Live goes on!!(楽曲解説編)
Introduction
平素よりお世話になっております。
西片瑞樹です。
前回の記事の続きになります。
こんなにボリューミーになると思わなかったぜ…ということでこちらの方では主に楽曲の中身について解剖していけたらと思います。
前置きしておきますが、記事の特性上音楽用語をちらほら使います。しかし当方音楽に関してはアカデミックな出ではないため、その用語の使い方間違ってるぜ〜〜みたいなのがあればこっそり教えていただけると幸いです。
とは言えそんな深く捉えず、ライブでの楽しみかたガイドとして受け止めてもらっても全然オーケーです。それでは、ゴー↓
About
大まかな楽曲の方向性に関しては前回の記事に記載したので、まずは楽曲名と楽器構成をお話できればと…
Live goes on!!、Life goes on(人生は続く)をもじった造語ですね。たまーーに見かけることもあります。
直訳すると「ライブは続く」ですがそのニュアンスでOKです。ライブでの煽りで聞く「まだまだ行けますかー!」のそれと思っていただければ…
今回ガッツのあるロックなサウンドのため、ギターとベースは生で録り、その他は打ち込みになります。
せっかくなのでRecした機材をちょこっと紹介。
左から、Tokaiのレスポール、ATELIER ZのManhattan、Moonのパッシブタイプのジャズベです。全部国産メーカー!!笑
天邪鬼さがバレるラインナップ…
レスポールはよく歪む元気なサウンドなので主にリードギターとギターソロ。
アトリエはシングルだとジャキジャキなのですがハムはヴィンテージタイプの出力弱めのピックアップが搭載されているので今回はリアでのバッキングギターに徹してもらいました。ちなみにATELIER Zのギター、12年程使ってますがUSG斎藤さんモデル以外で未だに使ってる人を見たことがありません。お友達が欲しい。
ベースはピック弾きです。基本フロントの上辺りで弾いてます。
それではここから先は各セクションに渡って紹介します。タイムスタンプもあるんで聴きながら見ると解像度4割増し!
0A'(0:00~0:07)
いきなり不安になってきました。このセクション記号で合ってる??笑
ということで楽曲スタートです。頭の展開で意識したのが「開始1秒で心臓を掴む勢い」です。まぁ今の流行歌の常套句でもありますね。そういったサブスクシーンに対応したギミックではあるのですが、それ以上に今回は「ライブで盛り上がる」がテーマ。例えばライブのセットリストの中で予告なしでこのイントロがバッと流れた瞬間に、「キタッッッッッ」と瞬時で臨戦態勢に入り、イントロではもうシンガロングの準備万全。というのが現場で繰り広げられるととっても理想だなと思いこの構成になりました。
Live goes on!!のキーは基本Gメジャーなのですが、このセクションだけ半音下のF#メジャーで構成されています。黒鍵だらけのキーから1,2,3,4!のD7でGメジャーに切り替わり、パッと目の前が開ける流れが痛快かも。
ド頭のドラム、32分のRLKKのコンビネーションです。速いよ。基本ドラムのキックはトリガーのかかった分離感のあるパキッとした音なのですがここだけ少しだけ処理を変えてもらってます。ブレイクビーツみたいなニュアンスかな?
Intro(0:07~0:21)
シンガロングだ!!みんなで力いっぱい歌いましょう。高くて声が出ないというそこの君!よく聴いたらオク下の声も混ざってるからそっちを歌ってもらっても全然OKだ!by音源のオク下の声の正体
1A(0:21~0:47)
THE・Aメロですね。前半はフロアタムを中心にしたビート刻みですがこれはcinema staffのskeletonのAメロにインスピレーションを受けています。
また歌詞の前半部分、要約すると「推しは推せる時に推せ」です。割と真理な一文だと思う。あと「時は戦慄」ってワード好き。時は戦国。
1A'(0:47~1:01)
はい、0A'のラップフレーズがここで返ってきます。とは言いつつただフレーズが拡張されただけでなく、コード進行がまるっと変わってます。
Ⅵm7(9)→Ⅳ7→Ⅲ7のブルージーな進行、ここだけ見るとネオソウルっぽい。ギターのカッティングフレーズ×2パターンに加えオルガンも気持ちよくハネた演奏にしているのでここは全力で縦ノリましょう。
1B(1:01~1:13)
転調!ということで3度下のEメジャーに移行します。3度下がる転調は多幸感が出るって作曲家のハマダコウキさんも言ってた。
少しブラックミュージック寄りテイストの1A'から転調アンドキラキラシンセ登場の流れ、笑顔が止まらん。このセクションは一回勢いを落とすけどその分サビに向けて角度をつけてどんどんと上昇するイメージです。EDMでいうビルドアップ(ドロップの手前のアレ)を意識したかもしれません。
「高鳴った鼓動が〜」の歌詞ですが、ライブにおける会場〜開演までの間のあのなんとも言えないドキドキ感を表しています。そして急にSEがデカくなって開演、サビスタートです(?)。
1C(1:13~1:44)
アウフタクト・サビ始まり!俺達アウフタクト・サビ始まりが大好き!!
