【2025年度】中央ロー再現答案&対策について|全額免除合格
みなさんこんにちは。明治大学法学部4年のみやがきしょうごと申します。
今回の記事は2025年度の中央大学法科大学院(ロースクール)の再現答案と対策について考察をまとめております。
私は2025年度中央ローの既習者一般入試を受験し、在籍料と施設設備費全額免除という形で合格いたしました。執筆当時は合格発表から数日しか経っておらず、成績開示手続がまだ始まっていないため、具体的な成績を公開できませんが、成績開示後こちらの記事に掲載したいと思います。
本記事につき、必要に応じてご活用ください。
再現答案
中央ローの入試は6科目(憲法、民法、刑法、民事訴訟法、刑事訴訟法、商法)です。私が実際に試験時に起案した各科目の答案を再現しましたので、雑感と合わせてご覧ください。
なお、再現答案は実際の入試と同じく1枚あたり30行と設定して書きました。
※現時点はまだ問題と出題趣旨が公開されていないため、再現答案と雑感のみの記載となります。公開され次第、本記事に追加いたします。
(1)憲法
問題
再現答案
出題趣旨
(2)民法
問題
再現答案
出題趣旨
(3)刑法
問題
再現答案
出題趣旨
(4)民事訴訟法
問題
再現答案
出題趣旨
(5)刑事訴訟法
問題
再現答案
出題趣旨
(6)商法
問題
再現答案
出題趣旨
(7)全体の感想
出来に関しては正直なところ、合格するとは思いませんでした。結果は全免合格でしたが、途中で無理だと思っていました。直近2ヶ月は大学の定期試験もありほとんど勉強していなかったので、当然の結果だと思っていました。しかし、たとえ不合格であっても「問題に食らいつくぞ」という姿勢だけは採点側に示したかったので、「できることをやろう」という気持ちで解きました。私は精神論が好きではないですが、どんな試験でもメンタルは大事なので、今後司法試験に臨むときもその気持ちでいようと思います。
中央ローは30行制限という特殊なレギュレーションがあり、かつ3科目同一時間内に解くという形式があるため、書く分量の調整と時間配分がポイントです。私は最初の30分を答案構成に使い、あとはそれぞれ均等に配分して臨もうと作戦を立てていました。結果は途中答案が1科目(実質的には2科目)が出てしまいましたが、過去問や基礎的な問題を解いて自分の書くスピードを把握し、それに合わせて調整するべきです。また、試験時では30行制限のある科目は文字を少し小さめに書いて分量を調整することも意識しました。なので、再現答案では30行制限のない憲法と民法は文字のサイズを10ポイント、30行制限のある刑法、民事訴訟法、刑事訴訟法、商法は文字のサイズを9ポイントで再現しています。
難易度については、問題は比較的難しかったと思います。Xでは例年に比べて難化しているという言説が流れていましたが、個人的には去年よりかは難化しているものの、一昨年ぐらいのレベルに落ち着いているかなという印象です。理由は、基本論点・分野と応用論点・分野がはっきり分かれていたからです。去年は比較的基本論点が多かった一方で、一昨年は応用論点もそれなりにありました。なので、基本論点・分野をきっちり仕留めて、応用分野は踏みとどまらずに食らいつくというスタンスで試験に臨むのがいいのかなと思います。また、中央ローは例年受験者の半数程度合格者を出すので(全免・半免はまた別。)、問題の難易度と合格の難易度はあまり比例しないと思います。実際、試験終了直後私が出来が良くなくて絶望していた時にふと周りを見ると白紙答案がかなりいたので、たとえ試験中あまり出来が良くないと感じても気にしなくていいです。
対策について
ここでは、試験までの対策と試験中の対策を分けて説明します。
(1)試験までの対策
前述の通り、中央ローは8月の下旬とロー入試では比較的早い段階で始まるので、受験者が学部生の場合は定期試験後すぐに直前期を迎えると思います。そのため、次のことを直近1ヶ月は以下のように対策するといいかと思います。
上記について、それぞれ説明します。
基本論点(Aランク、Bランク)は満遍なく押さえる。
