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本を出したい女の話②

突然だけどあなたに問いたい。
愛とは何か。

少し前の私は愛の定義を"もしこの先私と関わることがなくなったとしても幸せでいてほしい"と願えること。としていた。

でもこれは誰かに想う気持ちであって、そもそも自分を愛することができているかについてはずっと目を背けてきた気がする。誰かのことはすぐ好きになるのに、自分にはいつも自信がなかった。きっと自分にないものを埋めるかのように人を好きになっていたんだと今ならわかる。

この本は自分を嫌いになってしまいそうな時や人付き合いに疲れた時、はたまた何かに挑戦したいけど一歩が踏み出せない時や、どこから始めていいかわからない時、もう全てに疲れて孤独に苛まれた時。どんな時もあなたに寄り添えるように作った。の取り扱い方なんて人それぞれで、正解もないけれど、愛の溢れる本になったらいいなと思っている。人に優しくする前に、まずは自分に優しくしてあげよう。いつも頑張って働いて、周りに気を遣っている自分を愛してあげよう。

でもそもそも、自分を愛するって何?

私が30年以上探してきた答え。それは、私だけは私の味方!と強く思い、自分を信じること。そしてちゃんと心の声を聞いてあげること。

ずっとわからなかった。わからないから苦しくて、葛藤して、本質には目を向けず、もう自分を愛せているということにしていた。でも、自分の弱い部分を抱きしめるかのように、とことん心の奥底と向き合った先には、とても心地よくて、凪のように穏やかで、優しくあたたかな気持ちで満たされる自分への愛が存在していた。

人との関係が良好になる。他人と比べて落ち込むことがなくなる。私は私と胸を張れるようになる。ここに辿り着くまでにたくさんの涙を流した。簡単なようで、1人で気付いて向き合っていくのは至難の業。だから私はこの一冊に詰め込んだ。1人でも多くの人が心地よく笑顔で過ごせるようになってほしいから。

人生で大切なあいうえお。愛・運・縁・恩を巡らせて、この生きにくい世の中をありのままの自分で豊かに生きるヒントを伝えていく本。

最初はから。

愛と聞いて咄嗟に思い浮かぶのは…?
恋愛?パートナーへの愛?家族への愛?

いいえ。何より大切なのは、自分への愛である。

恋活・婚活なんていう悪しき文化ができた今、"彼氏"を作ることが目的となっていたり、結婚をしていない人は何か問題があるだとか、条件つきで好きになれそうな人を探してしまうとか、世の中の恋愛観が拗れてきている気がする。若かりし頃の恋が始まる瞬間って、もっと心で感じて、惹かれて、気付いたら目で追っちゃってるような、刹那的で尊いものだった。

学生の時は人を好きになれたのに、大人になってから人を好きになることが減った。なんて悩んでいる人も多いかもしれない。それはきっと、学生の時はまだ知らない事も、自分に無いものも沢山で、迷路のような世界にいたから。
大人になるにつれて自分の大切なものも、生きたい道も見えてきて、自分の中に確実に"在る"という感覚が増えてきたのだと思う。だから人を好きになりにくいのは自分で自分を満たせている証拠でとてもとても素敵なことだ。

恋愛はあくまで人生の彩り。もちろん人を愛することも愛されることも、自分を成長させてくれるし、人とのやりとりでしか得られない学びもある。でも、自分の心を無視してまで恋愛をする必要はない。世論に耳を傾けるのではなく、自分の心に耳を傾けてあげてほしい。

まずは自分の心を満たすことが先。
誰かを愛すのは自分を満たした後。

良いとか悪いとか、誰の基準で決めたのかわからないけれど、今の世界にはあまりに人を自分の価値観でジャッジする人たちが多すぎる。別に自分の生きたいように生きれば良いのだ。人に迷惑もかけていいのだ。他人はどこまで行っても他人。親でさえも。

私はきっと愛を広めて生きたい。自分への愛も人への愛も。きっとそれがこの生きにくい世界で唯一の救いになると心から信じられたから。そして誰しもこの世に生を受けた瞬間から、変わらぬ、信じられる、唯一無二の尊い愛を心の奥底で探して生きているんじゃないかなって。

人生はそれを見つけ出す旅みたいだ。


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