ヘナで白髪染め②〜染まらなければ意味がない!ちゃんと染めるテクニック〜
白髪染めは、染まらなければ意味がない
白髪染めは、染まらなければ意味がない、と思っています。
いかに髪や頭皮に優しくとも、いまいちな染まり具合なら、悩み解決にならないからです。だから、髪が傷むとしても染まる方を選んでしまうのです。
だいぶ昔にも一度、ヘナを試したことがありました。まだヘナの性質や上手く染めるテクニックなどの情報がうんと少なかったこともあり、まったく染まらないという体験をしました。そして正しい使い方を知らないまま「これは染まらない」と決めつけて蓋をしてしまいました。
おそらく、同様にヘナを試して失敗して、それっきりという方、結構いらっしゃるんじゃないでしょうか。でも結論からいうと、ヘナで白髪は染められます。ぜひ一度挫折した方にこそ、再トライしていただき、ヘナの良さを知っていただければと思い、今回この記事を書くことにしました。
※ちなみに、厳密な意味でいう「ヘナ」は、それ単体では明るいオレンジ色にしか染まらないもので、こちらでは、それに暗さを付与するために藍などを配合した「ヘナ製品」について紹介しています。
ヘナの染毛力は実用レベル
ヘナの特性については、今やあまたの記事や情報が手に入る時代ですから、説明は省きますが、大雑把に言うと“草木染め”なので、元の黒髪と全く同じレベルまで濃く染め上げたり、また現状よりも明るくすることはできません。
でも地毛の黒さが100%とすると、90%位までは染まる印象です(※個人的な感覚値です)。高精細映像に映るとか、パーフェクトが求められる職業でない限り、90%は十分ではないでしょうか。そうだそうだ!とご賛同いただける様でしたら、90%を目指せるテクニックについてご紹介しますので、ぜひ読み進めてください。
ヘナは加熱で染まりやすく!ヒートキャップを活用しよう
私は髪が太いので、ヘナのパッケージに最短45分でOKとか書いてあっても、それで染まった試しはなく、(季節にもよりますが)だいたい4時間はかけていました。ヘナが挫折する一つの理由が、このつけ時間の長さではないでしょうか。
染めている時間は、読書や家事にあてられますが、それにしても4時間は長く、また私のように、染める頻度が毎週ともなると、やはり面倒です。
そこで、ヒートキャップを使って温めてみたところ、約半分の時間で同等の色まで染められました。ヒートキャップには、主にレンチンで温めるものと、電気で加熱するものの2タイプがありますが、それぞれに長所短所ありますので、以下を参考にしてください。
❶フラックスシードのヒートキャップ
シャワーキャップ状のキャップの内部に、フラックスシードが入っていて、90秒のレンチンで30分ほど温度を保つタイプ。
【長所】被ったまま動き回れる。シードからでる蒸気で乾燥しにくい
【短所】30分ごとに電子レンジで温め直す必要がある
❷電熱線入りヒートキャップ
ヒートキャップ内部に伝熱線が入っていて、被っているだけでずっと加熱できるタイプ。タイマー設定や温度設定ができる物も。
【長所】長時間、一定温度で継続的に加熱できる
【短所】コードで繋がれているのでその場から動けない
どちらも、多少の重量感があります。少しでも頭が重くなるのがダメな方は、ヒートキャップは使わずなるべく温かい部屋でじっくり時間をかけて染めるのが良いでしょう。
また、ヒートキャップを気温が高い時期に使う場合は、首回り・顔まわりにタオルを巻くなどして汗による液ダレ対策をした方が良いでしょう。
仕上がりを左右する、ペーストの下拵え
染まるは染まったものの、部分によってムラができた、という場合もあるかもしれません。その場合は、ヘナペーストの作り方・乗せ方を工夫すると解消できます。
