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【レポート】SLレインボーカップ MZシニア 第2大会

2月に始まった2024シーズン、4ヶ月のインタバールを終えて第二大会が開幕した。

開幕時7台のエントリーから10台となり、今季初参戦や琵琶湖から転戦等と多種多様な豪華メンバーの共演となった。


第二大会の注目選手としては、第一大会2連勝の#4 大井 偉史(Vifonte with Ash)、今大会はART GPでの参戦となった。

前年度の琵琶湖シリーズチャンピオンの上島太陽(RS VehCOOL)はカーナンバー1を引っ提げ、ライツ仕様での参戦となった。

また、#13 坪内 君斗(RS VehCOOL with TTR)は開幕時のビレルからSSクラス優勝の実績を持つコスミックにフレームチェンジとなった。
しかし前日練習でのマルチクラッシュに巻き込まれ、全損判定となってしまった。急遽、チームの予備フレームを投入し事なきを得た。


2大会連続、不安定な気候の中プログラムスタート

迎えたレース当日。いつ降るか分からない不安定な天候となり、案の定ドラミ直前に雨が降りだす目まぐるしいレース展開となった。

フリー走行が始まる頃には一時雨も止んだが、同日に開催されたどのクラスもレインタイヤを選択していた。
しかしMZシニアはプロモーターの鶴の一声でドライ宣言となり、全車スリックでのスタートとなった。

開幕戦同様の1LAP方式で行われたTTでは、コイントスの運も引き寄せた#47 小川 智弘(RS VehCOOL)がTOPタイムを記録し、2番手には#19 佐野匡佑(RS Yamamoto HiMA RACiNG)、3番手にはライツ規定の大井が飛び込んだ。


予選ヒートはフルウェットに

TTの時点で路面はほぼドライまで回復し、このままドライ路面でのレースになると思ったその矢先、突然の降雨によりフルウェット状態で予選ヒートがスタートした。

スタート直後、3番手スタートの大井がL1タイヤの利点を活かし揺さぶりをかける。2周目のホームストレートで軽さを活かし、小川をオーバーテイク。
しかし、小川も8コーナーで首位に返り咲く。
その後、大井も何度か小川に対して仕掛けたものの、最初にチェッカーを受けたのは、小川。2位に大井、3位に佐野が入った。


第1ヒートから、新たな勢力図に

予選ヒートから路面コンディションが回復し、ドライで迎えた決勝第1ヒート。
レースは小川、佐野の2人による、白熱した首位争いとなった。
スタート直後、3番手スタートの佐野は、抜群の加速で2番手の大井のインに入り込み、2位に浮上。直後、小川に対して猛チャージをしかける。
しかし辛くも小川が凌ぎ、嬉しい初優勝を果たした。2位には最後の最後までアタックを続けた佐野、3位には大井が入った。

レース中盤から終盤にかけては、4番手争いが激化、最後には#28 小林 功河(VehCOOL with ANF Racing)が抜け出し4位でチェッカーを受けた。

これでVehCOOLは、ホームコースでの初優勝を果たしメカやドライバーも嬉しい初優勝となった。


それぞれの「本気」が見えた第2ヒート

路面が完全にドライになった決勝第2ヒートは第1ヒートの1~5位がリバースとなり、PPは初のポールスタートとなる#22 石元 和樹(RESTIVE with Ash)。2番手には小林がつけ、第1ヒートのTOP3は虎視眈々と3~5番手で息を潜める。
スタートを決めたのポールに石元は当日入り・練習なし・雨の中ただ1人NEWタイヤと第1ヒートまで苦戦していたが、第2ヒートではタイヤライフの利を上手く利用して、快調に周回を重ねる。
一方、小川・大井・佐野の3台は2番手スタートの小林の攻略に手こずり、なかなか前を追えない状況に陥ってしまう。
5周目の1コーナーで、小川が僅かに開いたインに飛び込み、2台は接触、小林は外に飛び出すがなんとか復帰する。
前が空いた3台は徐々に石元との差を詰めていく。

7周目にはテールトゥノーズの状態まで接近し、2コーナーで小川が石元をパス。佐野も遅れまいと10コーナーでオーバーテイク。
先に抜け出した小川が逃げるかと思いきや、佐野がファステストを出しながらの猛追を見せ、勝負は最後の最後まで分からない状況になった。

勝負はファイナルラップの5コーナーに持ち込まれた。
初優勝を決め、連勝を決めたい小川の意地、もう2位はいらない佐野の夢か!
ブレーキでノーズを入れ込み、2台並んで立ち上がる。しかし、これを読んでいた小川は冷静に抑え、8コーナー・10コーナーと要所を抑え切り、トップチェッカーを迎え、2連勝を果たした。
2位には、あと少し届かなかった佐野。
3位には石元の追撃を辛くも凌ぎ切った大井が入った。

蓋を開けてみるとO III’sドライバーによるワンツーという結果になり、小川が涙の初優勝と感動的なドラマの中、第二大会が閉幕した。
また、4位に入った石元はこれまでマシントラブルが重なり、思い通りなレースが出来ない期間が続いたが、やっと自分のレースが出来たと語っていた。

次戦は7/21の第3大会、灼熱の中チャンピオンへ大手を決めるのは誰か!

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