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ちょっと堅めのゼミ紹介

1. はじめに

こんにちは!関西大学社会学部溝口ゼミ5期生の ゆうか と申します。この記事では、少しお堅めに溝口ゼミの詳しい紹介をさせていただきます。

直接の読者となるのは、来年度のためのゼミ申し込みに直面しているメディア専攻2回生の皆さんです。しかし、大学でのゼミの役割から溝口ゼミの活動まで、詳しく説明する内容となっておりますので、大学のゼミとはなんぞや…?と思われる方や、何だか変なことばかりやっているこの子たちは一体何者なの?と思われる方もぜひご覧ください!

2回生の皆さんは、いよいよ「ゼミ」選びの時期になりましたね!3回生から始まる「ゼミ」で、どの教授の元で学ぶかを決めなければなりません。私達も去年経験しました。まあ大変。

ゼミとは、ゼミナール(Seminar)の略で、教授と少人数の学生が共に勉強や研究を行なう場です。関西大学社会学部では3回生からゼミに所属し、4回生で卒業論文を書かなければなりません。教授によって研究テーマが違うので、学生はどのテーマに沿って研究したいのか、教授が専門とする研究との相性などを鑑みてゼミを選びます。

去年は実際に教室で授業の様子を見学して、どこのゼミを選択するかを考えることができました。しかし、残念ながら今年は教室でのゼミ活動は禁止となりました。今年の秋学期は一部の授業で対面授業(教室で行う授業)が再開されたのですが、密を避けるという条件があり、学生の密集が起こる懸念のある対面下でのゼミ見学は避ける方針となったためです。

そこで私たちは考えました。「直接伝えることが叶わないのなら、noteを利用して嘘のない情報発信をしていこう!

というわけで、今年は特集記事の中で、溝口ゼミのあれこれを包み隠さずお伝えしていくことになりました。この記事ではお堅めの内容をまとめてお伝えします。

2. 溝口ゼミのテーマと強み

溝口ゼミのテーマは、『SNSと写真映えの社会学』です。溝口先生は大学教員であると同時にカメラマンでもあります。2回生のみなさんにとって、溝口先生といえば写真実習というイメージが強いのではないかと思います。

当然、溝口ゼミは写真のゼミであるとイメージされるのではないでしょうか。実際、私たち5期生15人もほとんどがカメラ好きでした!自分のカメラを持っているという人も多くいます。

しかし、実は溝口ゼミの強みは、むしろ写真以外の専門技術にあるのです‼︎

カメラを持っていない人やカメラに興味がない人も安心してください。大歓迎ですよ◎

溝口ゼミの強みは、幾つもの専門をかけ合わせる技術にあります。個別の専門に加えて集合的な専門、さらにゼミ生の個性という3種類の武器を掛け合わせます。個別の武器としてカメラの技術と文章力、集合的な技術としてファシリテーション(あとで詳しく説明します)、そこにゼミ生それぞれの個性を足すことで組織的な解決力を身につける、というのが溝口ゼミの目標です。

溝口ゼミ最大の特徴は、自分たちが主体となって活動を行なうことです。様々な考え、スキルを持ったメンバーの集まりで個性発揮型ゼミ!先生に教えてもらうのではなく、自分たちで考え行動します。今後行なう活動内容は自分たちで話し合って決定し、皆で協力しながら活動に取り組みます。(詳しくはこの後じっくり説明しますので少々お待ちを…)

毎回のゼミも自分たちで運営しています。先述したように、自分たちの手で作り上げていくため、授業を円滑に行なうために相当な準備が必要になります。この準備が実は結構大変。相当な時間を費やします。でもこの入念な準備がなければ、活動時間はダラダラと過ぎてしまうだけで面白くありません。ありとあらゆる事態を想定しながら100%の準備を行なう必要があります。とても大変だと思うかもしれませんが、ここで有用なのがファシリテーションという技術であり、社会でも通用する技術なのです。(社会に出たことないから知らんけど!)

