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【ワーママが癒されるミステリー】『ビリー・サマーズ』スティーブン・キング著
こんばんは!今日もお疲れ様です。
年度末が近づいて、なんかソワソワする時期ですね。そんな時に、癒されるミステリーはいかがでしょうか?
今日は休暇をとって、娘と一緒に皮膚科へ行きました。娘は常時塗っている保湿剤をもらいに、私は、実は先週末、ヤケドをしまして、、
早朝に、焼き上がったパンをホームベーカリーから取り出す際に、手が滑ったんです。アッ❗️
熱々のパンケースが、右腕の内側に、ジュー❗️
ひゃあ❗️ですよ。
慌てて流水で冷やしましたが、水膨れになってしまいました。消毒に通っています。とほほ。
しかし、災い転じて福となす。待合室で、娘がSwitchに夢中になっている隙に、読書ができました。
前置きが長くなってしまい、失礼しました。
癒されるミステリーをご紹介します。
『ビリー・サマーズ上下』スティーブン・キング著を読了しました。
ネタバレはありませんので、安心してください。
この本、お高い上に、上下巻なので、住んでいる地域の図書館の蔵書を検索。
隣町の●●町図書館で借りることができました。しかも、誰も借りた形跡がない、、●●町民の皆さんにぜひおススメしたいです!
スティーブン・キングさん、77才でまだまだご活躍中です。凄すぎる。
中学生の時、図書委員だった私は、『スタンド・バイ・ミー』が好きすぎて、映画鑑賞会を企画した人です。
小説より、映画で親しんできました。とくに、『ショーシャンクの空に』は、感動して何度も観ましたし、DVDも買いました。
今回読んだ、『ビリー・サマーズ上下』は、『このミステリーがすごい2025』海外編で第2位にランクインした作品です。
ミステリーとしては、伏線があり、謎解きがありますし、全体的な構成にアッと驚愕させられます。
ただ、それよりも、私は人間ドラマに泣かされました。
主人公ビリーは、孤独な殺し屋で、今回引き受けた仕事を最後に引退を考えています。
裁判所前でターゲットを殺害するため、向かいのオフィスビルにて偽小説家デイヴとして仕事を始めるビリー。
偽物のはずが、本当に自叙伝を書き始めます。
この自叙伝により、読書はビリーの生い立ち、児童養護施設での生活や、イラクでの兵士としての過酷な日々により形成された彼の人格を知ります。
ビリーはまた、仮の居住地にて作家として生活しますが、近隣住民との交流が想像以上に深まり、殺し屋としての自分とのギャップに悩んだりもします。
そして、なぜかビリーは、変装し、異なる地域でコンピュータ技術者ドルトンとしての暮らしを始めます。この理由は、物語の半ばで判明します。
やがて、起こるビリーによる殺人から、物語は新たな展開を迎えます。
ビリーは、鮮やかに計画を翻します。
殺人スナイパーであることが露呈し、それまでにデイヴとして築いてきた近隣住民やオフィスビルの従業員達との絆は崩壊し、ビリーはまた孤独になるかと思われますが、、
これ以上はお話できませんが、下巻は、これまで隠してきた、ビリーの本来の人間らしさが溢れ出てきます。
デイヴでもドルトンでもない、ビリーがビリーらしく、引き受けた仕事ではなく、意思を持って行動するようになるのです。
なぜビリーの人生は変わっていくのか、ビリーは何を目指すのか。ビリーが書いている自叙伝は、物語とどう関わるのか。かなりの長編ですが、最後まで、飽きることなく読み進めることができるでしょう。
雄大で美しいロッキー山脈が目の前に広がっているような情景描写や、人を愛する気持ちの美しさに、心が癒されました。
日常から離れて、異国の物語に浸ってみると、不思議とリラックスできました。殺人スナイパーの話なんですけどね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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