体の表面積$${S_n}$$というのは、
$${S_n=V_{n-1}\cdot f_n=2na^{n-1}}$$
で与えられることがわかりました。
大変でしたね。(特に材料が)
今回の本題は以上になります。
あとがき
いかがだったでしょうか。
記事を書くことにあまり慣れていないために、読みづらいものになってしまったかもしれません。多次元空間は馴染みのないために敬遠されがちだと(勝手に)思っています。ですが、少しでも面白いと思ってもらえたら幸いです。
次回からは、超立方体の対角線の長さと$${\mathbb{R}^n}$$における球の体積について書こうと思っています。
それでは、また次回。