3. ゼミ活動について(Zoom編)

私たちは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、春学期は大学の教室で授業を受けることができませんでした。

通常であれば先輩方のように、撮影に明け暮れ、楽しい楽しい「着物フォトウォーク」や海外研修を満喫し、その一方でビジネスコンテストやフォトコンテストに本気の挑戦を行う予定でした。先輩方はオンとオフを切り替えて、様々なイベントを成功させておられます。しかしコロナ禍をうけ、私たちは溝口ゼミのメインの武器であるはずだった撮影や、ビジネスコンテストへの挑戦は諦めなければなりませんでした。

先輩方のような、「オンオフ切り替えのスペシャリストになろう作戦」を実行できない状況で、私たちは何をするのか。みんなで悩み、じっくりと話し合いました。

結果として、そんな状況だからこそ、悪条件の中でオフ(自分たちにとって意味のある遊び=楽しいこと)を獲得する方法を見つけること自体がオン(社会的意義のあること)になると、発想を転換しました。私たちがするべきことは「コロナ禍でも楽しめる方法」を考え体験し発信すること。先輩方は明確にオンとオフを切り分けていました。それに対して私たちはが選んだのはオフそのものをオンにするという道です。

実際に行なう各企画は、ゼミ内コンペ(ゼミ生だけで行なうコンペティション)を開催して決めています。私たちゼミ生それぞれ企画を持ち寄って競い合い、明確に点数化することで実現可能な企画を選びます。癖のあるメンバーが揃った溝口ゼミ生が考えてくる企画は、各々の趣味嗜好、特技などが盛り込まれていて、1回のコンペでたくさんの発見と学びを得ることができます。

このように私たちは、最初から最後までゼミ生主体で活動しています。(溝口先生曰く「中心がいなくても機能するのが良い組織」なのだそうです。)

ゼミ内コンペの詳しい記事も挙げていますので、気になった方はこちらをご覧ください↓

また、コンペで決まり、実際に試した活動も文章にしているので、ぜひ見てみて下さい!

4. ゼミ活動について(note編)

私たちは、自粛下で行なったゼミ活動を社会に還元するためのツールとしてnoteを使用しています。

人文系のゼミであれば、既存の専門書や論文から過去から学び、その過程で知識を習得する技術と批判的な精神、そして得た知識を論述の技法を養うことが通例だそうです。しかし、コロナ禍のいま、探究するべき課題は現に目の前に広がっています。そこで、私たちはクロスレビューを活用することにしました。

同じ物事に対して複数の評価を行うクロスレビューは、ものの見方が一つではないことを否が応でも突きつけます。クロスレビューによって得られた多角的な視点をnoteで公開することで、批判的精神を養いながら情報発信を行うことを目指しています。

私たちはnote「全力自粛大学生の遊び方」の執筆を通じて、企画をたてる過程で既存の知識を学ぶ術を、レビューとnoteの執筆を通じて論述の技法を学びます。通常は文献購読で得るはずの批判的な精神は、クロスレビューを通じて多角的な視野を得ることによって養っています。

やはりnoteの運営も私たち学生が主体となって行なっています。誰がどの仕事をするのか、役割分担も自分たちで決めています。

参考に、こちらが私たちのnote執筆のための役割分担です↓

① リーダー   …アカウントの統括
② 広報     …広報全般
③ ライター   …記事を書く
④ グラフィック …見出し画像や挿入画像の作成
⑤ 校閲     …記事の点検
⑥ リサーチ   …noteやその他トレンドの調査
⑦ アシスタント …他の役職のお手伝い

自分たちだけで完結した活動を目指しているからこそ、みんなが主体的に行動することができているのです。

議論をきちんとゼミの時間内で終わらせるための準備はなかなか(いやかなり)大変です。…しかし、会議のための準備や段取りを学ぶこの労力は決して無駄にはなりません。みんなが主体的に行動し、同じゼミのメンバーとともに社会的に意義のあることをしたいという思いからこうして毎回の活動が成り立っています。

5. ゼミで目指すべき目標

溝口ゼミでは、自分たちにとって意味のあることと社会にとって意義があることを両立させる企画の実施を目指します。その過程で「書く力」と「読む力」を身に着けます。そして、写真の技術やファシリテーションを通じて、社会にとって意義のある<新たな価値>を創り出すことを最終目標としています。

専門用語もあって難しいですね。少し噛み砕いて説明します。

まずはわかりやすい書く力と読む力について。これはまず卒業論文に直結します。溝口ゼミでは事あるごとに自分の考えを文章化して相手に伝える力を養います。加えて文章を頻繁に読むことで、読解力と思考力のアップを目指します。卒業論文を書く時にもたくさんの文献を読む必要があるので、今のうちに少しでも身につけます。そのままでは本を読まない世代の私たち。なので、文章購読の課題にはとても苦労します(汗)読み始めるまでは躊躇しても、読み始めると案外時間を忘れて集中してしまうものです。集中している間に読解の力もつくのですから、もうこれは読むしかありません!