キーもGメジャーに戻りました。
サビは基本BPM144の倍テンです。楽器隊はその早リズムにライドオンして16分を意識していますが歌メロは伸びやかなのが対比になってていいですね。
「Still live goes on」でメロがハーモニックマイナーっぽくなるのもスパイス効いてる〜。ちなみにコンペの時からサビ終わりが2小節分追加されています。最後のHey!!はultra soulくらい響かせてほしいな。
1Inter(1:44~1:54)
イントロに戻ります。がその後の怒涛のパートへの繋ぎで最後若干拍子が変になります。ハイハット以外の音がバッサリ消えるの、メリofハリって感じだ。
2D(1:54~2:08)
このセクション記号で合ってる?Pt.2。
ちょっとポエトリーな早口パート。小林さんは特に声優のお仕事をやられている時の声の立ち上がりが早い印象だったからこういうのもサラッとモノにするんだろうな〜と思って入れたセクションですが、プリプロの時点でもうバシっと決められてて感動〜〜でした。この言葉数の中で感情の抑揚も常に動きっぱなしっていうのが声のプロの成せる技なんだろうな…。
実はここのコード進行、キーこそGメジャーなんですが0A'の進行を拡張したものになります。ここで返ってくるんだ〜おかえり〜。
前半の歌詞、自分もこのタイプに近いんですがご自身のネガに相対した時の感情の捉え方ってこうなのかもなって思って書いた箇所です。直面したら一旦落ちるところまで落ちてから前を向きたい。
2A'(2:08~2:24)
基本1A'と同じです。が2番はBメロを飛ばすため、終わりの展開だけ変えています。転調も行われないので。
「Here I come!!」、"私が来た!"的なニュアンスで使用しています。また、お名前を歌詞内に入れ込むちょっとした言葉遊びも込みです。ここに限らずこの曲にはご本人にまつわるワードを細かーく散りばめているので是非深読みしてほしいですね。人の考察見るの大好き!
そしてサビ前ピックスクラッチ!ここではパンを振っていただきました。ピックスクラッチが好きなのは9mmが好きな"証"。
2C(2:24~2:48)
1Cと基本同様。
「極彩色のメロディ」、初めてNO LIFE CODEのアーティストビジュアルを見た時や曲を聴いた時に抱いた印象をフレーズ化したものです。宇宙も宇宙で関連性ある言葉なので(制作当時の時空ですが)過去と今を一行で繋いでいますね。
あと未曾有って言葉、「未 (いま) だ曽 (かつ) て有らず」の意ではありますがネガティブな状況で使われがちでかわいそうなのでここで使わせていただきました。「超デカい」と同じ感じで使いたいワード。
2E(2:48~3:02)
クリシェ大好き!クリシェ大好きおじさんです。
オルガンが次のソロに向けてアップを始めているようですね。最後のキメに至るまでのドラムのフレーズ好き。
Solo(3:02~3:18)
当初はオルガンソロだけだったんですが田代プロデューサーのご提案により後半でギターソロが登場し、合戦が始まるアツい展開に。
Ⅲ7のタイミングでギターソロインするの気持ちいい〜。途中で半音上に転調しつつもラストの高揚感へ。
3C(3:18~3:51)
最高到達点!なので顧客が欲しいであろう展開をぎゅうぎゅうに詰めました。+1転調後落ちサビからのキメ3発!やった!!ってなるよね。
1Cと歌詞は基本同じですが明確に変えているのが一箇所。なぜかと言うとこの最高到達点で一番歌って貰いたかったフレーズだからです。いくつあってもいいって自分自身も最近痛感します。
そしてサティスファクション(満足:達成,満足させること)の向こう側へ…
Outro(3:51~)
+1転調後シンガロング。拳上げて声を枯らそうぜ。
Outroduction
Outroductionって造語らしいですね。以上です。
改めて、自分と好きと得意と理想を中々に詰めた一曲だなぁと書きながら痛感しました。本当にこんな贅沢な初めてがあってええんかPt.2。
考えうる限りで最も理想的な形で世に出すことができて本当に幸せです。関わってくださった全ての方に恩を返せるくらいにはこの先もいい曲を作りまくりたいと思います。末永くよろしくお願いします。
(ここから余談)
結局累計一万文字超えた結果、約42倍でした。
ヤバ〜い。でも有言実行💪!
おわり