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Sexy Zone presents Sexy Tour 2017 〜 STAGE

私は今10年分のSexy Zoneを一気に振り返っている。

2ヶ月かけてやっとSTAGEまで来た。

昔のSexy Zoneを今まで知らなかったわけじゃない。それでも歴史を噛み締めながらたどり着いたSTAGEは今までと全く違って見えた。

今回はそんな今の気持ちを書き留めておきたいと思ったため、筆を取っている。

尚、私はSexy Zoneのデビュー当時からのファンではないため、これはあくまで現時点で視聴してる人間の目線として受け止めていただければ幸いだ。

また、これは盛大なネタバレを含むため、ネタバレなしでSTAGEツアーを見たいという方はここでソッとページを閉じることをお勧めする。観賞後、戻ってきてくれたら嬉しい。

と、前書きが長くなってしまったが、ここから思いっきりSTAGEツアーの感想を書いていきたいと思う。

純粋に音楽を楽しんでいる

私がそう感じたのはコンサート序盤「Celebration」からの「High‼︎ High‼︎ People」である。

私はこの2曲に「歌って踊る」以上の表現力を感じた。

“down!”

菊池の煽りにパッと乗っかるマリウス、とても気持ちが良かった。

この2曲には振りがついている部分もあったが、ほとんどそこに決められた動きはないし、5人は各々個性的だった。しかし、5人の中に同じ音楽を共有し、同じ音を楽しんでいる感覚がある。私はそう感じた。

こういうSexy Zoneを見るのはデビューから振り返ってきた中で初めてだった。

これは5人それぞれ基本的なパフォーマンスが普通にこなせるようになったからこそ、音楽を楽しむ余裕ができているということ。そして、5人の中に同じグルーヴを共有できるだけの信頼が生まれているということの表れだった。

Welcome to Sexy Zoneから約一年、確実にパフォーマンス力をあげており、そして、5人の結束力の高まりを感じた2曲だった。

序盤から魅せつけてくるSexy Zone、恐るべし。

花道のないステージが作った一体感

Welcome to Sexy Zone 以前のコンサートのステージといえば、アリーナ席の外周に花道があって、メンバーやJr.が盛り上げるというのが主流だった。

しかし今回は、メインステージとバックステージのみ。
これは菊池の策略だった。

「今回花道がないんですよ。それが今回なくすっていうのが、ちょっと一つの魅せ方としてチャレンジしてみたいところで…、ていうのはなんか、今までは、花道があって、花道に行けばもちろんお客さんはすごい喜んでくれるし、近いところにも行けるんだけど、それに頼るんじゃなくて、ここ(メインステージ)にいてもとか、向こう(バックステージ)にいても、みんなを盛り上げられるような演出にしたいと思ってたから、ちょっと挑戦だなと思ったんだけど、お客さんの一体感みたいなのは、ちょっと期待できるんじゃないかなと思った。ここに来て。」
[Document Movie of Sexy Zone presents Sexy Tour 2017〜STAGE]

これは初日のステージを見てのコメント。
結果的に、この挑戦は大成功だった。

確かに、ファンとしては近くに来てくれた方が嬉しいだろう。
しかし、いろんなところにメンバーやJr.が点在していて、それぞれファンサービスをすれば盛り上がりは同時多発的に起こり、「同じものを共有している」という一体感からは遠ざかる。

それが今回のSTAGEツアーについては、ファンは全員同じ場所に注目し、同じ場所に歓声を送ることになるから、会場全体の熱を全員で共有する空間が自然と出来上がった。

ファンサービスをするためにトロッコで動いても、メンバー全員で平行移動していくから、歓声が波みたいになって、バラつきが生まれない。これもまた新しかった。

会場全体のライブ感や一体感が強いことで、メンバー達のボルテージも上がりやすかっただろう。

そして何より、メンバーはずーっと同じステージにいる。だからずっと5人。5人でパフォーマンスしてるし、5人の距離も近い。

ステージを一箇所に絞ることで、
Sexy Zoneは5人。
5人でパフォーマンスをしてSexy Zone。

それを実感する演出につながった。

ずっとSexy Zoneがいる

これは、曲と曲の繋ぎの部分。ここの部分でSexy Zoneのメンバーが全員いなくなるということがほとんどない。ソロ曲はあるものの、ユニット曲などがない中で、Jr.だけに委ねることなく衣装替えを繋いでいくという、この工夫は素晴らしいと思った。

例えば、「君だけFOREVER」から「Sweety Girl」は中島、菊池、佐藤がダンスで繋ぎ、着ぐるみの松島とマリウスが登場する。全員着ぐるみになったところからどうするのかと思えば、スクリーン越しにハラハラドキドキの生着替え。この次は映像で繋ぐわけであるが、今まで見たことないようなクールな映像演出。没入感がすごい。その次の松島のソロ「Break out my shell」はジャケットを変えるのみなのでほぼラグなしで曲に入り、次の「Slow Jam」、そして菊池のソロ「rouge」はそのムーディーな世界観を利用して着替えているシーンまでセクシーな演出の一つに変えた。

このような細やかな工夫がここだけでなく要所要所に散りばめられているため、コンサート全体が間延びせず、オーディエンスももちろん飽きることなくずっとSTAGEの世界観に夢中になっていく。

これはSexy Zoneが5年で培ってきたコンサートの経験の賜物であるとともに、今回の演出の基盤を作った菊池の地道な勉強の成果だ。

この後のrepaintingツアー、PAGESに繋がるSexy Zoneのエンターテイメントの進化を感じた。

5player

▶︎1player?
▶︎2player?

