ドキドキハラハラどころの話じゃない!『頬に哀しみを刻め』
ミステリファンの、フルタイムワーママ、みりーほです。ワーママのみなさん、今日も愛あふれる1日でありますように。
心臓が跳ね上がってしまうような、怒涛のストーリー展開に、思わず読了後に、フーッと息を吐いたのは、こちらの本。
『このミステリーがすごい2024年度版』海外部門で堂々の第1位!『頬に哀しみを刻め』です。
文庫本ですが、どっしりずっしりと、読み応えのある本でした。
男性同士のカップルが惨殺され、2人の父親達が、息子達を殺した犯人を見つけて復讐するために、タッグを組みます。
この2人の父親達のキャラクターが、真逆で面白いんです。アイクは、冗談を言わない、義理人情に厚い、筋肉質なタイプ。バディー・リーは、冗談好きで、ドライで、身体が弱いタイプ。
もちろん、最初はぶつかってばかりの2人ですが、息子達の無念さを晴らすという同じ目的に向かって協力するうちに、打ち解けていきます。そして、最高の二人組になるのです。
クライムミステリーなので、暴力的なシーンが多いのですが、息子達のことを理解してあげられなかった、という父親達の反省が要所で描かれます。
その気持ちが2人の覚悟をさらに確固たるものにしていく過程により、ストーリーが深まっていきます。
脇を固める女性キャラクター達も魅力的で、物語の重要な鍵となります。
作者は新人だそうですが、さまざまな人生経験を積んだ方のようで、この小説では、アメリカ社会の闇を垣間見ることもできます。
まさに、現実社会から飛び出した小説ならではの、フィクションを堪能できる傑作です。日常から離れてストレス発散したいワーママにもおすすめです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!