envy -LAST WISH "THE FALLEN CRIMSON" release oneman show 2020.02.11
ライブレビュー
envy現体制初のフルアルバムアルバムTHE FALLEN CRIMSONレコ発ワンマンを観に恵比寿LIQUIDROOMに行ってきました。
祝日にしては少し早めの17:30開場18:30開演というスケジュールでしたが整理番号順の入場案内がされるほど、早い時間帯から来場されている方が多いように見えました。
今回も物販は盛況のようで、限定Vinyl等のマーチは早い段階で売り切れとなっているものがありました。
ここで少し新譜について触れたいと思います。
envyは「これを聴け!」といった作品を選ぶのが難しいバンドだと個人的に思っています。
何故ならばenvyは、ポストハードコアというジャンルにカテゴライズされながらも作品のベクトルに多様性があるバンドだからです。
ニュースクールハードコア、ポストハードコア、エモ、ポエトリーリーディング、ポストロックetc...すぐ思いつくだけでもこれだけの要素を兼ね備えています。
そんなenvyが今回出した新譜は上に挙げた要素のほとんどを包含した作品となっています。つまり本作品はenvyというバンドをわかりやすく示した内容となっており、上で述べた「これを聴け!」といった作品としてenvyを知らない人に薦められるものに仕上がっています。(尖っていないと否定的に捉える人も少なからずいるとは思いますが...)
さて、話をライブに戻します。
予定開演時刻から15分ほど経った頃に客電が落ち、SEの”Zero”が流れ始め、ライブが始まりました。
この日はレコ発ということで新譜に収録されている曲を中心にしながら旧作の名曲を所々で織り込んでいくセットリストとなっていました。
上記のような新譜であることを考えれば、この日は「envyというバンド」を遺憾なく楽しめるライブであったと言えます。
特徴的な静と動を巧みに表現し、リバーブとディレイたっぷりのトレモロやアルペジオ、豪快に歪んだリフに重厚なビート、叫びと囁き、変拍子、といったこれぞenvyな二時間でした。
唯一気になったのは、ドラムの渡部さんの味が出ていないと感じたところです。heaven in her armsでのダイナミックさが今回はあまり感じられませんでした。envyとの調和という意味でそのようにしているのかもしれません。個人的にはheaven in her armsのライブではいつも食い入るように渡部さんを見ているくらい彼のプレイが好きなので軽いいじけのようなものです。
珍しくMCが多く、哲さんのセトリ間違い等の緩い雰囲気で進行したワンマンはencore さよなら言葉 にて〆られました。哲さん、河合さん両名がダイブするという熱い光景が目に焼き付いています。
あまりライブの本数が多くないenvy。今年もできるだけ足を運びたいと思っています。
今年もAfter Hoursを期待しています。
SET LIST (タイトルは日本語版に統一)
1.自由声明
2.揺れた葉と始まりの合図
3.灰見える新世界
4.彼方の足音
5.疎外された糸
6.風景
7.指紋の跡
8.左手
9.擦り切れた踵と繋いだ手
10.狂い記せ
11.ヒカリ
12.朝焼けと視線
13.感覚と一歩
en1.リズム(with Achiko)
en2.暖かい部屋
en3.さよなら言葉