サイドを使った攻撃はなぜ効果的か。
こんにちは。
M.Y. Trainingです。
サイド攻撃や幅を使った攻撃というのはよく聞くワードだと思います。サイドを使った攻撃が効果的ということは当たり前のようにみんなが知っていることだと思いますが、なぜ効果的なのか、ここでもう一度考えてみようと思います。
なぜサイドを使うことが効果的なのか・・・
それは、DFの目線が関係しています。
そもそも人間はシマウマのように全方位の状況を一気に把握できるほどの視野を持っていません。ほとんどの場合、背中側というのは死角になっていて背中の状況を確認するためには身体の向きを変えるか、上半身や首を回す必要があります。そうやって背中の状況を把握することができても、やっぱり死角というのは生まれてしまいます。
もう1つ
サッカーに限らず球技の特性として、ほぼ全ての選手はボールに集中する=ボールを観るというものがあります。基本的に守備をしている選手はボールがあるところを観ているし、ボールの方向に身体を向けています(図1)。僕の経験上、このような感じで守っているチームは見たことがありません(図2)。
↑図1 ↓図2
では、ボールが中央にある場合はどうでしょう?
この形が基本ですよね。やっぱりボールの方向に身体を向けているし、ボールから目を切ることは少ないはずです。ここまでに関しては中央にボールがある場合もサイドにボールがある場合も変わりません。
違いが出てくるポイントは、先ほどお話しした死角、つまり背中です。中央にボールがある場合DFの背中はオフサイドによって守られています。しかしサイドにボールがある場合、DFの背中にポジションを取ってもオフサイドにはなりません。そして、DFの背中でボールを受けた時、基本的にゴール方向にDFはいません。
サイドを使うことで、DFの目線が変わり、死角となる背中がオフサイドで守られなくなるということです。DFの意識としても、自分が観ているところに注意を向ける選手が多く、自分が観ていないところに注意を向ける選手は少ないと思います。サイドを使うことでDFの目線を変えて死角を生み出す。その死角を突きに行くということですね。
コーチが何を大事にしているかによって、サイドを使って攻撃することのメリットは変わってくると思います。今回はサイドを使って攻撃することに関して「背中を取る」という観点からDFの目線や死角に注目して考えてみました。
***おわり***