【自己紹介】_ガッチガチのプライドを捨てて見つけた、本当に大切な育児のカタチ
「子どもたちの未来を支えたい」という強い思いから保育士の道を選びました。けれども、その道のりは決して平坦ではなく、数々の挫折や挑戦を繰り返しながら、私は「本当に大切なこと」に気づくまで多くの時間を要しました。
過去の自分にあった“ガチガチのプライド”を捨てることで、ようやく心からの育児の喜びを見つけることができました。この経験が、今の私の活動の原点です。
剣道で学んだ忍耐と誇り
学生時代、私は11年間剣道に打ち込みました。
剣道部では先輩や監督から厳しい指導を受け、何度も涙を流しながら稽古に挑みました。試合で思うように結果が出ない時期には、「自分は努力しているのに、なぜ報われないのか」と自信を失い、心が折れそうになることもありました。
そんな時、母がかけてくれた言葉があります。
「努力を続けた自分を誇りに思いなさい。その努力は必ず未来の糧になる。」
この言葉が、私に「失敗や挫折も成長の一部」として受け入れる力を与えました。そして、諦めずに続けることで得られる達成感や、自分自身への誇りの大切さを実感しました。
この経験は、後の保育士としての困難や、現在の子育て支援の活動においても大きな支えとなっています。「目の前の子どもたちや親御さんに全力で向き合い、丁寧に積み重ねていくことが未来を支える」という思いに繋がっています。
保育士としての挑戦と葛藤
地元・福岡で1歳児クラスを担当していた頃、まだ言葉が上手に話せない子どもたちが、一生懸命に自分の気持ちを伝えようとする姿に心を打たれる日々でした。初めて歩いた瞬間や、笑顔で「せんせい!」と駆け寄ってきてくれる瞬間、保育士として働く喜びを深く感じていました。
しかし、仕事の責任感が強いあまり無理を重ね、学生時代の剣道での怪我が影響して、3年目にはぎっくり腰を経験しました。一時は立つこともままならず、心身ともに限界を感じる中、「このままでは本当に自分が壊れてしまう」と気づきました。
そこで、新しい環境で挑戦し、自分を立て直す必要があると考え、東京へ!
東京では、保育園の立ち上げプロジェクトに参加し、ゼロからカリキュラムや施設運営を形にしていく経験をしました。試行錯誤を繰り返す中、保護者からの「ここに預けて良かった」「先生に出会えて良かった」という感謝の言葉に救われました。
その後、園長職やエリア統括として保育環境を整え、多忙な日々を送りながらも、仕事へのプライドを持ち続けました。
結婚・出産、そして育児の現実
32歳で結婚し、不妊治療を経て授かった命。妊娠が分かった瞬間、これまで経験してきたどんな成果や喜びとも異なる、特別な感情に包まれました。
「この子を守りたい」という思いがすべての原動力となりましたが、職場ではマタニティハラスメントに悩まされました。
「妊娠したからって甘えるな」という心ない言葉に傷つき、体調が優れない中でも必死に働き続けましたが、精神的にも体力的にも限界を迎え、退職を決意しました。
出産後も、育児への自信があった私に現実は厳しくのしかかりました。夜泣きや寝かしつけ、思い通りにならない毎日。「保育士として経験があるのに、なぜ自分はうまくいかないのか」と自分を責める日々が続きました。
弱音を吐いてはいけない、完璧でなければならないという“プライド”が、逆に私を孤独へと追い込んでいたのです。
子育てコーチングとの出会い
娘が5歳になった頃、ある書籍で目にした「親が変われば子どもが変わる」という言葉が、私の価値観を大きく揺さぶりました。
これまでの知識や経験に固執せず、新たな方法で育児と向き合おうと子育てコーチングを学び始めました。
学びを実践し始めたある日、普段なら「早くしなさい!」と叱る場面で、私は娘にこう問いかけてみました。
「何を手伝ったらうれしい?」
驚いた表情を浮かべながらも、娘は笑顔で「ママ、一緒にやろう」と答え、自ら動き始めました。この瞬間、「親の関わり方次第で子どもの反応がこんなにも変わるのか」と気づきました。
さらに、コーチングを学ぶ中で、自分自身の感情と向き合うことの大切さにも気づきました。親がイライラを抱えたままでは、子どももその影響を受けてしまう。
小さな行動の変化が、親子の関係を大きく変える――そう確信した時、私は「この喜びを多くのママたちに伝えたい」と強く思うようになりました。
同じ悩みを抱えるママたちへ
私の経験から伝えたいことは、完璧な親を目指す必要はないということです。むしろ、親自身が肩の力を抜き、小さな変化を楽しむことが、子どもにとっても最高の環境を作る鍵になります。
もし今、育児に疲れ、不安を抱えているなら、一人で悩まず、ぜひ一緒にその気持ちを分かち合いましょう。「親が変われば子どもが変わる」という言葉の意味を、あなたにも体感してほしいと思っています。
「今しかないこの瞬間」を親子で一歩ずつ歩むお手伝いができること、それが私にとって何よりの幸せです。