→前述した通り、中央ローは基本論点と応用論点どちらも出題されます。
基本論点が書けないと点がつかないので、基本論点を押さえておきましょう。また、後述する理由から、30行制限のある刑法、民訴、刑訴、商法については省略していい箇所も押さえておきましょう。問題集で検討手順や事実を確認する
→間接的に司法試験に続く試験なので、検討手順は重要です。受験後に私の再現答案と他の方が公開している答案を比較すると、中央ローは知識よりも書き方を重視している可能性があると思いました。なので、問題集を通じて検討手順や要件の検討方法を確認しましょう。また、論点を展開するべき事実との対応関係も押さえておきましょう。過去問演習で時間配分とレギュレーションに慣れる
→前述の通り、中央ローは刑法、民訴、刑訴、商法に30行制限を課されるため、特殊な形式の試験に臨むことになります。また、時間もギリギリなので過去問演習に慣れておきましょう。過去問演習を通じて各分量と時間配分をしっかり練って試験に臨むべきだと思います。実は私は過去問を真剣に解いたのが2024年度の下3法(民訴、刑訴、商法)だけだったので、後悔しています(問題自体は直近3年度分をしっかり確認しました。)。
(2)試験中の対策
基本的に試験は本番までの勉強が合否に大きく影響しますが、特に試験中に使えるテクニックを説明します。
法的三段論法をしっかり守る
→私は刑法は設問の半分、民法1問、商法は1問、民訴は1問は論点を確実に落としていますが、それでも全免合格したことから、中央ローは知識よりも書き方が重視されている可能性があると思います。条文と事実の当てはめ方、当てはめ時の論述の方法、検討手順がありますが、特に法的三段論法は未知の論点が来ても守れる書き方なので、法的三段論法は徹底しましょう。法的三段論法なら規範をでっち上げても書けます。規範と当てはめをしっかりと対応させることを意識しましょう。30制限の科目は規範を簡略化してもいい
→30行制限では各分量を取捨選択する必要があります。特に、長めの論証は理由づけを省略したり、規範を簡略化するのもテクニックの一つです。たとえば、民法94条2項の類推適用なら、「民法94条2項類推適用の要件は①虚偽の外観、②真正権利者の帰責性、③第三者の正当な信頼の3つである。」と簡略化してもいいと思います。用紙不足よりかはマシです。もっとも、問題文の事実や指示によっては簡略化が通用しないことがあるので、臨機応変に対応しましょう。試験中に絶望しない
→試験はメンタル勝負の側面もあるので、試験中に絶望するのはマイナスです。1科目の出来がダメだったからといって引きずって、解けていたはずの他の科目もダメにするのは本末転倒です。中央ローは比較的早い時期に始まるし、答案を最後まで書けば何が起こるか分からないので、答案をしっかり完成させることを意識しましょう。私が試験中不合格を確信しても、結果全免合格できたので「なんとかなる」と思うようにしましょう。当日は大きめのカバンを持っていく
→試験とは関係ないと思いますが、大きめのカバンを持っていくことをオススメします。というのも、予備試験の論文試験を受験したことのある人なら分かるかと思いますが、中央ローではポケット六法が貸与され、帰りに「持って帰ってください。」と指示されます。荷物がパンパンだと帰宅が大変なので、少なくとも六法が入るだけの容量のカバンは持って行った方がいいです。私は小さめのカバンを持って行って後悔しました。
【まとめ】形式は特殊、しっかり対策して臨もう!
最後に記事の内容をまとめます。
試験までの対策
基本論点(Aランク、Bランク)は満遍なく押さえる
問題集で検討手順や事実を確認する
過去問演習で時間配分とレギュレーションに慣れる
試験中の対策
法的三段論法をしっかり守る
30行制限の科目は規範を簡略化してもいい
試験中に絶望しない
当日は大きめのカバンを持っていく
以上になります。長々とここまで読んでいただきありがとうございました。
お互いに頑張りましょう!
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