🇻🇳一時滞在・登録無しの罰金に注意

現在住んでいるコンドで外国人への一斉取締があり、一時滞在登録がされていない外国人は１００万ドン（６万ほど）の罰金（というか賄賂）という大事件がありました。　これについてベトナムの法律を調べたのでNOTEします。罰金は居住者の額でオーナーは別に最大60万ドンほど請求されたらしい事をオンラインの居住者グループで知ることとなりました。

ポイント：ベトナムに滞在する外国人は警察署に一時滞在申告が必要

ここでいう一時滞在はVISA免除や観光ビザでホテルに短期滞在の人ではなく、ファミリービザ、労働ビザや学生ビザなどで滞在している外国人が該当します。　ホテル滞在ではパスポートを預けるのでホテルがその先の手続をする前提があります。※これはソビエトからのルールでしょう、ロシアでも事前にホテルに滞在登録をし、ホテルから証明書を貰ってビザ発給、という形て滞在登録が必要でしたし、ベトナムも最近は柔らかくなりましたが１０年前はパスポートがないと国内旅行でもホテルには泊まれませんでした。

今住んでいるアパートは大きいので沢山の欧米・韓国人が住んでいますが、今回の一斉調査で知人の部屋を賃貸している人が届け出をしなかったのでかなりの額の罰金になったそうです。　（パスポートやレジデンスカードを書き換えたのにオーナーに申告していませでした）

ベトナムに一時的に滞在する外国人はどのように一時滞在を申告すれば?

ルールは以下のようになっています。

1. ベトナムに一時的に滞在する外国人は、宿泊施設を直接管理・運営する者を通じて、居住するコミューン、区、町、または警察署に一時滞在を申告しなければなりません。宿泊施設は、外国人がベトナムでの一時滞在を許可することに同意する前に、外国人にパスポートまたは海外旅行に有効な書類、ベトナムでの居住に関する書類の提示を求め、一時滞在宣言を行う責任があります。

通常は賃貸契約をするときにパスポートを預け賃貸先の会社かオーナーに手続きをしてもらうのが一般的ですが自分でする必要がある賃貸もあるようで、これは借りるときに確認が必要です。なぜなら登録義務が課されているのは外国人本人だからです。　　オーナーにも別に登録手続きをする義務がありますのである意味連帯責任ですが、困るのは断然アウェーな外国人です。

ちなみに、今のアパートはオーナーではなくアパートの管理会社が手続きをしてくれるシステムがあり、オーナーはお気楽に賃貸できる物件のようで借りている部屋のオーナーは遠隔地にの人だったりします。
管理会社がやってくれるのは良いですが、パスポートなど身分証明が書き換わったあとの管理会社への報告は自己責任となるわけです。

正規の罰金額は？

罰金と処分は以下のような定めとなっています。

外国人のベトナムへの一時滞在を許可したが、一時滞在の登録が遅れた個人には、300万ドンから500万ドンの罰金が科せられ、ベトナムに一時滞在している外国人は国外退去となります。…同じ違反を犯した組織の場合、罰金は個人の罰金の 2 倍となります。

ここでポイントなのが「国外退去」です。一時滞在と行っても賃貸を借りているわけですから、仕事や学業などで６ヶ月とか１年とか一定期間そこに腰を落ち着けて生活する計画の人でしょうから、これは大変な問題となるでしょうし、荷物管理や航空券の出費など直接のコストもそれなりの額になるはずです。ということで、「袖の下」による穏便解決が提示されることになります。

ちなみになんですが、ソビエト由来のベトナムは共産党独裁の国で、行政法律諸々ソビエトのシステム（というかなんかダメなやつ）を引き継いでいます。それらを大幅に緩和したのが現在のベトナムなので、ベトナムの警察や軍隊にしてみれば「こんなに甘くしてやってるのに」というムードがあるのは想像できます。ロシアへの渡航のぶログなどを見ると雰囲気がよりわかりやすいと思いますので、お越しになる前にぜひ予習をオススメします。

『今さらソ連!?ロシア旅「出発前から、面倒くさい！２」』

ベトナムで部屋を借りる時は

会社がすべてやってくれる場合以外は、特に海外では自己責任です。日本では会社員になると確定申告など本来やるべき義務も免除されがちなので、法律関係は学生のムードのまま生活できたりしますが、実際には法治国家で生きるコストは法律を知り納税だけでなく手続きなどの義務を果たすこと、その見返りが安全というのが本来の姿です。

今回の問題に関しては以下のようなヒントをアパート管理会社の人から聞きました。

• 外国人は滞在手続きをする会社・オーナーの物件を借りるべき

• 貸主に警察への届けをどうするか「借りる前」に必ず確認（文書、メッセンジャーで画像はスクショ）

• 借りたあとも、変更があれば速やかに報告、手続きをしてもらう

• 自分でやる場合は賄賂前提の可能性。意地悪されたらパスポートに200kとか挟む必要も

• 賄賂はベトナム人も普通に支払わせれている現実がある（額は外国人より小さい）

ちなみにこの手続きは登録書を出すだけですが警察はあれこれ間違いを強引に指摘して何度も越させるような意地悪をするのがベトナムの役所（＝警察）では普通です。ベトナム人公務員は薄給で給与所得の額を知らない（他の収入がメイン）というのは有名な話です。

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それと、この問題は会社の命令で来ている人ではまず無いとは思いますが、当然会社の責任でやってもらうべきですし、そうでない場合は会社の体制を疑ったほうが良いです。共産国でビジネスをするコストは理解したうえで経営をしているはずで、社員に現地の特殊な法律遵守のコストや時間、リスクを背負わせるのは費用の強要とも言え海外であることを考えれば労働法の範疇だけで済むのかな、という事案です。