壮大な親バカ映画、TRAP は成功?失敗?
映画TRAPの感想note です🎞️
ちょっと微妙が過ぎるのでどうしようかと思いましたが,我慢できずに書いてます🙈
「Trap」は、M・ナイト・シャマランが脚本・監督・プロデュースの2024年のアメリカのサイコスリラー映画。
主演ジョシュ・ハートネット、娘役にアリエル・ドナヒュー、コンサートの歌姫にサレカ・ナイト・シャマラン 他。
米国では8月2日に公開され、賛否両論も3000万ドルの製作費で世界中で8270万ドルの収益を上げ商業的には成功となりました。
あらすじ
主人公の消防士クーパーが娘とコンサート会場で楽しんでいると警官がどんどん増え、異様な雰囲気に。 会場にいる連続殺人犯を捉えるべく逮捕するために封鎖してしまう、というプロットでいつもの「ナイト・シャマランの世界」でありえないような展開が….というお話。映画の立て付けとしては「シリアルキラーオヤジの気分を体験せよ」という体験系?映画なのですが、オヤジのドアップが多くて「違う体験では」と言う場面も😆
サイコスリラーというジャンルになっていますが、怖さは無く、若干コメディー寄りなサスペンス?
良かった点
シャマラン映画なのに、超自然的なわっけわからない荒唐無稽な状況がテーマでない所。そこが欠点にも直結しているのかもしれませんが、監督は大きな飛躍をしようとしているのかもしれません。
それと、この映画が娘ちゃんの成功を願っての親バカ全力投入だったのなら、それはそれで素晴らしいことかもしれません。
広告通りにありえない展開
前半中盤はコンサート会場でコンサートを見たり売店に行ったり、大盛り上がり中なはずなのに会場をウロウロする展開が続きます。どうやらこの映画はスタジオミュージシャンのナイト・シャマランの娘をメジャーデビューさせるために親ばかパワーで作られたらしく、歌姫のパフォーマンスと場外を見せ続けるかなり無理のある展開が続きます。
普通、娘が大ファンのコンサートに行ったら場外ウロウロしないでコンサートを見続けると思いますが…。カメラで撮る都合もありコンサート会場の観客席での描写がリアリティがなさすぎで安っぽい絵になっていました。
やる気のない俳優たち
恐らく諸々が影響したのでしょう、出てくる俳優たちで一生懸命やっているのは子役だけ。大人の俳優にはどことなく「バカバカしさ」が終始漂います。これは脚本の甘さを「演技で気持ち悪い雰囲気にしてくれ!」という、「俳優頼み」な状況があったのでは。。。と感じました。脚本がとにかく甘々なので。
成功と失敗の評価
Wikiによると、
ガーディアン紙のベンジャミン・リーは、この映画に2/5の星を付け、「トラップは、自分がひどく賢いと思い込んでいるスリラーだ。実際はどれほど愚かなのかをもっと自覚していれば、もっと面白かったかもしれない」
ABCニュースのピーター・トラヴァースは、「ハートネットは、クーパーを連続殺人犯と献身的な家族思いの男にするという奇跡を起こしている。観客は彼を信じてしまう。これはシャマランがそうでなければ達成できなかったトリックであり、この失敗作は、恥知らずさの賭け金を上げる続編を待ち望むクライマックスへと盛り上がる」
とメジャーどころは大酷評。
ネットでの評価は
成功:興行収入とナイト・シャマランが娘のために音楽映画を作れた
失敗:聴衆や俳優は不満足
というところでしょうか。動画のコメントにあった以下の2つのコメントに集約されているかな、と思いました。
個人的には大げさな設定の割に脚本がとにかく退屈で、俳優が無理して頑張ってるだけなのを見るのが辛い映画でした。最後に歌手の娘が犯人とか奥さんが犯人とかぶっ飛んだ結末もなく、娘ちゃんの泣き顔でもメイクがプラモデル塗装のごとく変化しなかったり、終盤は荒唐無稽な展開で(これも海外ではめちゃめちゃ叩かれていた)粗が目立って「最後どうだったっけ?」になりました。まあ、これはシャラマン映画あるあるですがw
あと、今作は残酷シーンはないので中高生向きなのかもしれません。
トレイラー動画がつまらなさそうと酷評されてるのも問題だと思うんですよね(笑
M.ナイト・シャマランの映画で興行的に一番悪かったのはLady in the Waterだそうで、Roten Tomatoesでも25%と酷評されています。理由としてはホラー映画として売り出したけど中身はファンタジーだった「広告マーケティングの失敗」があるそうです。TRAPはこの映画と並んでマーケティングで失敗した彼の黒歴史になるのでは、と思っています。
(※日本ではファンタジーとして売ったと思うので評価はかなり良いのではないでしょうか。)