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【レポート】MZ Senior JAPAN TOUR タカス大会

2024年9月8日。タカスサーキットにて、MZ Senior JAPAN TOUR rd.5,6が開催された。
シーズンの折り返しとなる今大会、そろそろチャンピオン争いも気になる時期に突入。そんな中、新たな刺客が猛威を振るった。



タイムトライアル

午前9時、20分の公式練習の後に、10分間のタイムトライアルが行われた。
シリーズ史上最長、1.5kmのコースで行われるタイムトライアルは位置取りなどの「ドライバーの引き出し」が試される展開となった。

トップタイム 1:17.242を叩き出したのは#27 舟橋弘典(Let Wing)、2位には最終ラップに1:17.331を出した#16 北野信孝(RS Yamamoto)がつけた。やはりランキングトップ2は強い。今回も安定した速さを見せた。


第5戦 「レース 1(Feature Race)」

レース 1(Feature Race)は15周で行われた。

スタートからトップ2の真後ろで #24 石元和樹(RESTIVE with Ash)と#35 坂田英之(Vifonte with Ash)の3位争いが始まり、#86 浅井勇貴(Star Five Vifonte with Ash)、#15 市原康裕(RS Yamamoto)もその背後に張り付き、6台パックでバトルが繰り広げられた。

スリップストリームが勝負のカギを握る

史上最長を誇る全長1.5キロ、そして371.04mという超ロングストレートで行われるハイスピードバトルは、まるでNASCARのような「スリップストリーム合戦」な戦いとなった。
その中でも、群を抜いてスリップストリームを最大限に活かす者がいた。

#35 坂田英之(Vifonte with Ash)だ。スリップストリームについた瞬間の加速は段違い。坂田は今シーズン、マシンチェンジを行い体制を強化してきたとのこと。この投資が、ここで威力を発揮することとなる。

トップ争いはスタートから変わらず6台パック、バックストレートで坂田がスリップストリームを巧みに使いトップに立ち、1コーナー~ゲッチャンコーナーで舟橋、北野があらゆる戦法で坂田からトップを奪い返すという展開がレース後半まで続いていた。
9周目の最終コーナーで坂田を捕らえきれず、わずかにロスをした舟橋に市原が勝負を仕掛ける。1コーナーでインを刺し、横並びで並走したままカゲヤマコーナーで舟橋を捕らえた。しかし、このバトルで坂田を逃がしてしまう。舟橋はグリップエンドコーナーで市原の前に出るも、坂田とは1秒ほどの差がついてしまい万事休す。

坂田はそのまま逃げ切り、見事に今季初優勝を飾った。
2位に舟橋、3位に北野となった。


第6戦 「レース 2(Sprint Race)」

レース1の着順からトップ6をリバースしてグリッド決定。10周で行われた。

リバースグリッドにより、レース1で6位となった石元がポールポジション、セカンドに浅井が並んだ。
石元はスタートからグリップエンドコーナーまではトップを守ったが、バックストレートでスリップストリームに入った浅井が前に出る。オープニングラップは浅井がトップで通過した。
しかし、レース1から勢いに乗る坂田が着実に追い上げ、2周目の2コーナーでトップに浮上。背後では舟橋も浅井を捕らえ2位に浮上し早くも坂田とのトップ争いが始まった。

“3強”で繰り広げられたトップ争い

レース後半には北野も加わり、三つ巴でのトップ争いに発展した。
レース1同様、スリップストリームを武器にする坂田に、舟橋と北野があらゆる戦法で勝負を仕掛ける展開となった。
しかし、今回はバトルにロスがなく、その背後にいた石元、浅井に付け入る隙を与えないハイレベルなバトルを繰り広げていた。

最後まで順位の入れ替わりがあったトップ3は持っている強さを最大限に活かしきった坂田に軍配。2連勝を飾った。
2位には舟橋、3位に北野と、レース1と同様のメンバーが表彰台を占めた。


ポイントランキング

第6戦終了時点でのポイントランキングは以下の通り。

舟橋が16pts.差でリードし”ツアーファイナル”中山大会へ

今大会は優勝を逃した舟橋だったが、両レースともに北野の前でチェッカーを受け着実にポイント差をつけることができた。
しかし、ツアーファイナルでは獲得ポイントが1.5倍となることを考えると16pts.差は決して余裕のある状況とは言えない。
展開次第では北野にも十分チャンスがある状況である。
また、今回2連勝し大量ポイントを獲得した坂田がランキング3位となり、かろうじてチャンピオンの権利を手に入れた。
次回、遂にツアーファイナル。MZSJT初の「カートコース」での開催となる。
各コースシリーズの猛者やMZシニアのチャンピオン経験者の参戦も噂されるツアーファイナルは、今回のハイレベルな戦いをもう1ランク上げることになるだろう。

リザルト

https://www.fnet.ac/data/2024/mzs0908_race.pdf


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