次に写真の技術について。写真への理解は単なる技術の問題ではなく、私たちをとりまくメディア環境への洞察をも伴っています。時代が移り変わると共に、新たなものや価値、そして文化が生まれます。かつて活版印刷が、あるいはテレビが社会を大きく変えたのと同様に、SNSは社会に大きな変化をもたらしつつあります。しかしSNSに関する専門知はまだ確立されていません。学術的な面での溝口ゼミの強みとしてSNSに対する洞察を挙げることができます。

ソーシャルメディアが台頭してきた中で、その変化が如実に現れている写真は、ソーシャルメディアによる社会の変容を読み解くためのツールのひとつとなります。私たちにとって身近な写真を入り口として、ソーシャルメディアに関する新しい価値を見つけます。SNS時代を生き抜くための技術を身につけるのも、SNSがもたらした社会の変化を分析することができるのも、SNSが浸透しきった未来を構想していくことができるのも、最先端のソーシャルメディアを駆使し、新しいアイデアや文化を創り出すことができる私たち大学生なのです。私たちが最先端の専門知に新たな知見をもたらすことができるかもしれない。そんなテーマ設定をしていることにも溝口ゼミの魅力があります。

次に企画の実施について。企画の実施の過程で、ゼミ活動(Zoom編)にも書いたようなファシリテーション(ブレインストーミング、ゼミ内コンペなど、ゴールを達成するための活動を促進すること)を学ぶ事になります。

ブレインストーミング:集団でアイデアを出し合うことによって、相互の連鎖反応から新たな発想を生み出す技法。ファシリテーションの技術の1つ。

ファシリテーションについては、毎回のゼミだけではなくサークル活動などでもとても活きています。社会人になると会議に出る機会もとても多くなると思いますが、大学生の今から会議の質を上げることで、それらを有効なものにできるように取り組んでいます。本来行なわれている会社での会議がどんなものかあまり分かっていませんが、毎回ゼミでの会議はスムーズで良いな~と思いながら私も参加しています(笑)

最後に、専門を掛け合わせることについて。溝口ゼミの目標は写真の技術とファシリテーションを駆使して社会にとって意義のある<新たな価値>を創り出すことです。この2つの武器が合わさることによって社会に対して意義のある活動を実現しています。

6. その他

これまでにご説明したように、溝口ゼミは、たった1つの専門を極めるというよりは、幾つもの専門をかけ合わせる技術を学ぶためのゼミです。それは活動を通して、知らず知らずのうちに就活の勉強をしていしまっているということでもあります!専門を掛け合わせるためには面倒くさいことをたくさんこなさなければなりませんから。(読解力とか文章作成力とか企画の立案とかファシリテーションとか…) でも、どうせ身につけなければならないのであれば、ゼミ活動と就職活動がいっぺんにできる方が、一石二鳥!!

歴代の先輩方の就職先などについて興味のある方は、ゼミ見学の時にお話ししますので、是非気軽に声をかけて下さい!

7. 最後に

私たちは、毎回楽しい企画を試し、発信しているので、他のゼミや他専攻・他学部の友達からはよく遊んでいる人たちだと思われています。しかし、準備から授業の運営に至るまで自分たちで主体的に行ない、どうやったら楽しく活動できるかを本気で考えながら活動に取り組んでいます。本気で遊ぶのは、真面目に勉強するよりよっぽど難しいんです。本気で頑張るから必然的にみんなで楽しめてしまうのです。

もちろん、大学生活はゼミが全てではありません。けれどもゼミは、これからも大切にすべき友人と出会い、将来生きていく上で必要な力を伸ばす手段の一つです。2回生のみなさんには、ぜひ多くのゼミを見て回り、自分にあったゼミを見つけてほしいです。(それが溝口ゼミなら、私たちは大歓喜!たくさんの思い出を作りましょう!)

まずは、この記事を踏まえてゼミ見学に来てくれたら嬉しいです。質問等あれば、コメントや、ゼミ見学の時に遠慮なく私たちに聞いてください。お待ちしております!

執筆者:ゆうか


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