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【レポート】SLレインボーカップ MZシニア 第3大会
雨混じりの第2大会から打って変わって、気温35℃を超える灼熱のサバイバルレースがレインボーで行われた。
シーズン折り返し地点となる今大会はLIGHT仕様の最低重量が130kgに変更され、5kg軽くなったことが注目された。
当仕様は以前までSTANDARD仕様との差が想定よりも大きく、苦戦を強いられていた。今回の変更は性能差を限りなく無くし、LIGHT仕様での参入の障壁をなくす為に行われた。
決勝当日、朝から真夏の太陽が容赦なく路面に照り付け、ドライバーにとっては暑さとの戦いがすでに始まっていた。
灼熱のデットヒートはタイトラから始まった
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公式練習では、新規定のマシンパッケージ×新品タイヤの利を活かし#17 水野佑哉(VehCOOL with HIGUCHI)が唯一46秒台を記録。TOPタイムをマークした。
2位には、前日の不調からうまく立て直した#91 平野佑真(Vifonte with Ash)、3位には#19 佐野匡佑(RS Yamamoto HiMA RACiNG)が入り込み、タイヤハンデ勢で最上位となった。
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5分間の計時予選となったTTでは、最初に46秒台に入ったのは水野。このままPP確定かと思いきや、#47 小川智弘(RS VehCOOL)、#1 上島太陽(RS VehCOOL)、佐野が相次いで46秒台に突入。
最終的に46.789をマークした小川がPP、2位にSTANDARD仕様で参戦した上島、3位には佐野が飛び込んだ。
予選ヒート
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予選ヒートが始まる頃には気温30℃を超え、ドライバーは猛暑に加え、路面からの照り返しで体力が奪われながらのサバイバルレースとなっていた。
ホールショットを決めたのは小川。2番手にはTT5番手からロケットスタートを決めた平野、3番手にはチャンピオン争いでここは落としたくない佐野のオーダーとなった。2位スタートの上島は出遅れ順位を4位まで落ちていた。
小川は決勝ヒートまでタイヤを温存しつつ、後ろとの差をキープしながらTOP を快走し、そのままフィニッシュした。
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熱いのは2番手争いだった。2位から7位までが集団となり終始バトルが勃発。最終的には上島が2位、3位には水野が飛び込んだ。
第1ヒート(第5戦)
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ホールショットを決めたのは小川。2番手にはスタートを決めた水野、3番手には上島が続く。
このまま予選ヒートのように小川が逃げていくと思われていたが、ここでタイヤハンデが効き始める。差を広げられない展開となり、ここぞとばかりに新品タイヤを使用した水野、上島からの追撃を受ける事となる。
序盤からバトルが勃発、集団戦へと縺れ込む
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展開が動いたのは3周目の10コーナー。水野が小川に仕掛け、先頭集団のペースが一気に落ち、5台によるTOP争いが始まった。
バトルが発生により、ペースが単走時よりラップタイムが明らかに落ち始める。これにより各車のギャップがなくなり、団子状態でのバトルが偶発していくことに。
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2位以下の順位が目まぐるしく変わる中、要所を押さえ冷静にレースをした小川が優勝し、第二大会から3連勝を決めた。2位には熾烈なバトルを制した平野。3位には佐野が入り込み、タイヤハンデの差を感じさせない面子となった。
第2ヒート(第6戦)
第1ヒートの着順から、1~6位までのリバースグリッドになりPPは#24石元和樹(RESTIVE with Ash)、2番手に上島、3番手には水野が付け、レースがスタートした。
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ホールショットは決めたのは今回も当日入りの石元、2番手にはスタートを決めて順位を上げた水野、3番手には3コーナーで上島をパスした平野というオーダーとなった。
レースはスタート直後から激しい展開を見せる。2番手の水野は間髪を入れずに石元にしかけ、5コーナーでオーバーテイク。それに続けて各車が石元に対して、一斉に襲いかかる。
OTK軍団vs唯一のCRG
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早めに抜け出した水野と平野は3番手以下に対してギャップを築き始め、注目は3番手争いOTK軍団vs唯一のCRGという構図となっていた。
その中、4番手走行中の小川に対して同チームの市川が10コーナーのイン側に強引にねじ込んだ結果、2台は接触し、小川は一時コースオフしたものの復帰。一方、市川は接触した際の衝撃でチェーンが外れ、リタイアとなった。
この間に水野と平野は3位以外とのギャップが広がり、優勝はこの2台に絞られた。
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加速や最高速度は軽さを活かしたLIGHT仕様の水野に分があり、それを平野はコーナーリングスピードが稼げるSTANDARD仕様を活かし、なんとか差を詰めようとアタックを続ける。
だが、開いたギャップを縮めることは出来なかった。
そのまま逃げ切り、水野がトップチェッカーを受けた。去年MZカデット日本一決定戦を制し、今年MZシニアにステップアップして以来、悲願の初優勝となった。
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2位には前日の不調から見事に立て直した平野。3位は4台による激しい表彰台争いを制した小川が入り込み、今大会不参加の#56 大井偉史(Vifonte with Ash)に対して、大きな差をつける結果となった。
VehCOOL、ホームコースで躍進
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今大会では、チームRS VehCOOLでエースドライバーの小川、新星水野の二枚看板での制覇。第二大会からの同チームで4連勝となり、悲願のホームコースでのチャンピオンに向けて盤石の布陣となっていた。
最終大会、チャンピオン争いの役者は揃った。
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最新のポイントランキングでは小川が128ポイントとなり、有利な状態で最終戦に臨むこととなる。2位には102ポイントで佐野、3位は84ポイントで大井という結果になっている。
最終大会は2ヒート共にポイント1.5倍となる。今回でチャンピオンになる権利を持つ者は4位の水野までとなった。
最終戦はタイヤハンデがなくなり、熾烈なデットヒートが予想される。また他カテゴリーからの刺客や琵琶湖シリーズからの転戦組等の猛者の参戦が噂されており、最終戦でのチャンピオン争いがどうなるかは最後までわからない状態になるだろう。
ただ一つ言えることは、チャンピオン争いのライバルよりも先にチェッカーを受けることが、初代チャンピオンになるための第一歩となる。それを掴むのは誰か!?
次戦、12/15(日)MZシニア最終大会。
新たなる時代の扉を開けるのは誰か!?その瞬間を見逃すな!