亡くなってから気付いたこと / アルバムを見ていたら
わんこが亡くなって。
ごめんね。という気持ちを拭えないまま、何度もスマホの写真を見返していた。
娘が生まれてから、ほっといてしまった、と思っていた。
わんこばかりのアルバムに娘が加わり、娘ばかりになってしまった、と思っていた。
だけど違った。
眠る娘のそばにいつもわんこが寄り添っていて
泣く娘を心配そうに見つめるわんこがいて
バウンサーを手で揺すってあげてる動画も残っていた。
最初は耐えていた娘からの攻撃に、だんだん反撃していく様子や、歩き始めた娘に紐を持たせて散歩をしてる様子も。
とにかくいつも写真に写っていて、私は気づいた。
「一緒に育児をしてくれていたんだな」と。
娘を妊娠中、不安になる私に
「大丈夫。私を育ててくれたじゃない」とメッセージをくれた事もあった。その後もその言葉に助けられた。
◆◆◆◆
結婚するまで、私の世界は闇だった。
ひたすら自分の中に潜り込んだような日々だったけど、ずっとずっと一緒にいてくれた。
鼻をすすっただけで寝ていた布団の中から出てきて、涙をなめるし、頭もなでてくれた。
「バッグ」というと、スルリと鞄の中に入ってくれるからどこでも連れて行けた。
その頃の写真を見ていたら、思っていたより闇ではなかったのかもしれないと思えた。
日記に、思い出とこれから頑張るよと、記して閉じると、表紙に「LIFE」と書いてあるのが目に入った。
そのものだな。と思った。
神様に。
あなたの生きた日々を尋ねられたら。
★★★★★
星5つです、と伝えます。