5player

これは佐藤のソロ曲「Why」の後に挿入された映像のワンシーンだ。

例えば、このコンサート映像が初めてのSexy Zoneのコンサート映像だったら、この映像はよく理解できないかもしれない。

実は私もそうだった。

そしてしばらく経ってから、この映像の直後に披露された「teleportation」が中島のソロ曲であるということを知った。

その他にも、「It‘s going down」が菊池のソロ曲、「Sweety
Girl」が松島とマリウスの曲、「私のオキテ」は、正確にいうと佐藤がドラマ49でチキンバスケッツというグループで歌っていた曲だが、ここでは佐藤の曲という位置づけで披露されている。

つまり、この「teleportation」の前に入れられた映像は、ソロ曲、ユニット曲を全員で披露していく前振りだった。

このことに気づいて、1番最初に感じることは、中島、菊池のパフォーマンス力に年下3人が追いついてきたということ。その成長は鳥肌ものであるし、感動が止まらなかった。

しかし今回改めて見返していく中で、それぞれの曲を5人でやるということには、それ以上の意味があるんじゃないか?と感じた。

それは、5人が誰の世界観にも入り込めるということだ。

Sexy Zoneのメンバーは個性的で、年も離れている。そのため考え方、感じ方、表現の仕方がそれぞれ全く異なる。これは憶測であるが、STAGEより前まではどこかで、「俺は違うから」とか、「僕には出来ない」そんな風に思っていたところもあったと思う。

それが、5年かけて人として成長していく過程で、そして5人で時間を共有していく中で、互いに個性を認め合い、そして歩み寄っていった。そういうパフォーマンス力だけじゃない、人間として、グループとしての成長が今回のこの5playerの演出に繋がっていったのではないか。と私は考えた。

そうして5人は真の意味でSexy Zoneになっていくのだ。

Sexy ZoneがSexy Zoneになったツアー

5人で作詞した楽曲「STAGE」披露の前、最後のMCの直前に披露された楽曲は5人がデビュー前から歌っていた「With you」だった。

佐藤をセンターにおいて、“ふまけん”“聡マリ”が綺麗なシンメとなり披露された「With you」はその5人の綺麗なフォーメーションがもう『お家芸です』と言わんばかりで、圧巻だった。

そしてそこにはとても大切に、そして真剣にパフォーマンスをする5人の姿があった。

その姿は『5年経って僕たちこんなに成長したんです。今の僕たちが歌うとこんな風になるんです。』と、そんな風に全身で伝えてくれているようで、胸が熱くなった。

なんの予告もなく集められ、青春の全てを注ぎ、それでも突然グループを分断させられたり、たくさん悔しい思いもして、分かり合えない時も、不安を分かち合えない夜も幾度となく訪れて…、それでも5人は5人のSexy Zoneを守り、こうして5周年を迎えSTAGEを共に完成させた。

そのいろんな気持ちを、言葉で表現したのが「STAGE」でパフォーマンスで表現したのが「With  You」だったのではないかと私は思った。

そして5人はツアーを駆け抜け、遂にファイナルを迎える。
そこで5人が語ったSexy Zone、そしてファンへの想いはとてもあたたかく、そして熱くもあった。

もっともっと語りたいところでもあるが、言葉にしてしまうのがもったいないくらい、そこにいたSexy Zoneの絆は固く、そしてかけがえのないものであった。

ツアーファイナルの模様は通常盤のドキュメントにしっかり収録されているので、まだ見たことがない方もぜひ、自身でその感動を受け止めてほしい。

それから約5年経ち、Sexy Zoneは今年10周年を迎える。こんなに素晴らしい5周年から約5年、この時には全く想像もしなかったような困難にまた幾度となくぶつかった。それと同時に、この時には想像もできないくらいの強い絆とパフォーマンス力、バラエティ力を身につけ、私たちにたくさんの夢を見させてくれている。

何よりも素晴らしいことは、Sexy Zoneはこれからもっともっとかっこよくなって、私たちを想像もつかないくらい素晴らしい世界に連れていってくれるんだとなんの淀みもなく信じられることだ。これは一つ一つの仕事を真剣に取り組み、そして成長していった姿をずっと見届けてきたからこそ信じられることだ。

10周年、15周年、20周年、Sexy Zoneはどんな風に迎えるのだろう。それがどんな形でも、『ファンを幸せにしたい』『もっと上を目指したい』その気持ちはいつまでも変わらないだろう。そんなSexy Zoneを私もずっと応援し続けたい。

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