染め方ヘナはメーカーによってパウダーの細かさが異なり、また出したいカラーによって、パウダー素材の配合が異なるため、ブランドや、色ごとにペーストの状態や使用感が異なります。
ヘナの使い方として、ペーストをビニール手袋をした手で直接掴んで、頭に乗せて馴染ませる、と書いてあるものがありますが、これは短髪の方ならなんとかなるかもしれませんが、そうでなければ、初心者にはなかなか手強い方法です。
その通りにやった結果、顔や首に派手についたり、ぼたぼた床に落ちたり、壁に飛び散ったり、、、と、散々な目にあったことがある方もいらっしゃるでしょう。ここもヘナ挫折につながる一つの要因かと思います。
そもそも、ヘナのパウダーを水で解いて作ったペーストは、泥と変わりませんから、そのままでは流れ落ちやすく、乾けばパラパラと散らかります。染色力がある分、泥以上に厄介かもしれません。
ヘナでも、生え際や、白髪が目立つ分け目・頭頂部は特に厚く盛ると綺麗に染まりますが、水加減によってはたれやすかったり、ポロポロして乗らなかったり。
根元(地肌)から丁寧に、塗り残しがないように乗せて重ねていくのが結果的には近道なのですが、染毛用の刷毛で塗ったり、揉み込んで馴染ませたりするには、そのままのヘナペーストでは、ややワイルドすぎるかもしれません。
そこで、ちょっとひと工夫。ヘナペーストにとろみをつけてみます。食品添加物として使われる「グアーガム(グアー豆の粉)」を少量加えると、「泥」の質感が、「クリーム」の質感に変わります。
グアーガムでとろみをつけると良いことは、
・染毛用のハケで塗りやすくなる
・垂れにくい、留まって欲しいところに留まりやすい
・塗り終わったあとも柔らかく、揉み込みやすい
・伸びが良くなり、ヘナの使用量を抑えられる
・結果的にムラの少ない染め上がりに
私が使う分量は、ヘナパウダー45gに対し小さじ半分強です。グアーガムは水を吸うとすぐにゼリー状になるので、ヘナパウダーと良く混ぜ合わせてから水分を加えてください。
時間とともに、粘度が上がりますので、最初とろみが少ないかな?と思っても大丈夫です。グアーガムの効果でペーストにとろみがつくと、塗りやすさの他、道具の汚れが流し易くなったり、手間やストレスが低減するので、併せて揃えておくと便利です。
つけ置き方のコツ
生え際・頭頂部にタップリとペーストを乗せたら、地肌に密着するよう、良く揉み込み、乾かないようにシャワーキャップやラップでカバーしましょう(※ヘナは乾くと染毛力がなくなりますので、しっかり密閉してください)。
シャワーキャップから汗と共にペーストが垂れてくる場合がありますので、シャワーキャップの縁をぐるっと押さえるように幅広めのヘアーバンドを被せると、生え際が浮かず、密閉性も高まり、顔まわりの根元が綺麗に染まります。
最後に
ご紹介した方法は、私が2年かけてたどり着いた今のところベストな方法ですが、これからも研究を続けて、よりよい方法があれば、随時追記なり修正なりしていこうと思います。
なお、髪の太さや質によって、ベストのやり方は異なってくると思いますので、私のケースを参考にしつつ、ご自身の髪質に合わせて、ご自身のベストを探してみてください。
ちなみに、これまで使用した中で使用感が良かったヘナパウダーもご紹介しておきます。
▼パウダーが細かく、ふわふわのペーストが使いやすいです。
▼初心者の方におすすめ。グアーガムが既に入っているので、扱いやすいペーストです。同封されている風呂敷のようなケープ兼ヘアキャップが秀逸です!
まだ道具が揃わない間や旅先に持っていくのに、こちらのシェーカーは便利でした。こちらにも秀逸なケープ兼ヘアキャップが付属します。
なお、ヘナといいながら、ジアミンなどが添加された商品も一部、出回っているそうなので、購入時は成分に注意しましょう。